残りの3割に入らないために#70
もうすぐ5歳になる長男は、小児喘息だと診断されて2年が経つ。
きっかけは2歳でかかったRSウイルスだった。
幼稚園で流行して長男も罹り、ひっきりなしに咳が続いてぐったりする様子にかなり動揺した。
RSウイルスに薬はなく対症療法しかないので、時間と共に徐々に咳は治ったがそれから体調を崩すとよく咳をするようになった。
あとで聞いたところ、RSウイルスから喘息になることは珍しくはないらしい。
その上、私は小児喘息から完治せず、大人になった今でも喘息持ちだ。遺伝もあってか、長男は喘息持ちとなってしまった。
私の場合は、特にこの秋冬の季節の変わり目はしんどい。
気管が狭くなったような感じで息苦しく、コホコホと咳が出る。発作は出ないが、子供の頃はよく発作を起こして入院していたほどだった。
なので必ずや我が子は治してみせる!と小児科の先生から説明もよく聞いて、オムロンの吸入器も買った。
小児科で貸出もしていたが、去年の秋から長男がよく咳が出て寝付けないほどだったので購入することにした。
先生は、
「年長さん、小学一年生になるまでに7割が自然治癒や治療で治る。けれども残りの3割は治らない。お母さんはその3割に入ったんだね」
と言われた。
3割に入ってたんかーい!と思いながら、その割合が多いのか少ないのか考えた。
10人中3人が治らない。思ったより多いかも。
周りの友人に聞いても、喘息持ちは1人もいない。
3割ってそんなものだろうか、いや、私に友人が少ないだけなのでは…。
と思いつつも、長男をスイミングに通わせることにした。
病院の先生もおすすめとのことだったし、喘息には良いと聞いたこともあった。ママ友に聞くと体が強くなったという話もよく聞く。
先生が言うには、この秋冬に咳が出ずに春になれば治ったってことになるかな、と。
実際に通わせて8ヶ月ほどだが、この4ヶ月咳が出ていない。毎月病院に行っていたし、特にこの秋冬は症状が重い時期なのに…!
ということを口に出すとなぜか子供たちが咳をしはじめたりするので、文面だけにしておくが嬉しく思っている。
スイミングのおかげかは分からない。
喘息の薬も飲み続けているし、加湿も気をつけているし、総合的な要因が咳を抑えているのかも知らない。
けれども「行きたくない」と言う長男を連れて通い始めたスイミングが、今では親も子も楽しみな時間にもなっている。
そういった精神的な向上も良く作用しているのかもしれない、と思いつつ口には出さず来年の春まで咳が出ないことを祈っている。