おにぎりから始まった人生
人生最初の記憶をあなたは思い出せますか?
ニューファンドランド・メモリアル大学(カナダ)の研究によると、人は平均して2歳半の記憶まで遡れるらしい。
私の場合、おそらく3歳頃に母が作ってくれた「おにぎり」が最初の記憶だ。だけど、「その思い出が多分一番最初の記憶だなぁ」と認識したのはわりと最近で。
自分のキャリアや生き方を考えるにあたり、「食に関わりながら生きていきたい」というのが真っ先に浮かんだ私の志。その志が何に基づいているのか、自分の原体験を振り返りながら気づいた。
本当になんてことのない記憶だし、それが本当にあったのかも分からないくらいぼんやりとしている。母も覚えていないようだし、もしかしたら得意の空想なのかもしれない。でもわたしにとっては、思い出すと心が焼き芋みたいホクホクあったかくなる大切な記憶だ。
ベビーチェアで食卓に座る私。大きく見えたまん丸のおにぎり。そこに海苔を巻いて、「はい、女の子」「ウルトラマンハハできたよ」と無邪気に笑いかける母。今の時代のきらきらとした写真映えするキャラ弁みたいなものではなく、おにぎりに海苔を巻いただけの代物だったけど楽しかった。私の記憶では女の子もウルトラマンハハもほぼ一緒で、今思い出したら笑える。
(私の記憶のウルトラマンハハは、ウルトラの母というらしい。)
記憶はそのワンシーンだけ。
なぜか遠くから自分を眺めているような映像で思い出すときもあるし、いるはずの姉は?というようなおかしな点もある。だけど、このシーンの写真もビデオも無いようだから、これは私の大切な記憶、原点としてこれからも覚えておく。
私も、小さな誰かにあたたかい記憶を残すお手伝いがしたい。あたたかい記憶は、食にまつわるものが少なくないと思う。今は、私にどんなことができるかと考えている段階。
ともあれ、自分の最初の記憶について語り合うのも楽しいのではないだろうか?それは今の自分に紐づくものだろうか?
よかったら、私にもその思い出話を聞かせてもらえるとうれしい。
今日もここまで読んでいたき、ありがとうございました。