はじめての繭期2021鑑賞ゆるレポ 第八夜【ネタバレあり】
Attention(定期)
これはTRUMPシリーズ初見の民がその都度叫び散らかすだけの記事です。絶対に未履修の公演のネタバレ踏みたくないので、記事の内容以外の公演のネタバレをコメントに書くという行為は絶対におやめください。守れる方だけ先へどうぞ。
─感想─
末満さん、てめぇの血の色は何色なんだよ!!!!! 意味わからんまじで。散々リリーに「ソフィとは違う」ってことを言わせておきながら最後の最後でTRUMPのあのシーンを再現させるとはこれいかに。全部持ってかれたんだけど。しんどい。辛い。途中の人間のカップルの下りで笑ってたらグッピー死んだ。あの歌唱力おばけの役者さんがノクのときとテンションの差がありすぎて風邪ひくかと思った。そして相変わらずちらつくLILIUM。LILIUM観たい。何回か言ってるけれどLILIUM観たい。ガーベラ改めマリーゴールドがどうあのクランで過ごしたのかとかシルベチカのお話とかリリーの過去とかほんとに観たい。辛いよ〜。
そして朴璐美さんのラッカ。いやどっかで聞いたことのある声だなと思っていたらまさかの朴璐美。目をつぶったら幼女だし女性だったし老女だったよ。演じ分けが凄まじかった。ソーシャルディスタンスのせいで直接手を触れ合えないからこその演出が美しくて、儚くて、切なかった。今の状況たがらこそできる演劇だったよ。諦めたものでもなく、あれはひとつの完成された作品。脚本家としての末満さんは血の色何色だよてめぇこの野郎だけれど、演出家としてのあの人は本当に凄いんだろうなと思う。あくまで素人の感想でしかないけれど。
全体として家族と孤独、そして愛がテーマとして貫かれているわけでしょう? 色んな愛の形があって、色んな形の幸せがある。繭期のカップルの形ってイニシアチブのことを除けばガーベラが、マリーゴールドたちが得ていたかもしれないもの。LILIUMで何があったかは知らないけれどクランで全員死んだって繰り返し言われていることから、ガーベラだって絶対ろくな死に方はしてない。それの引き金を引いたリリーにそれを見せるのは皮肉としか言いようがないね。人間の愉快なカップルとの温度差凄まじいわ。愛は呪いであり鎖であり祝いでもある。面倒な感情抱えてい人間も吸血種も生きているものだ。
最後さー、ラッカが幸せそうに死んでいったのがせめてもの救いだった。だいぶ長生きだったのはリリーに噛まれたから? 不死とは行かずとも多少寿命が伸びた可能性は否定できないと思う。ファルスのファルスのファルスだから大した力持てなかったというのが妥当かな。ノクはまじでラッカとくっつくかなんかする以前に、自分の愛をちゃんと伝えたほうがいいと思う。ほんとに。まじで。リリーのことだって、ね。いろんなやりようはあっただろう。それでも「出会ったことが全てだ」と言えたあなたの言葉を俺は素敵だと思った。
そしてカテコの礼の仕方。マリーゴールドでのガーベラと同じ祈るようなやり方をリリーがやったのがうわぁぁあああって心の中で叫んでしまった。誰か忘れたけれどラファエロかソフィあたりもやってた気がする。一体なんのフラグなんだ……何なんだ……もう何も信じられなくなっている……。
総括
大変良い繭期でございました。こんなにもいい作品たちが無料で見られていいものなのか。(いやほんとにありがとうございます)刀ステ好きだし末満さんだし……なんて軽い気持ちで踏み込んだ場所でこんなにも沼るとは。未来のことなどわからぬものですな。というわけで楽しい世界をありがとうございました! いつかBlu-ray買って高画質で、いろんな公演見比べたりしてみたいものだね。LILIUMも観たいし、考察したし衣装舐め回すように見たい。いやほんとに配信中ずっと思ってたけれど衣装デザインが神。めちゃめちゃ俺の好みだった。計算されきった美しいシルエットとかフリルとかが大変良い。(黑世界のリリーの衣装が一番好き。次点でグランギニョルのダリ卿、ゲルハルト卿)
あの世界のファルスたちの手がいつか星に届くことを願って結びとしよう。またいつぞや、繭期の深淵で会いましょうか。
〈了〉