FORU STYLE10年目と、カフェ・カンパニー株式会社との提携によせて
株式会社フォルスタイルは、カフェ・カンパニー株式会社に出資を受け、資本業務提携をしました。
会社にとっても、私にとっても一つの節目なので、noteを書こうと思います。
フォルスタイルのこれまで10年
2013年9月、はじめは私が大学3年生の時にforucafeは日本初のブリュレフレンチトースト専門店としてオープンしました。
元々月に1回・日曜限定で間借りしてオープンしていたお店を
早稲田にたった9坪で当時家賃10万円の物件を借りて、固定店舗としてオープン。
当時入っていたゼミもサークルも全部辞めて
大学の出席必須の授業以外の時間は全てforuに注ぎ込むような生活で
私の青春そのもの。
騙されたり盗まれたり怒られたり、一通りの失敗と事件は経験しつつ
最高の仲間にも恵まれて今思い返すとかけがえのない時間でした。
それから移動販売、料理教室、グラノーラのオンライン販売、ケータリングなど、カフェの枠に留まらない展開を模索する中で
グラノーラの催事販売では、高島屋行脚をしたり、ご縁をいただき、1ヶ月シンガポールに売りに行ったり。
2019年3月には、forucafe原宿店をWeWork Icebergに出店。
当時のCEOクリスさんが、直々にforucafeに来てくださり
日本のアントレプレナーを応援したいと出店を決めてくださった日は今でも忘れられなくて、夢の原宿出店が叶った瞬間でした。
出店後もドタバタの中、WeWorkの数えきれないあたたかい社員のみなさまと、メンバーさん、個性的で可愛いスタッフに支えられて
はじめは毎日文化祭みたいにお店を運営してました。
2020年12月には、WeWork渋谷スクランブルスクエアにforucafe渋谷店を出店。
ここは初めての一般のお客さんが入られないオフィス内店舗。
社食なような存在を目指して試行錯誤の日々でした。
そして渋谷をオープンして間もなく、10年振り返ってやっぱりいちばんキツかった、新型コロナウィルスによる未曾有の危機。
キャッシュを確保するために銀行をまわったり
妊婦だったこともあり、精神的にも肉体的にもかなり鍛えられました。
2021年9月コロナ真っ只中に、forucafe 東京ワールドゲート店を
WeWork神谷町トラストタワー内にオープン。
4店舗目の開店となるとノウハウが溜まってきて開店自体はスムーズになりました。和の落ち着いた空間と、東京タワーが間近で癒される店舗です。
それからforucafe立ち上げを一緒にしてくれて
当時ルームシェアまでしてた仲良しえみりちゃんがお声がけしてくれて
日本橋三越の屋上で行われたOggi Parkに出店。
いつか三越に出店呼ぶねって卒業の時話してくれていたのが本当に実現して嬉しすぎるイベントでした。
2022年10月
デロイトトーマツのインキュベーション施設DPark内にCafe1968をオープン。
緑いっぱいの癒し空間で、とても贅沢なワークスペース内のカフェです。
こちらもコロナも相まってオープン時期が後ろ倒しになるなどイレギュラーが多く柔軟性を求められる日々の中、現場スタッフがとても真摯に頑張ってくれています。
2022年11月
forucafe 原宿店でFENDI CAFE by foruを期間限定オープン。
FENDIは代々女性が経営とクリエイションの両方でその中心的な役割を担ってきた知れば知るほど魅力的なブランド。FENDIの方も素敵な方ばかりで、そんな憧れのブランドとコラボさせていただけるなんてとても光栄でした。
その他にも母校の村上春樹ライブラリーのアドバイザーとして関わらせてもらうなど
様々な縁に恵まれて、ここには書ききれないたくさんのお仕事をさせていただいています。
こう書き出してみると、ただ目の前の好きなことを我武者羅にやりきった、夢のような10年間でした。
カフェ経営10年目の漠然とした不安
会社名のforustyle、forucafeの”foru”はfor u =for you
つまり「あなためのため」という思いを込めています。
私自身が、元々目の前の人に料理を作って食べてもらって「美味しい」って言ってもらうのが何よりも嬉しくて
目の前のひとに美味しいを届けたい、
その輪を広げていきたいそんな気持ちからスタートしました。
それがカフェのコンセプトで、5店舗になった今も、
各店それぞれの場所での”for you”を追求しています。
それぞれの店舗で、目の前のお客様に寄り添って試行錯誤しながら”for you”のメニューやサービスを提供しています。
”for you”は、とてもシンプルで分かりやすいのと同時に
良くも悪くもふわっとしていて目の前にいただくお仕事に全力で取り組んで少しずつ前に進んでいく、
少しずつfor youの輪を広げていくというスタイルで
どこまでいくのか?
このままずっと店舗展開し続けて会社を大きくするのか?
何を目指しているのか?
ふと立ち止まると、漠然とした不安に駆られることが年々増えてきていました。
とはいえ現状維持は停滞、無理のない範囲で前に進む以外の選択肢はもちろんないのと
私自身ゼロイチが大好きで、
いただいた目の前のお仕事に私なりに全力で取り組んできた日々です。
今の仕事にとても誇りを持っているし、
大変なことももちろんあるけど心から楽しいと思っています。
そしてforuのみんな一人ひとりの才能と能力に、どれだけ支えられているかわかりません。(いつも本当にありがとう…)
一方で、前々から社内でも声がよく上がっていた仕入管理や棚卸し、
管理面ではもっと良い方法があるのではないかと考えても解決しきれないもどかしさや
店舗数が増えたからこそ、個人店の延長のように、力技でまわすのではなく
もう少し効率よい運営をするべきなのでは、という考えも強くありました。
とはいえそれをどうやって、、と考えても、
考えて解決策を完全に講じきるところまではいききらず
自力でできる範囲でのトライアンドエラーを繰り返していました。
カフェ・カンパニーとの提携のきっかけ
きっかけは、カフェカンパニーの代表の楠本さんが、昨年春頃にたまたまforucafe原宿店にご来店されていたときに、お声がけしたことでした。
楠本さんとは一度ご挨拶したことがあってfacebook で繋がっていた程度で、きっと覚えていらっしゃらないなぁとも思いつつ、勇気を振り絞ってご挨拶しました。
大学の大先輩で、日本のカフェ文化をつくられてきた楠本さんの本は何度も読んでいて、私にとっては尊敬する、雲の上の人のような存在のひとでした。
そんな楠本さんにご挨拶をすると(きっと覚えていらっしゃらなかったと思うけど)とってもフレンドリーにお話くださり一緒にいたこれからカフェカンパニーの新入社員になる子を紹介いただきました。
その時、「いいな〜カフェカンパニーで働けるなんて羨ましい〜!」と心の声が漏れたんです。
楠本さんの元で働けることはもちろん、次々と新しい業態で出店されたり、
「カフェ」の枠組みを越えて国レベル、グローバル規模で取り組まれていることに、憧れと羨ましさの入り混じった気持ちを抱いていてとても素直な気持ちでした。
その後メッセンジャーで楠本さんにお礼の連絡をして、後日連絡をいただきました。
相談ってなんだろう…と緊張をしつつカフェカンパニーにお伺いして、楠本さんからたっぷりと、楠本さんが描かれている、壮大な日本の食の未来についてお話を伺いました。
それは私にとって贅沢で、ワクワクして、羨ましくて、、、何よりみている世界とその規模が違いすぎて絶望?して開いた口が塞がらないような状態にもなり、私の中で取り留めのない色んな感情が溢れました。
※楠本さんが描いているビジョン
楠本さんは一通りお話された後、「と、そんな未来を考えているんだけど、何か一緒にやらない?」とお話いただきました。
私は直感で、「是非ご一緒したいです!」とお伝えしたのがはじまりでした。
これが今年の春頃のことです。
これからのこと
楠本さんは、お忙しい中数ヶ月に渡り何度かお時間を作ってくださり、forucafe各店舗に足を運んでくださいました。
未来の話と同時に、私の経営課題も聞いてくださいました。
そこで色々と話し合いをした結果、カフェ・カンパニーに出資いただき資本提携するという手段が良さそうだという結論に達しました。
foruの既存の5店舗の運営において、カフェカンパニーの運営ノウハウをシェアいただくことで
具体的には、仕入・管理システム強化→ コストカット、運営体制強化、キャリアオプションの幅を広げるなど
私がこれまで課題に思っていたことを解決していただきます。
こんな時どうしたらいいんだ、、、という壁にぶち当たった時に相談すると、カフェの運営のプロフェッショナルのみなさまから
即座に的確で愛のある返答をいただけることは
とても贅沢でありがたいなぁと日々、感謝の気持ちでいっぱいです。
そして私はforuの代表を引き続き続ける一方で
カフェカンパニーがつくる日本の食の未来をつくるプロジェクトにも、少しずつ参画させていただいていていきます🌍
今この瞬間はロンドンにきていて、新規出店の企画を進めています。
自分だけの力ではきっと10年後にも20年後にも成しえなかった規模のプロジェクトととびきり素敵なチームが目の前にあって
思いっきり挑戦できることは夢のようなこと。
この環境に感謝して、一つひとつ丁寧に取り組んでいくのと同時に
自分のやるべきこととやりたいことを見失わないようにして
これまでforuで積み重ねてきたものとのシナジーや、これからの可能性を私なりに探っていきたいです。
一度きりの人生、foruをメインにこれまでやってきたことがグローバルにどこまで通用するのか、きっと悔しい思いもたくさんしそうだけど、挑戦してみたいと思っています。
「選んだ答えは全て正解」
ちょうどforucafeをはじめて10年目のこのタイミングで、カフェ・カンパニーとご一緒できることはとっても心強く、嬉しく、そしてありがたく思っています。
「選んだ答えは全て正解」これは私が起業したときからずっと大切にしてきた言葉で、今回の決断も正解にできるかどうかも自分次第。
正解にできるように、日々誠実に、全力で生きていきたいなと思っています。
最後に、この選択と私の生き方をあたたかく受け入れて応援してくれる家族
特に海外に行くと話したらじゃあこれを機に僕はマイル修行しようと突飛でポジティブな発想をしてくれる夫と、いつも癒しとエネルギーをくれる娘
そして才能溢れるforuのみんな
カフェカンパニーとそれに関わるみなさま
これまでそして今もforuに関わってくれている
数えきれないのみなさまに感謝を込めて。
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