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はじめての繭期2021鑑賞ゆるレポ 第七夜【ネタバレあり】

Attention(定期)


 これはTRUMPシリーズ初見の民がその都度叫び散らかすだけの記事です。絶対に未履修の公演のネタバレ踏みたくないので、記事の内容以外の公演のネタバレをコメントに書くという行為は絶対におやめください。守れる方だけ先へどうぞ。

─感想─

 LILIUM観たいんだけどねぇ〜〜〜〜! LILIUM履修済みなら死ぬような描写めちゃくちゃあるでしょまじで。落差で殺すのやめてくださいよ。普通の朗読劇じゃないじゃん。距離保ってるだけでいつものお芝居でしょう。ちょいちょいマリーゴールドがちらつくのよ。しんどい。あとリリーの歌唱力の安定感が凄い。歌上手え。序盤からかっ飛ばすから精神がもたん。

 今回何回も何回もリリーが甘んじて捕まってるのがなんだか心にきた。諦めでもあり、慈悲でもあり、リリーの優しさでもあるような行動は幸せには繋がるわけではない。狂ったソフィともTRUMPとも違って心を、痛みを抱えたまま過ごしているのはシュカが言うように茨の道だ。それでもあなたは死を望みながら痛みを抱えて生きていくのね。哀しくて、憐れな、命を精一杯抱えていた人のお話。しかもチェリーのセリフがリリー以外の人間と噛み合ってたり自然に居るからついつい幻覚じゃないんじゃないかって思ってしまう。自分で幻覚って名乗っているからそうなんだけれどさ、でもリリーと観客にとってはチェリーは存在するんだよ。なんだよ、なんでチェリーをあんな扱いにしているんだよ。明日の配信観たら少しはわかるかな。

 それからソフィ・アンダーソン!! マリーゴールドの時も思ったけれど君の狂い具合はほんとにどうしたんだよ。あのクランにいた頃はそうではなかった。望まず不死の力を得てしまった君の絶望も、死にたいという感情もなにもかも忘れてしまったのか? マリーゴールドは昔のソフィだと思ったけれど、リリーもまた昔のソフィなのかもしれない。TRUMPの時に語り部だった彼は、リリーが旅している時代よりも先の彼は死を求めてTRUMPを探しているというのにね。なんでだよもう。生き物ってのは過去を忘れないと生きていけないものなのかい? それとも忘れなければ、狂わなければ生きていかれないほど夜は辛いのか? 夜には、君たちを照らしてくれる星も月もあるっていうのに。……でもそうか、星も月も手には届かないものな。

 冷静に考えてみると、ウルは救えなかったにも関わらず「ウル」という名前の不老薬が作られたってのが皮肉なものよな。とある不死者からは上手く行ったということはTRUMPに近いところで永遠の命を与えられるとより近い力が得られるのかもしれない。でも不死になったばかりのソフィは、ファルスでしかないソフィはウルに命を与えることはできなかったのに、何千年もの時を経てTRUMPと同等のことが出来るとはこれいかに。まじでマリーゴールドまでの間に何があったよ。気になるところでしかないな。しかもソフィだってマリーゴールドを見る限り狂いきってない所もあるのが更にさ〜〜無理。

総括

 音楽朗読劇という新しい形態のお芝居だからこそ表現できる世界。役者さん同士が近づかないからこそ魅せる切ない親子の関係。良きものを観せてもらいました。またの機会があるならば、LILIUMを履修してから観てみたいものだね。終わりを求める不死者の皆に、いつか救いがあることを願って。

追伸・シュカって容姿といい役職といいどことなくゲルハルトを彷彿とさせるよね。

〈了〉

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