色の辞典/新井美樹#60
たしか、この本は熊本市内の長崎書店で購入したのだったと思う。
長崎書店は上通りというアーケード街にあり、置いてある本が芸術的なものが多いように思う。流行ものというより「こんな本あったんだ」という他の書店にはない品揃えで、つい長居してしまう。
その中でもこの「色の辞典」は、オシャレなカバーに窓が開けられていて、本体表紙の色鉛筆がのぞく仕様になっていたので思わず手にとった。
数ページめくると、「へ〜この色ってこんな名前なんだ」ってことや色に関する雑学が色彩豊かなイラストとともに書かれているのファ気に入って、すぐにレジに持って行った。
同じ赤でも、紅色の赤から桃色の赤、オックスブラッドと呼ばれる茶色っぽい赤色までさまざまだ。
そのどれもに名前の由来があり、読んでいて非常に興味深い。色と文化の共通点などを知ることができるのも楽しい。
367色の色の名前の由来や成り立ちが紹介されており、その微妙な色の違いを知ることで日常の中に溢れている色に目を向けることができる。
ちなみにわたしは作曲家の端くれとして音楽制作をやっているので、曲名について考えたり曲想を練るときにはパソコンの横に置いてあるこの本を手に取ることが多々ある。
手に取りたくなる質感とコンパクトなサイズ感がまた良い。
色で溢れた毎日の中に、新しい気づきを教えてくれる本である。