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「ヒト」感がある文章を書こう。第5回 #インハウスエディターコミュニティ レポート
私も第2回から参加している「インハウスエディターコミュニティ」。第5回の今回は、note社でカスタマーサクセスとして企業の発信のサポートをしている水野さん(@mikkemac)をお迎え!
そしてなんと、イベント内で話題にあがった平野さん(@yriica)が途中参加というサプライズも!
早速どんな様子だったのか、レポートします。
過去回のレポートはこちら!
インハウスエディターとはなんぞや?というのも、過去レポートをご覧いただければと思います。(レポートが盛り沢山なのでこちらでは割愛します)
熱く、冷静に、そしてフェアであれ。第1回 #インハウスエディターコミュニティ での覚え書き。
多様な発信によって、一貫性のあるコアを伝える。第3回 #インハウスエディターコミュニティ での覚え書き
インハウスエディター特有の悩み、聞いてもらっていいですか #インハウスエディターコミュニティ 第4回レポート
「人は文章を読まない」からこそ本文以外も大事。noteが心がけているUI/UXとは
noteといえば、人のあたたかさを感じられるUIやUXが特徴。
これをどう出していくのかという質問に対して、水野さんが答えとして引用したのが平野さんの記事。
この記事の中でも特に印象的なのが、平野さんがnoteCXOの深津さんに原稿を見ていただき付け足した「文章そのものがエンターテイメントである意識を持つ」こと。
人は文章を読まない。だから、実は文章で伝える必要はない。タイトル、OGP含め、わかるように伝える。伝わることがゴール。文字は、あくまで物事を伝える手段でしかないのです。
また、noteはあらゆる機能が読み手ではなくクリエイター(書き手)に向いた設計で、ランキングを作らないのも書き手の気持ちを考えたからこそだそう。
リッチな機能はないけれど、書きやすい、使いやすい、いわば「長文がかけるツイッター」。書くことに集中して欲しいから、それ以外のことはおまかせください、というスタンスなのだそうです。
noteはサービス開始当初、オンボーディングの機能があまりありませんでしたが、ユーザー数の増加にともないコーチングやライティングのTipsを積極的に行うようになりました。noteを始めるうえでやった方がいいことを誘導する「バッジ機能」なども、はじめての書き手のことを考えて作られました。
企業が発信するnoteで重要なのは「ヒト」感
企業の発信であっても、noteでは、自己紹介を大事にしてほしいと水野さん。note上では世間的な知名度は関係ないので、どんなにメジャーな会社であっても、noteを始めるときは書き手が「はじめまして」と挨拶をするのがおすすめだそう。
このnoteを誰に読んでもらって、その人にどうなってほしいかを伝えるためにも、自己紹介は重要です。奥に人がいる感じをちゃんと出している、いわば「ヒト」感のあるnoteは、受け入れられやすく、直帰されにくい。この人好きだな、推したいな、と思ってもらえることが必要といいます。
note proの事例としては、トップチームや選手のインタビューだけではなく地域貢献活動や教育事業など、企業理念の実現に向けたチャレンジの舞台裏を発信しているFC今治さんや、社内報をあえてnote上でオープンにしているSmartHRさんが紹介されました。一番最初の記事がオフィスへのアクセスというところも面白いですね。
note proではなく、一個人が所属企業を明かしてビジネスとしてnoteで発信する際の例としては、先に話題となった平野さんのアカウントが取り上げられました。
平野さんのnoteには、仕事のノウハウやTipsもありますが、日常で感じたことや考えたことなど仕事と関係ない記事も多く、人柄がにじみ出ています。
水野さんは、個人noteの壁打ちをするとき、よく「情熱大陸出たいですか?」「セブンルール出たいですか?」と質問をするそう。出たいか出たくないかは結構重要で、趣味や仕事の先にある目的は何かを探してフォーカスしていくようにアドバイスするのだとか。
相談タイム〜自社noteのネタ・企画の立て方はどうしたら?byみさきちさん〜
自社noteでのネタ出しや企画に悩んでいるGCストーリーのみさきちさん。水野さんのアドバイスは、他にも企画で困っている人の参考になりそうな金言が多数飛び出したので、ここでも一部をご紹介します。
・Twitterでウケたものを記事にする
→いきなり1本の記事を書くのは難しいので、SNSで小出しにしてみる
・編集後記やメイキングをたくさん書く
→書籍のメイキングのみならず、メイキングのメイキング(メイキング記事を書くことになった経緯を紹介)を記事として出した企業もある。バックストーリーを書くと目線がずれるので、さらにそのメイキングを書いてずらす。
・アーカイブ/ストックを生かす
→常に新規記事を出す必要はない。「昨年この記事書いたんだけど読んで!」っていうのもアリ。紹介し直したり、マガジン作ったり、感想を紹介するだけのページを作ったり。
・ネット上に転がっていた良い記事について語る
→会社のミッションに即した記事を集める、など。
水野さんの「書くこと」に対する意識は、ほぼ日の講座に出たことをきっかけに変わったそう。ほぼ日では自分の動機に沿ってコンテンツを作るので、これまでペイドメディアでクライアントのために記事を書いていた水野さんは、広告のない世界、すなわち「書きたいことだけを書く世界」の難しさを実感しました。
コンテンツの根っこに、その人が好きなこと、書きたいことが含まれているのは強い。自分の動機に自覚的になることは大事。
ほぼ日講座の課題で水野さんが「書きたいことを書いた」記事には、年齢性別問わずたくさんのおたよりが寄せられ、そのときの体験が今のスタンスの根底になっていると言います。
水野さんいわく、今の仕事は「書きやすい真っ白なnoteを売る文房具屋さん」。文房具屋さんは、お客さんに対して押し付けがましいことは言わない。必ずしも本名を出さなければいけないわけではないし、たくさん書かなくてもいい、無理に発信しなくてもいい。課題解決のためのゴリゴリしたWebサービスではない。書く人みんなが「好きなこと」「書きたいこと」を見つけられるようにと今の仕事をしている水野さんのやさしさを感じました。
noteの「やさしさ」に触れて
今回も終始熱く、真面目に語り合った #インハウスエディターコミュニティ 。その中でも、水野さんや平野さんの話からも伝わるnoteのやさしさ、あたたかさが、じんわり心地よい回でした。
これまでの回のように自分も頑張らなきゃ!と気合いが入るというよりは、肩の力を抜いて好きなことを書けばいいんだと、しばらくご無沙汰していたnoteにまた向き合ってみたい気持ちになりました。
そして、私自身、自分が「発信したい」「情熱大陸に出たい」のではなく、「誰かが夢を叶えて情熱大陸に出られるように手助けをしたい」気持ちが強いなぁと改めて思いました。水野さんの仕事は、最近キャリアにちょっと迷っていた私自身のロールモデルにもなりそうです。
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