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「永久hours」、それは沼津の人たちとの共同作品。【Aqours】

夢を追いかけた 夢を追いかけた
君との時間が愛しい 愛しい

永久hours - Aqours  作詞:畑亜貴

こうやって、一緒に走り続けてきた仲間たち、支え続けてくれた沼津の人たちに、最大限の賛辞をしてくれていることが嬉しい。嬉しくてたまらない。
実の所、公開前は胸が張り裂けそうなぐらい緊張してたし、「涙×」みたく思い切りバラードに振り切ってたら気持ちが持ちそうにないな、と思ってみたりした。
でも蓋を開けてみれば、「Aqoursとして一貫して保ち続けてきたポリシー」でもある最後まで笑って過ごす、を徹頭徹尾守っていたんだ。アップテンポで終始楽しく晴れやかに。
WBNWで「夢が見たい想いは いつでも僕たちを繋いでくれるから笑って行こう」、と歌ってくれたことを忘れずにいてくれてる。

本当にAqoursのポリシーは「ブレない」。

私たち9人でのワンマンライブは、最後となります。

千歌ちゃんたちは。それでも「この9人は」、どこにも行ったりしません。

沼津。大事な、大切な、内浦という場所から離れたりなんかしません!

生き続ける」んです。

そのために、私たちもこれからの活動、応援を頑張っていきたいと思います!

ラブライブ!サンシャイン!!
Aqours 9周年プロジェクト発表会

―――――― あの日語った言葉を裏付けるかのように、各々が「沼津で自分自身を育ててくれた大切な場所」でMVを撮影。

  • 伊波杏樹さん ▶ 安田屋旅館

  • 逢田梨香子さん ▶ 布澤呉服店

  • 諏訪ななかさん ▶ あわしまマリンパーク

  • 小宮有紗さん ▶ 辻宗商店

  • 斉藤朱夏さん ▶ 伊豆・三津シーパラダイス

  • 小林愛香さん ▶ つじ写真館

  • 高槻かなこさん ▶ 松月

  • 鈴木愛奈さん ▶ 淡島ホテル

  • 降幡愛さん ▶ 三の浦総合案内所

アキバドームで強く誓った「心に刻むんだ」という言葉の具現化。
あの時歌った”揺るがない覚悟”を持ちながらも、終始楽しく。そして「沼津の人たちと1つの想い出、作品を作りたい!」という9人のこだわり。
映画のロケ地としても有名である沼津だけれど、こうやって「沼津の人たちと一緒に歌って踊る」映像作品は間違いなくAqoursにしか作れない。

例えば小林愛香さんの場合。
つじ写真館で一緒に集合写真を撮っているのは、沢山のあげつち商店街の皆さん。ヨハネ誕生日パーティーやクリスマスパーティーではお馴染みの方たち。
紛うことなき”上土の子”の善子。そして、小林愛香さんも”上土で育った子”。
商店街の皆さんが、津島善子という女の子と小林愛香さんを愛してくれている。その想いをきゃんさんがMVという形で残して恩返し……しているのかもしれない。

そして伊波杏樹さんは勿論……。

彼女が「第2の実家」と胸を張って言う、安田屋旅館。
伊波さんと安田屋さんとの繋がりは「高海千歌役・伊波杏樹」の時に留まらず、「アーティスト・伊波杏樹」にとっても”自分自身のことを全力で応援してくれる存在”。
さて、伊波さんはこの場所で ―――――― 作務衣姿で旅館のお手伝い!!

物凄く心に沁みた。
皆でワイワイ歌って踊ったり、感謝の気持ちを込めてハグをしてみたり、そういう選択肢もあった中で伊波さんは「高海千歌としての日常を表現した」。
千歌の時に限らず”役に入っている時は一時たりとも「伊波杏樹そのもの」を出さない”を信条とする伊波さんらしい選択。
うっかり座布団を落としかけて転びそうになったりと、千歌ちゃんらしさを忘れない。それでこそ伊波さん。


手を伸ばした先には?


2番に入って場面は転換し、真新しい建物を前にして2年生組。

(梨)
声は大きく元気にハイ!ハイ!ハイ!だよ
届けたい歌 届いたかな?
(朱)
始まってたんだね 出会えた時から
やっと今実感しちゃったよ
(杏)
心の勇気 消えないように
純粋で居ようよ僕ら
(梨)
始まってたんだね
(朱)
出会えたときから
(2年生)
恥ずかしくない自分で居たいから

永久hours - Aqours  作詞:畑亜貴

逢田さんと朱夏ちゃんの弾ける笑顔と、高揚感に溢れる歌詞がものすごくマッチしてる。
こんなにも底抜けに明るいテンションのバースを逢田さんに与えてくれた畑亜貴先生。意外性という面でも、ホンマに天才やと思ってる。
……それも束の間。

伊波さんは左手を胸に当てて、それを天に掲げて。
何度見たことか、伊波さんの表現の域。そして大舞台の経験から磨き上げてきた「表情管理」。


伸ばしたその手の先には、何があるのだろう。


―――――― 伊波さんが手を伸ばしたその先には、「この先のAqoursの未来」?「Aqoursがこれからも”夢”を追い続ける姿」? それとも「数十年後も9人で”約束の浜辺”で笑い合う姿」?

でも、その答えは直後に現れた。
沼津中央高校の生徒の皆さんの姿だ。
この彼ら彼女らも「限りある時間で精一杯輝こうと努力している」。―――――― Aqoursと全く同じじゃないか。

トランペットやサックス、トロンボーン、打楽器。皆がそれぞれ役割を果たして1つのものを作り出し、大舞台でそれを魅せる。
吹奏楽とラブライブ!の大きな共通点の1つ。
Aqoursも、それぞれが役割を地道にコツコツと果たしてきて9人誰一人欠けずに走り切った。吹奏楽におけるサクセスストーリーにもよく似た、「一緒に頑張ろうと思えるチームづくり」をAqoursはやり続けた。

―――――― Aqoursにとって役割とは。
例えば、逢田さんや諏訪さんみたいに「9人を俯瞰して冷静に判断ができ」たり、有紗ちゃんみたいに「淀みなくハッキリと物申しができ」たり、きんちゃんや朱夏ちゃんみたいに「元気に振る舞うことで9人に大きなエネルギーを与えられ」たり。
……そして、「表現をすることに一点集中する」伊波さんを真ん中に据える。その表現が9人の士気を引き締め持ち上げるだけのリーダーシップとなる。

振り付けでもわちゃわちゃする役割だったり、決めポーズで愛嬌を振りまく役割だったり。2番サビでの9人の振る舞いは、まさに「役割に徹するAqours」を表しているようだった。


涙……?


―――――― もうご存知の方も多いことだろう。
ここが一番のハイライトと言っても過言では無い落ちサビの部分。
満を持しての伊波杏樹さんのソロパート。そこで下した表現上での選択。それは……

夢を追いかけた 夢を追いかけた
君との時間が愛しい 愛しい

抱きしめて離さないよ

永久hours - Aqours  作詞:畑亜貴

この太字のところで、伊波さんは明らかに「涙をこらえながら」歌ってた。
音源にするとて何も包み隠すことなく……いや、敢えて”Aqoursのリーダー”として立ち続けてきた高海千歌ならどう歌うか。それを考えに考え抜いたゆえの選択。

「浦の星の思い出は…笑顔の思い出にするんだ…」「泣くもんか…泣いてたまるか……!」

ラブライブ!サンシャイン!!(2期)13話
「私たちだけの輝き」

そう言ったはずなのに、何故か目頭が熱くなってくる。そして、とめどなく涙は溢れてくる。
真っ直ぐに全力でスクールアイドルに向き合って、有り余るほどの沼津からの愛情を受けて、夢を追い続け駆け抜けてきた素晴らしき日々。その嬉しさに気づいた涙に、遂に嘘は付けなかった千歌。

―――――― おおよそ伊波さんの感情も千歌ちゃんと同じだったはずだろう。

見たことない夢の軌道 追いかけて

青空Jumping Heart - Aqours  作詞:畑亜貴

ユメを語る言葉より
ユメを語る歌にしよう
それならば今を伝えられる気がするから

ユメ語るよりユメ歌おう - Aqours  作詞:畑亜貴

本気をぶつけ合って
手に入れよう未来を!

未来の僕らは知ってるよ - Aqours  作詞:畑亜貴

やり残したことなどない
そう言いたいね いつの日にか
そこまではまだ遠いよ
だから僕らはがんばって挑戦だよね

勇気はどこに?君の胸に! - Aqours 作詞:畑亜貴

夢が見たい想いは いつでも僕たちを
つないでくれるから笑って行こう
 
イマを重ね そしてミライへ向かおう!

WATER BLUE NEW WORLD - Aqours  作詞:畑亜貴

キラキラひかる夢が 僕らの胸のなかで輝いてた
熱く大きな”キラキラ”
さあ明日に向けて また始めたい
とびっきりの何か?何かを!
それは…なんだろうね!? 楽しみなんだ

Brightest Melody - Aqours  作詞:畑亜貴


―――――― 幾度も幾度も、「夢」や「未来」について熱く魂を込めて歌ってきたAqours。
そのうちに、「夢」や「未来」をずっとずっと追い続ける”永遠の挑戦者”になったAqoursは、9年の節目を迎えた今「夢を”永久”に追い続ける」ことを決めた。

応援してくれているファンのみんな、ずっと支え続けている地元・沼津の方々、そして”1人たりとも欠けることなく走り続けた”Aqoursの9×2=18人で、全身全霊で走り続けているイマがとても愛しい。


その想いを永久に忘れない!!


―――――― あまりにも清々しくて、最高の輝きに満ちたAqoursの声が、愛鷹のグラウンドから世界中に響いた。

曲の最後、伊波さんが「助けて、ラブライブ!」の時の千歌ちゃんのポーズしてたのも、

キャストの9人にとっては「はじまりの場所」

2016年2月に初めてキャスト9人が沼津に降り立った時、集合写真を撮った北口。
そこで各自散らばって、この永久hoursのイラストだけが残るのも。
見ていて楽しくて心が温まったMVのはずなのに、思わず”残された時間”を思わせ。

―――――― でも、それと同時に「Aqoursは沼津にどっしり根を張って、これからもずっと居続ける」気持ちを受け取って。
ただひたすらに、Aqoursが届けてくれた想いってば本当に温かい。そう思えた。



いつもありがとう、Aqours。
これからも、よろしく。


2024年11月19日
中井みこと


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