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この本を読んでいる人はこの本も読んでいます
ネット通販で書籍を購入すると、オススメが出てくることがある。
「この本を読んでいる人はこの本も読んでいます」的な。
これ、ミステリジャンルの場合って穿ってしまいませんか?
単に発売日が近いとか、同じ作者とかなら良いが、発売日も作者も異なるのにおススメされる本、内容が似ているという事では?ミステリにおいて内容が似ているという事は、トリックが似ているという……事では!?
この間購入しようと思って眺めていた本のオススメに「叙述トリック短編集」みたいなタイトルの本が出てきて、そもそも「そのタイトルで叙述トリックは成り立つんかい」と言う気持ちと共に、これから読もうとしているこの本も”そういう”事なのでは?という疑念にかられ、結局まだ購入できていない。
叙述トリックは好きだけれど、叙述トリックですと宣言されて読むミステリ、読んでいる時に本の味がしなくなるので私は止めてほしい派です。
ところでミステリのトリックの内、密室は初めから「これは密室物です」というのが効果的になっているような気がする。実際、密室物、という細分化されたジャンルがあるわけだし。
こういう本もある(魅力的な作品紹介に魅力的な図がセットになっていてとても面白かった)。
他は鉄道の主に時刻表を駆使するトリックもはじめから、そういう方向でアリバイを崩しますよ、という宣言があるような気がする。
ところでこういうミステリのトリックの分類がミステリ小説の中で行われがちなのはミステリが他のジャンルと比べてやや珍しいところにあるような気がする。
トリック談義、密室談義、本格の定義に探偵の意義……ミステリを書く人はミステリが好きなんだろうなぁ、と当たり前の事を思った。