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オペラ座の怪人

オペラ座の怪人を観てきた。
忘れないうちに感想を書く。

映画に忠実で、場面転換も舞台装置が想像以上に工夫されていてスムーズだった。
役者を何人か使って、瞬時の切り替えなど、リアルでの不可能が可能になっていた。
原作への拘りの強さに感動した。

前半でそれが当たり前になってしまい、怪人の幼少期の回想シーンがマダム・ジリーのセリフのみで済まされているのが残念に思えてしまった。

クリスティーヌの初舞台への場面転換と、早着替えが特に凄かった。
ただ、『愛』の部分の変更が大きくて少し残念だったし、衣装が白くなかった。白いドレスは後のシーンのために取っておいたのだろうか。あの純白でキラキラした彼女が見れると密かに期待してしまった。

映画ではお墓のシーンが少々冗長で盛り上がりに欠けているため眠くなるが、舞台ではサビへの導入が短縮されて3人のコーラスが盛大で美しくて全く飽きなかった。

バレエが可愛い。歌も踊りも美しくて一石二鳥だった。

オペラ座の怪人の映画自体にステージが何度も出てくる。オペラの場面では、映画の中の観客の1人になった気分で見る事が出来て楽しかった。映画をまさに生で観ている感覚だった。

声の質が映画通りだった。全員声だけで役がわかる。配役最高。

バレエのシーンの羊はさすがに居なかった。
最初のハンニバルは再現度高かったけれど、他の劇は微妙かも。

マスカレードが1番好きだけど、英語版しか聞いた事なくて、日本語だとマスカレードのドがドゥってしっかり目に発音されてしまって、仕方ないけれど嫌だった。エンジェルオブミュージックのルとブとクもそう。強すぎる。語尾は添える程度にして消えて欲しいと思ってしまう。
英語版劇団四季が観たい。

最後、幕の上下が多くて、手が痛くなるまで拍手した。スタンディングオーべーションだった。オペラ座の怪人をやっていた方が役と違って1番礼儀正しくて、謎に涙が出た。

オペラ座の怪人を最初に観た時、クリスティーヌが優柔不断で八方美人ってだけの話だと思ってた。3年前かな。昨日の私としては、愛が歪むと憎しみになるなって実感した。
父が言っていた天使が悪魔になってしまうお話。
ラウルがクリスティーヌの父を知らなかったら、彼女は振り向かなかったし、怪人がエンジェルオブミュージックだと勘違いしてなかったら、論外だったと思う。クリスティーヌの、亡き父への愛の強さに驚かされる。
孤独を抱えた彼女に手を差し伸べるた2人の男の話。
彼女はずっと誰かに守られていたいんだと思う。
 
最後に、ずっと疑問なんだけど、ラウルがクリスティーヌの部屋に入ろうとした時、エンジェルオブミュージックが許さないわ!って強く言い放った根拠が気になる。過去に同じような出来事があったのだろうか?

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