次の柄

猫は、天国で次の柄を着せ替えるといいます。
もし、あの夢に出てきた真っ黒、
というより、黒い影だった奏らしき子猫。
我が家に来る前に、
次の柄を選び中だったのかもしれません。

20年生きてきて、猫と関わったのは
隣の家の茶トラ3匹だけでした。
強気なお母さんと、食いしん坊の長男、
ツンデレの次男の3匹。
次男は今もあの町を歩き回り
縄張りを守っていますが、
お母さん猫と長男猫は、わたしが小学生のときに
亡くなってしまいました。

それ以外では、
犬としか関わってきませんでした。

クリスマスの日に空へ旅立った、
わたしより2歳年上のゴールデンレトリバー。
わたしにとっては兄のような存在で、
いつもそばでわたしのことを守ってくれました。

最後まで生き抜き、老衰で亡くなった
黒い北海道犬。
皮膚疾患があっても、
誰よりも元気だった男の子。

ひいおばあちゃんと同じ日に旅立ってしまった、
茶色の北海道犬。
自分が食べているものの音にびっくりしてしまう
くらい臆病だったけれど、わたしのお母さんの
ことが大好きだった男の子。

父方の家にいた、猫に育てられた綺麗な女の子。
パピヨンみたいな耳が可愛くて、
おしとやかなのに食欲だけは豪快だった。

もしかしたら、
この中の誰かが、奏にこの家を
教えてくれたのかもしれない。

もしかしたら、誰かの魂が奏に少しだけ
入ってるのかもしれない。

そう感じるくらい、我が家にいる奏含む
8匹の猫たちに運命を感じるのです。

家には黒猫が4匹、ハチワレが1匹、
キジトラが2匹、今はもう空へ行ってしまった
白猫が1匹だったから、誰にも共通しない
サバ白を選んで、奏はこの家に来たのかも
しれません。

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