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玉手箱が開いたような日 その4

私は、青い水鉄砲をくれた遠い異国のお姉さんだった


仕事が終わって携帯を見ると、アフザルからメッセンジャーが届いていた。楽しそうな写真と一緒に。

アフザルとビビさんは、11月27日に大阪から東京に新幹線で移動。そしてその後、30年前、彼の村を訪れた懐かしい面々に会えたとのことだった。

なんとか仕事を休めたSちゃんとTさんと、鴨川シーワールドに行ったとのこと。

Tさんの家にはおよばれした。

当時リーダーだったHさんと奥さんになったCさんとイルミネーションを楽しんだようだ。

加えて帰国する今朝の4時か5時くらいに、やはり一緒に村に行ったYちゃんから電話があったらしい。嬉しかったが、眠くて寝ぼけていてあまり話せなかったとのこと。きっと、彼も懐かしくてどうしてもアフザルと話したくて、仕事に行く前の夜明け前に電話しちゃったんだろう(笑)

アフザルと鴨川シーワールドに行ったSちゃんからは、「とっても楽しかったよ!仕事を休んでもアフザルに会いに行ってよかった!」と電話がかかってきた。そして、私についてアフザルがこんなことを言っていたと教えてくれた。

それは30年前、日本人たちが村に滞在中、ユキさんがボクに青い水鉄砲をくれたんだ。とっても嬉しくて寝る時は枕元においていたし、いつも大切に持ち歩いていた。ホントに肌身はなさず持っていたんだ。ところがある時なくなってしまった。数日後、学校である男の子がそれを持っていた。それはボクがユキさんから貰ったものだったから、返してくれと言ったけれど返してくれなかった。どうしても取り返したくて殴り合いのケンカになったんだ。でも負けてしまって返してもらえなかった。だからそれからボクは、青いモノに執着するようになったのだと(笑)

当時、10歳前後の泣き虫で甘えん坊なアフザルが、私の周りをウロウロしていたのは記憶している。どんな経緯でアフザルに水鉄砲をプレゼントしたのか覚えていないし、いやもっと言えば水鉄砲をプレゼントしたことさえ忘れていた。殴り合いのケンカをするほどの、そんな事件があったのかと、30年経って知った。

今度会ったときには、青い水鉄砲をまたプレゼントするよ、アフザル。

30年たっても、あなたは可愛い弟みたいな存在だよ。

また、会おう!アフザル!インシャッラー🙏

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