146. アメリカでプロデビューを果たすまでの全てを大公開します
皆さんこんにちは!三浦優希です。
さてさて。お久しぶりです!
前回の投稿からかなり時間が空きました。というより、noteに限らずすべてのソーシャルメディアでの発信を一時的にストップしていました。「最近三浦優希やけに静かだな」と思われていた方、ご心配をおかけしました!ただこれ、更新をさぼっていたわけではなく、更新できない理由があったからなんです!今日はそのことについて、そして、僕がアメリカでプロアイスホッケー選手としてデビューを果たすまでのすべての道のりをお見せしたいと思います。(永久保存版です!)
多分、かなり長くなりますのでしっかり準備してくださいね!笑 それでは行きましょう!よろしくお願いします。
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まず最初にお伝えすること!実はこの1か月ちょっとの間、Twittterやnote、Voicyなどは全く動かしていませんでしたが、FiNANCiEにてリアルタイムで事の顛末を毎日更新していました!今回このnoteに記す内容も、そこに書いていたものを少し編集した形となります。
これからも、僕の一次情報を追ってくださる方は、ぜひFiNANCiEアプリをダウンロードの上、僕のトークンを保有していただけたら幸いです。ここでしか出さない情報が最近は特に増えてきています!
それではスタートです。
トライアウト先が決まるまで
せっかくなので、「プロに挑戦する」と決めたときまで遡ってみましょう。ここだけの話、大学を卒業した5月から9月ごろまで、僕はエージェントを通してアメリカプロチームの所属先をずっっっと探していました。
そしてこれがかなり難航。大学時代に圧倒的な成績を残せていなかったことに加え、コロナ禍ということで「ビザの取得が困難になるのでは」というチーム側の外国人選手に対する懸念が大きく、なかなか話がまとまっていませんでした。
実際、いくつかのECHL(僕が現在所属しているNHL傘下北米3部リーグ)に所属するチームからは、興味を持ってもらうことはできていました。そのうちの1チームは「すぐに契約したい」とも言ってくれていましたが、その後やはり「ビザが厳しそうなので今回はなしで」と断られたりしていました。
この状況でプロになることを選択したのは自分だったのである程度覚悟はしていましたが、「ここまで見つからないか・・」と若干くじけそうになってなっていました。
そして実際に、エージェントとも「今シーズンはヨーロッパでプレイすることを真剣に視野に入れた方がいいかもしれない」という話もしていたほどでした。
そんな感じで過ごしていた時、僕の耳に嬉しいニュースが入ってきます。(エージェントとの会話を見返すと、9月9日のことでした)
それは、ECHL(北米3部)に参戦する、Iowa Heartlandersというチームからのトライアウトキャンプへの招待でした。
Iowa Heartlandersとは
さて、チーム探しに奔走していた僕の元に入ってきた素晴らしいニュース。初めて名前を聞くチームだったので、正直どんなチームなのかは全く分かりませんでしたが、この数少ないチャンスを無駄にすることはできません。
リサーチを進めるうちに、今年からECHLに参加する新チームであることがわかりました。最初、ネットで調べても全然これまでの実績などが出てこなかったので、「なぜだ?」と思っていましたが、それにも納得。新チームにこれまでの結果などあるわけないもんね。
このチームは、NHL(北米最高峰リーグ)のMinnesota Wildというチームの傘下に属しています。NHLのMinnesotaを一部(写真左)だとすると、2部のAHLにIowa Wild(写真中央)、そして3部のECHLにIowa Heartlanders(写真右)があります。要は、僕がこれからトライアウトを受けるのは、一番上から数えたら3軍にあたるチームということになります。
NHLチームは基本的に、それぞれ傘下のチームを持っていて、良い選手がいればどんどん上にコールアップされるし、逆に実力が足りないと判断された場合は、下の組織に落とされたりします。シーズン中の怪我人の補充なども基本的には下部組織から行われるので、選手の入れ替わりは結構激しいです。
NHLのMinnesota Wildといえば、名門中の名門チームです。3軍とはいえ、その組織の一員に自分がなれるチャンスがあると思うと、ワクワクが止まりませんでした。
また、「今年からできる新しいチーム」というのも、僕にとっては勝機の一つでした。通常、昨シーズンに良い成績を残せた選手は次のシーズンの契約をすでに済ませることなども多いです。チームとしても良い選手には残ってもらいたいですからね。
ただ、新チームにはそれがありません。つまり、それだけ新たに契約する選手の数が多いということです。ある程度他のライバルともフラットな状態から勝負がスタートするんです。「これはチャンスだ」と思いました。
そして、今思うと「素晴らしい決断をできていたな」と思うことがもう一つあります。それは、このコロナ禍でのプロ転向です。
過去にも書きましたが、もう一年NCAAでやれるチャンスがありながらプロに進むことを決断したことは間違っていませんでした。これは僕の感覚ですが、多くの選手が大学残留を選択していたことで、そもそも戦うべき絶対的選手数が少ないと僕は感じました。
結果論にはなりますが、あの決断を信じて本当に良かった。あの時、震えるような気持ちでプロ転向を選んだ私でしたが、自分の直感と戦略にBETしたことで新しい道が見えました。
トライアウトまでの数週間
さて、9月9日にこの話が決まったわけですが、実際のトライアウトは10月10日-16日にかけて行われるという事でした。たった1週間弱で合否が決まります。
この夏は、いつでも渡米できるようにずっと準備を積んできましたが、具体的な目標が決まり、さらにモチベーションは高まっていました。
ただ、そんな僕に一つの懸念がありました。それは、7月末に行われた日本代表合宿に参加したときに、怪我をしていたことです。
実は、合宿後半の紅白戦にて、コンタクトの際に肩をフェンスにぶつけ、鎖骨の剥離骨折をしていました。この時は、非常に焦りました。当時はトライアウト先すら決まっていなかったので、「これで怪我の復帰に時間がかかったらさらにプロデビューは遠のくのではないか」と心配にもなりました。
ただ、相変わらず怪我したときのマインドセットに関しては、これまでの経験から鍛えられているのか、「トライアウトが行われる10月までは2か月あるから、何とか間に合わせることができる!」とすぐにポジティブにとらえていました。
怪我をしてからは、復帰に向けたリハビリをすぐにスタートさせました。とはいっても、骨折をしているわけなので、最初は右肩を使ったトレーニングなどは基本的に何にもできず、肩に負担のない範囲でそれ以外の部位を鍛えるということを行っていました。
ある程度時間が経ってからは、1kgのダンベルを使ってエクササイズを始めたりと、本当に初歩の初歩からのリハビリを行っていました。
主治医の先生方やフィットネスコーチによるアプローチのおかげで、可能な限り最高の治療が進められていたと思います。これには本当に感謝です。
たしか、再び氷上に乗り始めたのは9月の1-2週目のことだったと思います。ちょうど、トライアウト先が決まった直後でしたね。トライアウトまでは残りぴったり1か月のタイミングでした。
「絶対に間に合わせる」という気持ちと、「ある程度痛くてもやるしかない」という気持ちで、練習に臨んでいました。
幸運なことに、時が経った9月末には、多少の不安はあるものの、プレーする分には全く問題ない状態にまで回復していました。このタイミングでここまで回復できる怪我で済んだということが、本当にラッキーだったと思います。
そしていよいよ、待ちに待ったトライアウトが近づいてきました。
渡米~トライアウトが始まるまで
10月10日から始まるトライアウトに備え、時差情勢もかねて、僕は10月1日にはアメリカ入りをしていました。1日~9日までの間は、ミシガン州デトロイト近郊にお住いの、日本人の知り合いの方の家に泊めさせていただいていました。大学時代からのお付き合いで、これまで何度も何度もお世話になっている方です。
このファミリーは、お子さんたちがアイスホッケーをやっており、息子さんたちが所属しているチームの練習に乗せさせていただいていました。練習への送り迎えや、食事に関してもご厚意でサポートいただきました。
このおかげで、トライアウトまでの間にもコンスタントに氷上練習をする機会を確保でき、良いコンディションを維持したまま現地入りをすることが出来ました。これ以上ないくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。
いよいよトライアウトスタート
さて、ついに、人生をかけた戦いのスタートです。ここからは、トライアウトの内容や僕の感情をリアルにお伝えするため、特別に当時の日記をほぼそのまま掲載します!(フィナンシェに限定投稿していたものです)
なかなかレアな記録のはずですよ!
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1日目(10月10日)
待ちに待ったトライアウトキャンプがいよいよ開幕しました!
今日はリンクに13時に集合し、そこでチームミーティングや自己紹介などがあり、その後メディカルチェックとフィットネステストを行いました。結局全てが終わったのは17時ごろでした。
その後ホテルに一度戻り、ルームメイトとディナーを食べにいき、再びホテルに戻ってきてゆったりしているところです。
いやーそれにしても…めちゃめちゃ楽しい!!やっぱり新しい環境に身を置くことは最高に楽しいです!僕にとってこの瞬間こそ、やりがいを感じる時です。
施設も新しいリンクということだけあって、とっても綺麗です。Xtream Arena といって、ホテルも隣接しています。リンクのすぐ近くにレントランやスーパーもあるので、かなり快適です。
チームスタッフやコーチ、チームメイトの雰囲気はとっても良いです。大抵の選手が共通の知り合いがいたりするので、そこから話も盛り上がったりします。まずはみんなの名前と顔を一致させるところからですね!こっちの選手は、やっぱり打ち解けるのが圧倒的に早いです。年齢差を気にすることもほぼないので、お互いに変に気を使うところがなくて楽ですね。周りには同い年の96年生まれの選手も何人かいました。
選手は基本的に、大学やカナダのジュニアリーグ、他のプロチームなどでプレイしたいた選手たちということもあり、体も大きいです。
チームには既に契約済みの選手、2部から降りてきた選手、そしてトライアウト組がおり、合計人数は22名くらいでした。(予想より少なかった) トライアウトの選手は、多分だけど合計10人くらいだったと思います。ここから何人残れるかはまだ分かりません。
今日のフィットネステスト内容はとってもシンプルで、
・立ち幅跳び
・10yardのスプリント
・300yard (50yard✖️6往復)を2セット、レストは5分
のみでした。特に300yardのダッシュでは自分の強みを少しは見せられたかなぁ、と思います。みんなで一斉にやったわけではなかったので他の選手がどんな感じだったかはっきりとはわかりませんが…。
さて、ついに明日から氷上練習が始まります。
明日は朝8時半に集合し、10時から練習、その後ウエイトトレーニングという流れです。
いよいよですね!この瞬間をずっと待っていました!周りがどれくらいやるかとか、そんなことは関係なく、自分の持ちうる力を全て出し尽くしてきます!
明日の朝が本当に楽しみだなぁ!こんな貴重な機会をもらえたことに感謝して、精一杯やってきます!
もう緊張もゼロです。ワクワクしかない!
明日、氷上はどんな感じだったかもまた報告しますね!
人事を尽くして天命を待つ。
頑張ります!
2日目(10月11日)
トライアウト2日目終了!今日、いよいよはじめての氷上練習を行ってきました。いやー楽しかった!
練習の前にチームミーティングがあり、最初に行う数メニューの説明や、今日のラインナップなどが発表されました。フォワードは全部で10人しかおらず、しかも今日は一人体を痛めていたということで9人だけでした。
練習内容は、割とシンプルでした。
最初にドリブル系のウォームアップを少しやったあとに、シュート系、2対1や2対2の対人メニュー、そして5-5のシステムの確認などでした。
実際に練習した感覚としては、「全然やれる!」というものでした。みんなのレベルは確かに高いし、中にはNHLにドラフトされた選手や、2部でやっていた選手などもいるのですが、正直「そんなの関係ないな」と思いました。
氷に乗った感覚も悪くなく、足の重たさなども感じませんでした。チームから支給されたグローブやパンツ、ヘルメットなどをはじめて使ったので、少し違和感を感じることがありましたが、モーマンタイ(無問題)でした!
練習の最後には、コンディショニングスケートといって、ひたすらスケーティングをする時間がありました。ここら辺は、自分にとっても得意種目だったので、しっかり滑ることができたと思います。
さて、肝心の練習内容ですが、今日は割といい印象を残せたかと思います。2対2のミニゲームの場面では、周りのみんなが見ている前で、敵を全員抜いてゴールすることができ、チームの監督にも「今日の練習のベストゴールは優希だね!」と言ってもらうことができました。
ゴールを決めれた時は最高に気持ちよかったです!「自分で目の前にいる敵を抜いてやる!」という強い意志を持ってやることができました。自分の武器でもあるスケーティング技術をうまく活かせたと思います。
さて、ここで油断してはいけません。まだ契約が確定したわけでもないし、一回の練習が終わっただけです。
明日は、もっと強度も高くなると思うし、要求はより高くなると思います。ここで、さらに良いアピールをして「このチームに必要だ」とコーチ人陣やチームメイトたちに思わせられるよう頑張ります。
必ず契約を勝ち取ります!
また明日も頑張ります!温かい応援ありがとうございます。
3日目(10月12日)
3日目終了!
いやー毎日本当に楽しいです!(こればっかり言ってますね)
今日のチーム練習では、昨日に引き続きいい動きがたくさんできました!
ミニゲームでも自分のスピードとスキルを活かしてゴールを決めることができたり、いいアシストを生み出すことができました。
また、昨日の印象が良かったからか、今日の練習では1セット目に入れてもらえていました。
今はまだそこまでセットの順番は大きく重要ではないかもしれませんが、金曜日には練習試合が控えているので、しっかりとそれに向けて準備をしていきたいです。
現状の自分の感覚ですが、かなり良い印象を残すことができていると思います。自分はこのチームではトップ選手としてやれるくらいの自信も持っています。
まあ、まだチーム練習を2回しかやっていないので何にも分からないと言えば分かりませんが、少なくとも、自分の良さを出すことはできていると感じます。
ここだから言えますが、正直、これで落とされたら文句を言いたくなる、といった感じです!ここだから言える話ですよ!
ただ、結局これは自分の感覚であり、僕はまだトライアウト生であることには関係がありません。
コーチもおそらく、練習での僕のプレイに関しては、ある程度の評価をしてくれていると思いますが、結局は試合でどれだけできるかです。
コーチは僕のエージェントにも、「優希が試合でどれだけできるか見るのを楽しみにしてる」とも伝えてくれていたようなので、やはり金曜日の練習試合がかなり大切になりそうです。
試合までの練習はあと2回。まずはそこで圧倒的なパフォーマンスを見せて、試合での出番を増やすこと。
そして、試合で実際に活躍することで、契約を勝ち取ること!直近はこれになりますね。
これから達成すべきことを、コツコツと続けていきたいと思います。
また今度詳しく書きますが、「アメリカの、NHLに直結している傘下リーグでプレイすることが実現できれば夢を叶える可能性は本当に広がる」と、ここに来てつくづく感じています。
本当に、自分次第、そして結果次第の世界ですね。
こうなったら、自分がどこまで通用するのかとことんチャレンジしたいと思います!
実は僕のいまチャレンジしているECHLは、セット数が3つまでと決められています。(通常4セット)
つまり、今までプレイしてきたリーグよりもチーム内の選手も少なくなります。
それだけ競争が激しくなりますが、一方で、ポジションを勝ち取れば試合に出れるチャンスは多くなります。4回に1回の出番よりも、3回に1回の出番の方が、氷上にいる時間は長くなります。
もちろん疲れ具合は増えるでしょうが、それよりも出場機会が増えることが嬉しいです。
そういった意味でも、まずはこのリーグに残ること!このチームと契約すること!
これが大事です!
必ず叶えますよ。頑張ります!
明日の練習も気合入れてやってきます。
4日目(10月14日)
トライアウトキャンプ4日目が終了しました!
今日の練習もいい動きができました。今日の練習内容は、主にシステムの確認でした。ここでは、自分の得意な守備の部分でも良いアピールができたと思います。
攻撃面でもいいチャンスを演出することができたり、ミニゲームでも点を決めることができました。
練習後に、ヘッドコーチとアシスタントコーチと話しましたが、「かなりいいね」と言ってもらうこともできました。
ただ、これはあくまで練習内での評価です。
監督コーチも、やはり最後は、金曜日の練習試合での動きで契約するかどうかを決めるはずです。
というか、それをすでに明言しています。
明日の練習(木曜日)は、試合前日ということで、短い練習かつ、パワープレイやペナルティキリング(数的有利・数的不利な状況)の確認をするそうです。
これはスペシャルプレーと呼ばれ、そこに出れるかどうかは、チームの主力になれるかどうかを大きく分けることになります。当たり前ですが、相手の数が少ない状況は得点の大きなチャンスであり、そこに出る選手はポイントでなる可能性が高くなります。
このポジションを勝ち取らなければなりません。
毎日毎日、戦いが続いています。そして、こんな日々を送れることが最高に楽しいです。
こんなに刺激的で、本気になれて、ときに不安も感じて、ワクワクして…本当に言葉では言い表せないこの気持ちよさというか、楽しさというか。
とにかく最高です!
明日の練習でも最高のパフォーマンスを発揮すること!そして、来たる、金曜日の試合でも結果を残すこと!
今の僕がやるべきことはそれだけです。
そして、あとは監督コーチたちの判断に任せるのみ。
契約を勝ち取れるかどうかはそこで決まります。
ドキドキしますね。
この数日間は、どんな結果になったとしても、人生が大きく変わる一つの節になると思います。
そして、そんな瞬間をフィナンシェファミリーの皆さんと共有できることを嬉しく思います。
やっぱりどうせならいいニュースの方が良いですよね!笑
そうなるように、今まで通り全力を尽くしますよ!
Not given, but earned (与えられるものではない、掴み取るものだ)
をまさしく体感しています。
今までよく動けているからといって、それが安心材料になるわけではありません。油断禁物です。
積み重ねてきた評価が一瞬で崩れることを、今までも経験しています。
そうならないように。
次の練習もしっかりこなし、試合に向けていい準備をします!
いやーワクワクしてきた!!頑張ります。
アイスホッケーのある人生は、こんなにも楽しい!感謝!
5日目(10月15日)ついに・・・
5日目終了!今日は嬉しいニュースがあります!
今日の練習後、監督とコーチに「話があるからオフィスに来て」と言われました。何を言われるのかとドキドキしましたが、そこで「正式にチームの選手として契約したい」と言ってもらえました!
そしてその後、実際に契約書にサインをしました!
つまり、トライアウト合格です!
無事最初の関門を突破することができました。
尚、チームからの公式発表はおそらく来週になるので、SNSなど、この場以外での情報公表は厳禁でお願いします!
最初はここで伝えようか少し迷ったのですが、今までも全部言ってきているし、なによりみなさんを信頼しているので、いつも通りここで先出しです!笑
契約書に自分の名前をサインした瞬間、言葉では表せないような感情が湧きあがりました。
いやーよかった。とりあえずは一安心です!ただ、まだスタートラインに立ったばかりです。
元々は明日の練習試合の結果次第で契約するかどうか決まる、と言われていましたが、少し早く伝えてもらうことができました。
この機会をくれたチームやチームメイト、エージェントや応援してくれた全ての皆さんに心から感謝です!
そして、常に温かく応援してくださるフィナンシェファミリーの皆さん。本当に本当にありがとうございます!一つ、夢に近づくことができました。本当に嬉しいです。今までもずっと、応援のパワーを感じさせていただいております!
契約はできたものの、最初にも言った通り、まだ何も始まっていません。むしろここからが本当のスタートです。結果を出さなければいつでも切られる世界です。
奢ることなく、常に貪欲に上を見続けていきたいと思います。
今、契約できて一番心配していることはビザ問題です!笑
これは前からネックでしたが、このコロナ禍でなかなかビザが出にくい状態になっています。なんとか本シーズン開幕までにビザが発行されることを願います!正直ここに関しては、自分でやれることは限られているので、やれることをやって、あとは運に任せるのみですね。
あとはビザさえ出れば、正式な選手としてチームでプレイができます。
まだ何一つ安心はできませんが、目標としていた契約を自分の手で掴み取ることができました。
この1週間はまさしく「戦い」でしたが、自分を強く持ちながら、楽しんでやってこれました。
さて、本番はここからです。
今日契約の際に監督にも言われましたが、明日の練習試合でいい動きをする必要があります。結局、スポーツ選手にとってはシーズン中は安心していい時間は存在しないということですね。
僕も言ってもまだ、お試しの選手です。
今まで大きな指標としてきた明日の練習試合。きっと相手も、契約をかけて死ぬ物狂いで戦ってくる選手たちでいっぱいでしょう。
そんな彼らに、気持ちで負けてはいけません。
契約できたとかは関係なく、僕も本気で立ち向かってきます!
人生初のアメリカでプロとしての練習試合です。この機会に感謝し、そして存分に楽しんできたいと思います。
チームでの絶対的なポジションを獲得するためにも、明日の練習試合、活躍できるように頑張ります!
楽をしない、偉ぶらない、誰のせいにもしない!
これからも、常に上を目指して戦い続けます。
改めまして、みなさん。
今回のトライアウトの応援をしていただき本当にありがとうございます!本当に本当にありがとう!
取り急ぎ、嬉しい報告でした!チームからの公式発表をお楽しみにお待ちくださいね!
6日目(10月16日)トライアウト最終日
今日は、ずっと目標に定めていたトライアウト最終日の練習試合がありました!簡単に1日の流れをここに記したいと思います。(帰りのバスで執筆中です)
まず朝、ホームリンクに集まり。軽い練習をしたあと、ランチを食べて敵地へとバスで向かいました。
今日対戦した相手はKansas city Mavericks というチームで、僕のいるところからはバスで4時間半ほどです。
途中で軽く渋滞に巻き込まれ、到着が試合開始の1時間半くらい前になりました。ホッケー的にはこれはかなりギリギリでしたが、「これもまた新しい経験」と楽しんでいました。
どんなコンディションであれ関係ないし、足はきっと動くだろう。
そう自分に言い聞かせていました。
今日の試合結果を先にお話します。
本日は2-3で敗北でした。僕は得点に絡むことはできませんでした。
正直、めーーちゃめちゃ悔しいです!あー悔しい!笑
というのも、自分がかなりいいプレイを随所に出来ていたからこそ、負けたことや、チャンスを決められなかったことが悔しいです。
第1ピリオドには、自分の放ったシュートがポストに当たり、外れました。
もしあれば入っていれば違うゲーム展開になっていたかと思うと、やっぱり悔しいです。
今日のよかったところは、
・パワープレイ(数的有利)、ペナルティーキル(数的不利)、試合終了間際の6人攻撃(キーパーをベンチにあげてプレイヤーを一人増やす捨て身の作戦)に主力として出れたこと
・味方にゴールチャンスとなるパスを数回出せたこと
・体を張ってシュートブロックをしたこと
・ペナルティーキルの状態で、敵陣でパックをキープしながら相手のチェックをもらい、反則を誘うことができたこと
などが挙げられると思います。
数時間のバス移動の後でありながらと、コンディションはかなりよかったです。
だからこそ、悔しい。
今回足りなかったところ&新たに発見できたこととしては、
・相手のチェックの速さが大学とは圧倒的に違う(プレッシャーが早くバックを持ってから自由に動ける時間が少ない)
・ゴール前のバトルに一回負けたこと
・パックの取り合いで負けることがあったこと
などだと思います。
今日の試合では、いいところも悪いところも、通用するところも、まだ足りないところも、色んなものを自分の肌で感じることができました。
これは、ビデオを見ていたりしても、感じられないことです。自分が自分の体で戦ったからこそ、多くのことを学ぶことができました。
これがなによりの収穫です。フィールドで戦うからこそ、見えてくるものがある。それをよく実感した試合でした。
今日の試合では、監督コーチからもパフォーマンスに関してかなり良い評価をもらうことができました。試合出場時間もかなり長かったです。
いやー、切り替えが大事と分かっていても、やっぱりチャンスで決まらないと悔しいですね!この感じ久々だなー!笑
でも、最高に楽しかった。
本当に、最高に楽しい60分間でした。
昨シーズンが終わってから、トライアウト先のチームが決まるまで不安な日々を過ごしていたし、トライアウトにきてからも安心することは全くありませんでした。
そんな中で、掴んだ契約。そして、久々の試合。
僕は本当にラッキーで、恵まれている人間だと思います。こんな経験をさせてもらえることは、本当に幸せものです。
だからこそ、これからもみなさんにたくさんシェアしていきます!
ゴールやアシストを残せなかったことは悔しかったけど、それ以上に学ぶことがたくさんあった!
今日の60分間だけでも、「このリーグで戦い続ければ絶対上手くなれる」と確信しました!それについてはまた今度詳しく書きます!
この、「俺はまだまだ上手くなれる」と思える瞬間は、なんともいえないワクワク感が湧いてきます。チェコで初めてプロチームの練習にのせてもらった時も同じ感覚でした。
肌にビリビリと感覚が走り、自分の周りの空気が変わります。
それを今日の試合でも感じました。
通用したところはもっともっと伸ばして自分の絶対的武器にすること。
ダメだったところは必死に治して、克服すること。
やることはいつだってシンプルです。
とにかく、最高に楽しい1日でした!
みなさんが試合の情報などをたくさん調べてくださっていてくれたことが本当に嬉しいです!ありがとうございます!☺️
先程コーチからも連絡があり、明日コーチのオフィスにて色々と話すことになりました。きっと試合のフィードバックや、ビザ発給に向けた話(多分こっちがメイン)などをするかと思います。
なんとか、本シーズンが始まるまでにビザが発行されることを願います。もし間に合わなくても、できる限り早く出ることを祈ります!
どんな時でも、自分に出来ることをやり尽くして、あとは周りの人を信じること。
それだけです!
明日は練習はオフになるので、疲労の溜まった体を癒したいと思います!
皆さん温かい応援本当にありがとうございました。(試合が22時すぎに終わり、そこからバスで帰るので到着は夜中の3時ごろになりそうです。あともうちょっとの深夜ドライブ頑張ります)
7日目(10月17日)おまけ
今日は午前中に、コーチとのミーティングがありました。本来そこでは、トライアウトの合否が発表される場でしたが、僕はすでに契約にサインをしていたので、ビザについてのお話しでした。
結構、厄介なことになりそうです。
まず監督から言われたのは、昨日の練習試合の動きはかなり良く、両チームの中でもベストに入るプレイヤーだったというフィードバックをもらいました。チームとして、優希をキープしたい。と言ってもらえました。その上で今後のビザ取得についての動きの確認となりました。
そのミーティングにはチームのGMも同席しており、彼から話がありました。
簡単に内容をざっくり整理すると
・ビザ取得のために一度日本に帰りそこで発行を待つ必要がある
・おそらく、最低でも3-4週間、もし長引くと2ヶ月近く発行にかかる可能性がある(3週間ちょっとで出たら御の字)
・ビザが出るまで、チームとして、優希を待つ
・契約アナウンスはビザが取得でき次第する
ということでした。
ビザに関しては、大変にはなるだろうとは思っていましたが、やはり最初の10試合近くは出れないことになりそうです。
ショックな部分も多いですが、チームは僕のためにたくさん動いてくれており、何より期待をしてくれています。
チームスタッフも弁護士などと相談をしてくれながら、今回の結論に至りました。
今後の流れとしては、おそらく今日明日でチームともう一度話し、コロナ検査の陰性結果とともに、火曜日or水曜日あたりに一時帰国し、ビザ発給を国内で待つという形になりそうです。
すぐに試合出れないことが本当に残念ですが、今は、自分自身が取るべき行動をし、来るプロデビューに向けて準備を進めたいと思います。
いつも通り、すべてが順調にいかないことには慣れていますが、今回もまた新しい課題とぶつかりました。必ず乗り越えます。
こういうときこそ、心の火を絶やさないことが大切だと思います。
いつも通りのプラス思考で、チームに再合流してから、大きなインパクトを残せるチャンスがもらえたと思っています。
みなさんにプロ選手としての姿をすぐに見せられないことが残念ですが、気持ちを切らさずに頑張ります!
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ビザ問題との戦い、そしてデビュー戦へ
はい!というわけで、いかがだったでしょうか。これがトライアウト中のすべての記録です。この後僕は、全てのソーシャルメディアでの発信が止まるわけですが、要は、「ビザが発給されるまではオフィシャルな発表が出来ない」という事だったんですね。
さんざんトライアウトの途中まではこまめに更新していた中で急に止めてしまったので、皆さんには何にも言えず、とっても申し訳なかったです。
かなーり長くなってしまったので、この後の流れは簡単に説明します。
この後、実際に僕は10月20日に日本に帰国しました。隔離期間を過ごしたのち、大学やクラブチームの練習に乗せていただいたり、パーソナルトレーニングを行い、再渡米に向けての準備を進めていました。
正直、シーズンが始まってもいないのに日本に帰るなんてことは初めてだったし、チームメイトが試合をしているのを日本から見ることはきついものがありましたが、仕方ありません。外国人選手にとってビザより大事なものはありません。
チームスタッフや弁護士さんのおかげで、ビザ申請のプロセスは驚くほど速く進みました。11月8日にはビザ申請をアメリカ大使館で行うことができ、11月15日ごろには手元にビザ付きのパスポートが戻ってきていました。
そして、11月18日に再渡米。この時、チームはちょうど19日から3日連続アウェイでの試合だったということで、敵地試合会場に直接フライトしました。
18日にアメリカ入りし、翌19日にプロデビューという流れでした。このあたりも面白い経験でしたね。「時差ボケが・・」とか言ってる暇もありませんでした。
ただ、待ちに待ったプロアイスホッケーの舞台は最高に楽しかったです!本当に本当に、楽しかった!
デビュー戦ではポイントを残すことはできませんでしたが、動きとしては決して悪くなかったと思います。その後20日に行われた2試合目では初アシスト、21日には初ゴールを記録することが出来ました。
「鮮烈なデビュー!」とまではいかなかったけど、やっぱり新たな舞台での初得点や初アシストは特別なものでした。
最後に
さて、ほんの軽い気持ちで書き始めたものが、気づいたら長編大作になってしまいました。(日記そのまま載せたのがいけなかったかな、笑)
というわけで、これが、僕がアメリカでプロデビューを果たすまでのすべてです!最後まで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。
皆さんの温かい応援のおかげで、僕は新しい人生のチャプターに足を踏み入れることが出来ました。日頃の皆さんからの応援に心から感謝します!
今戦っているECHLで結果を残すことはもちろんですが、僕が目指しているのはもっともっと上の世界です。必ずNHLに行くために!残された時間は決して多くありません。
今年中にAHL(2部)にコールアップされることが目標です。
これからも、僕の挑戦を楽しんで見守っていただけたらと思います!
これからも頑張ります!最後まで読んで頂き本当にありがとうございました。
三浦優希
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