【浦ラジ #433】想いが詰まりまくった”伊波語録”連発。【伊波さんゲスト回】
マジで待ってた。この日を心待ちにしてた。
ゲスト、伊波杏樹さん。
浦ラジはたまに聴く程度だったけど、イチいな民としては聞き逃す訳にはいかなかった。
どんちゃん騒ぎあり、しんみりもありの「わいわいわい」JMA放送局。およそ3年ぶりにリーダー・伊波杏樹さんの降臨。
伊波さんから見れば比較的くだけた態度で居られる3人の前で、オープニングトークから「友達感覚で喋り出す」。
わかるかブラザー。アッパレ聴いてたら分かるが伊波杏樹さんは基本”おもしれー女”だ。
言葉の魔法を駆使するが如く、挨拶では誰もが納得して心に沁みる言葉を紡ぎ、彼女の中で想っていることは大概彼女の中で言語化されている。
言わば「天才」の部類と言っても差し支えはなさそうだし、彼女が真面目に語っていれば感涙必至になるのは間違いないんだろうが、そんな伊波さんはお笑いが大好き。
リアクション◎。エピソードトーク◎。ツッコミ◎。音圧◎。
今回の収録は結構エモーショナルな路線だったものの、要所要所で笑いが生まれる部分ではこの4人の相性の良さを垣間見ることが出来た。
①レコーディングで泣いた話。
早速話題は、「永久hours」のレコーディングのエピソードに。
伊波さんがゲストということで、やはり話題は落ちサビのところ。
この部分、伊波さんは確かに泣いてたことが今回判明。
レコーディングでの涙もそのまま音源として残すのも愛だよな…と想いつつ、レコーディングめちゃくちゃ大変だったんだろうな…とも想い。
Aqoursのレコーディングはこれで最後。スタッフさんと和気藹々とレコーディングする時間もこれで最後。
マイクの前で「自分らしく、千歌ちゃんらしく」表現に徹してきた何気ない時間がこの瞬間を持って終わる。
会話の中ででてきた記念写真撮ろうとしたディレクターさん、ひょっとして音響監督の長崎さんじゃ……?!
伊波さんもインタビューの中で長崎さんの名前を出すほど、彼女らの演技や歌を影から支え続けてきた人。
―――――― そりゃあ泣いちまうよな。
―――――― 声震えてたって、これ、間違いなく落ちサビのところだ。
レコーディングに泣いてしまったのは、何も伊波さんに限った話でもなかった。
泣いたその複数人、というのも凡そ想像できてしまうけど、意外にもおすわさん泣いてたりしてたんかな……と思ってみたり。
伊波さんは年を追うにつれて自分に正直になれてるところあるよな、と思う一方で、きゃんさんはこの時どっちかというと割と大人な感じで受け止められてたんだな、とも思った。
物事の受け止め方にも千差満別あるのもAqoursらしいよな。
②もう一曲泣きそうになった話。
―――――― 出たわね、名作。幻日のヨハネの曲のはずなのに、「Aqoursのこれまでとこれから」を克明に表現した曲。
幻日のヨハネの楽曲も含めた、彼女達の紡いできた歌の歴史の流れの中で、2022年~2024年にかけては「想いの乗り方」がバケモノじみていたのは、諸兄もご存知の通りであろう。
「なんどだって約束!」、「GEMSTONE “DE-A-I”」、「キミノタメボクノタメ」、「BLOOM OF COLORS」、「僕らの海でまた会おう」 ―――――― と辿ってきたエモ曲の系譜。
Aqoursとして歩んできた年月の長さから来たのだろうか、乗せられている文脈の濃密さはドリカラ以降段違いに強まってる。
……それがふりさんの言ってた「エモ曲ラッシュ」の根源なんだろうと思う。
③例の”安田屋旅館名物”の話。
話は永久hoursのPVの撮影秘話に移る。
伊波さんゲストということで、安田屋旅館での撮影秘話について深堀り。
―――――― 確かに、支配人のお父さんがデカデカと宣伝してたわな。というよりも、伊波さん自身もラウンジに「本日命名!」とサインとともに書いてたんだもん。安田屋旅館に来て、実際にこんこんゆきみかん食べた人ならこのサイン色紙見てるはずだろうし、それに付随して命名エピソードの雰囲気感もここに来た時に感じ取れているはず。少なくとも私はそうだった。
会話の内容からしてもテンションからしても完全に「父と子」。そしたら”娘”が命名してくれたのを嬉々として、お父さんはノボリまで作って。こういう親バカエピソード、本当に心温まる。
④永久hoursのPVのここだけの秘話。
無茶振りに「なにこれ?」ってなってるお母さん(女将さん)かわいい。
―――――― 実は中井、松月のお母さんから更なる裏話を聞いたんです。安田屋旅館のこのシーンにまつわる話を。
実は、MVにお父さんも出る気満々だったらしく、堂々と撮影現場に行ったら「お父さん出番無しです」と監督に言われたっぽくて。
伊波さんとお母さんで座布団抱えてわちゃわちゃやってる間に、お父さんめっちゃ凹んでました。
それでもラジオでお父さんお母さん両方の名前を出してエピソードを語ってくれる伊波さんの懐の深さ。
実の親子のように振舞ってるのが本当に良い。
⑤伊波さんの”初顔合わせメモ”公開!?
前回・第432回では、伊波さんの「初顔合わせの時のメモ」の存在がありちゃんから明かされた。とんでもない貴重資料の存在にTLはとてつもなくザワついていたし、その直後の回が丁度伊波さんのゲスト回。
さて、伊波さんのメモは登場するのか……?
―――――― そもそも公開厳禁の極秘のメモかな?と思ってたのに、意外にも伊波さんの方から内容について触れ出した。
極々最初の時から伊波さんはリーダーの務めを果たそうと、必死にメンバーのプロフィールを書き留めていたのだ。
特に”その時思ったメンバーへの印象”とかが書いてあった訳ではなく、極々基本的な情報だけを書いていたと伊波さんは語っている。
今でも伊波さんの自室の片隅にあのメモが眠っているのであれば、GWのAqoursの展覧会にひょっとして……?
⑥初期の頃、各々が全く畑が違ってた話。
伊波さんやありちゃんみたいに役者から始めた人もいれば、にゃーちゃんやきんちゃんみたいにアニソン歌手目指してる人もいて。
ダンスのスキルや歌の上手さ、そして演技の上手さのステータスはみんなバラバラで、それぞれ個性強めな特技を持ってたりしてる。
かといってお互い警戒心持ってたりとかいうのは無くて、むしろ周りの大人たちによって異様な緊張感が漂っていたという。初めての遭遇する大人だらけの空間って、ありもしない閉塞感で苦しくなってしまうのはあるあるかも。
結成当初できゃんさんとふりさんは21歳、伊波さんと朱夏ちゃんに至っては18歳。
いやはや、この齢にしてこういう状況下で「リーダーらしい振る舞い方」を模索してた伊波さん凄すぎだな……。
話は出会った当初どんな遊びをしてたかに移り、Aqoursの中でも年長者側だった逢田さんやきゃんさん、きんちゃん等を中心に動いていたと明かした。
当時未成年が3人もいたため、食事会をするにもある程度の制約がかかっていただろうし、こういう独特な遊びが編み出されていったのだろうと思う。
きんちゃんの描いた『独特の絵』って……。
皆さんご存知の逢田さんでもなく、最近とんでもないのがお披露目されたにゃーちゃんでもなく、きんちゃんの絵でみんな笑ってたの、すごく気になるな……。
まさか今でもAqoursのLINEグループのアイコンがにゃーちゃんになってたとは……ね。笑
⑦何度も立ったベルーナドームの想い出話。
我らがホーム・ベルーナドームについての話。
あれはドームに見えてドームではない、よもやドームではありえないことが起きまくることで有名だが、Aqoursもかつてはその洗礼を浴びてきたというが……?
埼玉出身……ていうか、今でも埼玉の実家から東京に通う生活をしている伊波さん。多分どっかで1番ベルーナドームに近いAqoursメンバーは伊波さんって言ってたはず。
Aqoursのライブでもそうだし、始球式でも伊波さんはベルーナドームに現れて。
Aqoursメンバーの中でも、ベルーナドームを特に知り尽くしている伊波さんにとっても「一番の悩み」が虫。
ライブパフォーマンスではバミリテープが生命線になるだけに、そこに虫がいたら絶叫したくなるでしょうよ。
でも今となってはいい思い出になってるのも、「そんなバカな?!」みたいな状況を楽しめるメンタリティが、Aqoursにはあったのだろうと思う。
⑧今度何に乗って歌う……??
その直後、話題はベルーナドームでも沢山登場した「Aqoursが乗ってきた乗り物(舞台装置)」の話に。
2ndでは機関車、4thでは船。さて、Finaleでは……?
完全にこれ⬆ですやん。
伊波さん、これをやろうとしとるのか。あまりにも”𝐁𝐫𝐚𝐯𝐞𝐡𝐞𝐚𝐫𝐭”すぎません??
しかも、これをやりたいと言ってるのが伊波さんとありちゃん。キレーに役者コンビだけ「やりたい!」って言ってる。
そして流れるようにふりさんに無茶振りが飛んでくる。これか。これがわいわいわいのノリというものなのか(よくない)
いやでも高所恐怖症の人にわざわざやらすものでもないし、運動神経の関係で向き不向きもあるだろう。それでも朱夏ちゃんがすかさず「(花道を)自転車で走るのはできそうじゃない?」ってフォローを入れてたのはメンバーのことを熟知してたからこそだろう。
それと、伊波さんが「観客席のみんなの顔を見ながら歌う」というものに凄いこだわりを見せていることがわかったのも嬉しかった。
いざワイヤーでフライングすると一人一人のリアクションを見ることが極めて難しくなり、よくよく考えて「これはダメかも」と考えたのかもしれない。ソロ活動でも「一人一人の顔を見る」ことに並々ならぬこだわりを見せる伊波さんらしい回答だった。
―――――― きっとFinaleでは、9人揃って納得出来ているような答えが導き出せてるはず。
⑨Aqoursの伊波杏樹=”頼もしい女”
伊波さんがゲストならば、「周りから見た”Aqoursのリーダー・伊波杏樹像”」に触れざるを得ないのだろう。投稿主さん、ナイスすぎる。
これから伊波杏樹さんの語る「リーダー論」には、『Aqoursとしてどうあるべきか』『リーダーとメンバーでどういう力関係であるべきか』が深く考えられているので、以下永久保存版。
外部からの評価として第一に挙がる「頼もしすぎる背中」。
これはキャスト陣からしてもリスナーからしても解釈は全く同じだった。
後述はするものの、伊波さんの考えるリーダー論としては「自分が前に立つのではない、9人それぞれが輝いていける場所を作ってあげる」というもの。
サンシャイン!!本編での高海千歌という女の子の振る舞いからすべてを学び、それを無駄なく実践していくのが伊波杏樹さんが9年間やり続けてきた大切なこと。
その姿勢・一挙手一投足がメンバーの心を際限なく突き動かしていき、そのうちに彼女らの憧れは「Aqoursのリーダー・伊波杏樹」となっていった。
イメージの独り歩きではないけど、ラブライブ!の世界で生きていく姿勢としてはあまりにもかっこよすぎるのだ。伊波杏樹さんていうのは。
謙虚だからこそ背中で語る。でもそれがかっこよくて頼もしい。
―――――― それが伊波杏樹さんの「最高に頼もしいリーダーとしての姿」の答えではなかろうか。
⑩リーダーどうこうじゃない。「皆が主人公」じゃん。
ここからが本編。伊波杏樹さんが9年間で考え抜いて創り上げた「リーダー像」について率直に語っていく。
最も彼女の身近なところで成長を見届け切磋琢磨してきた斉藤朱夏さんの言葉も併せて、このやり取りを感じて欲しい。
―――――― このやり取りを聞いて、真っ先に思い浮かんだのは2021年12月のDREAMY CONCERTでの伊波さんのMC。
誰一人として取り残さずに、9人で足並みを揃えてこそ「Aqours」である。
その決して譲れないこだわりを持ち続け、この日を迎えようと決めた伊波さん。
心が折れてもう立ち上がれない、そんな時だから「Aqoursの在り方」を真剣に考えることが出来た以上、「9人以外は考えられない!」という結論を下すことが出来た。
それがラブライブ!の世界で生きていく上での覚悟でもあるし、「他8人のメンバーの背中を最終的に押してあげられるのは、リーダーの私しかいない」という覚悟でもある。それが「Aqoursのリーダー・伊波杏樹」最大の矜恃。
そのかけがえのないこだわりを持ち続けることが、「スクールアイドル・Aqours」の存在証明であると。
上記の発言でもあるように、伊波杏樹さんは『みんなの物語』を守り抜き9年間通じてこのこだわりを一切曲げることは無かったのだから、「Aqoursのリーダー・高海千歌×伊波杏樹」という選択肢を自ら正解にしたと言っても過言では無い。
―――――― その『みんなの物語』を守り続けてきた姿を、盟友の斉藤朱夏さんはずっと隣で見届けてきた。この事実こそが伊波杏樹さんがリーダーとして苦心して、足掻いて、守り続けてきた何よりの証言になっただろう。
にしても、さりげなく大切なことを語るのが伊波さんらしい。しかもこの話題に1番食いついてたのが朱夏ちゃんってのも良かった。
Finaleでは「Aqoursとしてみんなで歩み続けてきたこだわり」に対して、伊波さんはどういうアンサーを出してくれるんだろうか。楽しみすぎるし、絶対泣いちゃうんだろうと思う。
⑪TVアニメ皆で見返そうよ。ライブは嫌だけどね。
本編の最後には、伊波さんがメンバーとの間で「とある計画」を打ち立てていることを明かした。
Finaleのために気持ちを高めていこうと、みんな揃ってTVアニメ鑑賞会。それ……実質オーディオコメンタリーじゃないっすか伊波さん。
そして触れた「TVアニメ」と「ライブ映像」の違いについて。
両方においても何度も何度も稽古を繰り返していたとしても、リテイクの有無の差は確かに大きいのかも。しかも初期の頃、まだまだ技術的に未熟だったり油断が多かった頃の自分を見ているのはなんだか恥ずかしい、と言う。「昔の自分の動き、ヨタヨタすぎて草」とか「昔の自分の喋り、なんだか下手だなぁ」とか、そりゃ人間誰しもこういう感覚には陥るか。私ですら中高生時代の映像一切見れないんだもの。
しかしあの時の思い出というのは光り輝いてるものでもあって。
1stで初めて歌った「君のこころは輝いてるかい?」の映像ってのは色んなライブ告知に使われてきたもので、直近だとFinaleの告知にもこれが使われていたり。
ちょっと恥ずかしい気もするけど、たった一度きりのAqoursの一番最初を「全力でやり抜いた」という事実は認めてあげたい。だから映像として使われてる。
4人はそういう納得のさせ方をして、過去の映像に向き合ってトークコーナーを締めたのであった。
☆リリースからもう7年。 「浦の星の名前を刻んだ曲」と「Aqoursの名前を刻んだ曲」の対比関係。
奇しくも。奇しくも。更新日が1月15日。
Aqoursにとって1番大切な曲・WATER BLUE NEW WORLDがリリースされた「2018年1月17日」から間もなく7年が経過しようとしているタイミング。
伊波さん回でそれを迎えるのは、
あまりにも出来すぎてやしないか。
心が震えまくった。頭を抱えた。
何回私の情緒を破壊していくつもりや。
―――――― でも、私はこのタイミングでとある事実に気づくのである。
永久hours、WBNWと同じじゃないか。
WBNWは”浦の星女学院”の名前を刻んで、
永久hoursはオリコン上で”Aqours”の
名前を刻んだではないか。
週間オリコン、堂々の1位。
20万枚を売り上げ、Lantisとしては初の快挙となる「プラチナディスク」の認定を受ける。
もちろん、ラブライブシリーズでは前人未到の記録となる。
Aqoursが最後の最後で成し遂げた大きな奇跡。
それは、「浦の星女学院・Aqours」が閉校が決まっている中でラブライブ優勝を成し遂げた事実と大きく重なる偉業。
これを7年前のAqoursに告げたとしても、信じる者は果たしていたのだろうか……というレベル。
―――――― 7年前に誓った「心に刻むんだ」という宣言。もしその宣言にアンサーを返すのであれば、
Aqoursは、このタイミングをもって
「0になることは無くなった」と告げるだろう。
◇◆◇◆◇◆◇◆
最後まで涙を禁じ得なかった第433回。
Aqoursのリーダー・伊波杏樹さんが紡いだ想いや覚悟を、このタイミングで聞けて本当に幸せだと感じたし、前を向くことが出来たのは間違いないだろう。
―――――― 伊波杏樹さん、今の率直な想いをこういう場所で打ち明けてくれて、ありがとうございました。
2024年1月20日
中井みこと