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やっぱ沼津なんだよなあ② 怒涛のハシゴ酒編

【始める前にこぼれ話】
やっぱり、現場がない時期って色々大変で。「泳ぎ続けなければ死ぬ」とか言うじゃないですか。そう言われてるマグロとイワシは、泳ぎ続けることで「ラムジュート換水」という形で海水中の酸素を採り入れているわけで。
それを「推し供給」と考えたら、少し間が空くととにかくしんどい。本来そういう考えはしない方が身のためなんだろうけど、対処療法的に何か没頭できるものを作った方がいい気はします。
―――――― まあ、もっと重篤な事態に陥ることはこの先あるだろうから、今の段階で考えるに越したことはないか。


こっから本編です


この日はガッツリはしご酒する予定にしてたので、「折角住処を手に入れたことだし」ということで友人宅に泊めてもらうことに。三連休でホテル高騰がとんでもないことになってたからね。
荷物も置いて身軽になったところで、沼津大手町に繰り出します。


1st ROUND「松浦酒店」


ウォーミングアップ。

沼津来る度に訪れてる松浦酒店さんです。言ってしまえば、ウォーミングアップ的にサクッと飲むにはうってつけなんです。角打ちで、地元の人だったり遠方から来てる人と一緒にワイワイやって、バイブス上げてから飲み屋に繰り出す。そういうルーティンが既に出来上がってしまってて。
この日はコレを飲んでまいりました。

  • 沼津クラフト 島源郷ピーチセゾン

  • Repubrew 虎檸檬

ピーチセゾン、2年ぶりの発売となっております。「島源郷」というのは”島郷”と”桃源郷”を合体させた造語。島郷は沼津御用邸のあたりにある地区。今では非常に希少となった「沼津産の桃」が栽培されているのが島郷で、昔はこの地のことを「桃郷」とも呼んでいました。
香り高い桃の香りとセゾン特有のスパイスの風味。ただでさえ生産量の少ない島郷の桃なので、生育状況などに左右されてマトモに流通してこないのも納得です。そういう貴重な桃をふんだんに使っているもんですから、ありがた〜く飲ませてもらいました。
虎檸檬も前々から飲みたかったやつで、ビールに使われる麦芽を使ったユニークなレモンサワーです。今年の初め頃に提供が始まった「SENBON SPIRITS 沼津リモンチェッロ」と肩を並べる、沼津が誇る2大クラフトサワーです。


2nd ROUND「居酒屋 半蔵2」


沼津の美味いものからシブいものまで。

前々から気になってた場所だったんです。
沼津の美味い食材で酒を飲むならここへ行け」と、沼津在住の複数人が証言する居酒屋です。

カウンター席に2人で座り、鯵や太刀魚の刺身や鯵の開き、名物の鳥刺しなど、アテはほとんどが沼津とその周辺の食材。
それを「白隠政宗(我らが沼津の地酒)」で流し込む。このお店で隅から隅まで沼津を味わう、という密かなる夢をここで叶えたわけです。

白隠政宗が料理に合う淡麗なお酒だとするならば、私がもう一杯飲んだ「磯自慢(焼津市)」も淡麗。それに淡い甘味が加わる感じで、完全に私好みの酒をここで見つけてしまいまして。
……実のところ、磯自慢は安田屋旅館でも提供されている日本酒だったので、名前だけは知ってました。

―――――― 同年代だもんですっかり話が進みに進み、私はハイリキレモンにまで手を出して相当”出来上がってしまって”。
名目上「1軒目」なのに大丈夫かよ。まだ時刻は19時を回ったあたり。


3rd ROUND「TOM'S BAR」


「百寿の輝き」。この街を代表するカクテルです。

随分とご無沙汰でしたが……。
それでも「TOM'S行こう」って打診を受けて、ちょっと嬉しくなった自分がいました。

もう緊張もクソもあるかい、といった感じでラフに立ち寄ってみましたけれども、気分的にはこの方が余っ程”心が満たされた”ような気がします。
というのもTOM'S BARに初めて訪れたのは去年の7月。この時が私にとって人生初のBARだったわけで、気持ち的に緊張が勝って記憶があやふやになってたんです。
その後のある日、そのエピソードを”松浦さんで角打ちしてる地元の呑兵衛さん達”に打ち明けると、「初めてでTOM'Sは大したもんだわ。もう何処に行っても怖くないよね」と言われ。
最初はキョトンとしてましたが、地元の人からしてもTOM'S BARは沼津でも権威のあるBARであることを思い知ったのです。

……にしたって、カウンター越しの坪田さんと少しの間お話している時は至って和やかで。
百寿うめぇなあ、とちびりちびりしながら、漂ってくる葉巻の香りとともに病床の父に思いを馳せ。

そういうラフな会話やお客さんのエピソードに耳を傾け、一種の「自己表現」としてシェイカーを振ってカクテルを作り続ける。
それを坪田さんは私らがこの世に生を受けた時 ―――――― 26年前から続けてるわけで。
自分からすると、コースターに書かれている”1998”が輝いて見えます。


4th ROUND「Public Bar SMOKE」

友人「この後だけど……余裕があれば、301かSMOKEどっちか選ぶってなったら?」
中井「SMOKE」
友人「だろうね」

どっちも馴染みの店ではあったものの、無性に牛すじカレーが食いたくなってたこともありSMOKEに即決。
……いや4軒目て。なんちゅうハシゴ酒だ、でもそこが沼津なら何もかもが楽しいんです。


fêteや沼クラの新作をいい雰囲気で
味わいたいなら、SMOKE行きましょう。

もうすっかりスタッフの皆さんとは顔なじみ。何を喋ったか酔うてて大半は覚えてませんが、何かにつけてケラケラ笑ってた記憶はほんのりあります。

「あぁー、今日浩美さんお休みの日なんだ〜」
「ちょっとレアでしょ?こんな日も」
「またまたぁw」

他愛もない話をしながら、クラフトビールを片手に天井の方を見上げて黄昏れる瞬間が凄く落ち着く。
そして名物の牛すじカレーが酔い覚ましに凄く効く。
そして本日最後の一杯は、アードベッグのハイボールをいただいて。いや、酔い覚ましでカレー食うてんのに最後飲んでどないすんのやと。まあそんなことは気にしないっ しないでっ🐟


対戦終了

フリーダムが過ぎたハシゴ酒、これにて終了。
帰投し、シャワー浴びて布団に突っ伏していたら気づいたら朝になってました。
天と地がひっくり返ってるぐらいグワングワンしてましたが、ペットボトルのお茶をガブ飲みしたらある程度は和らぎまして。
そして身支度を済ませ、朝の散歩に出かけるのでした……

改めて、寝床を貸してくださった友人には感謝が尽きません。
宿代が高騰してる三連休の中、凄く助かりました。
またこうやって気ままに飲みに行けるといいですね。


つづく……かも


2024年11月3日
中井みこと

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