Finale、そしてSONARからLogicへ#67
DTMというものにそもそも出会ったのは18歳のときだ。
大学は音楽学部に在籍していたので、授業の一環としてSinger Song Writerに触る機会があった。
SSWとは日本製DAWで、株式会社インターネットが制作・販売をしている。要は作曲ソフトなのだが、実のところ当時は何がいいのか全く分からなかった。
MIDIを打ち込んでも機会的だし時間もかかる。
ピアノで曲を作って楽譜に書いて演奏した方がはるかに早いと思っていたし、生演奏にこだわりがあったのでDAWにハマるとかやっていこうという気は皆無だった。
20歳で作曲をはじめて5.6年はFinaleで楽譜を制作して演奏するスタイルが続いた。
おかげでFinaleに関しては扱いに苦労したことはないが、東京の音大に行ってる地元の先輩からは笑われたことがある。
作曲ならDAWを使わないと、という雰囲気でバカにされたが、私なりの信念とやり方があったのか全く気にせずそのスタイルを貫いていた。
がしかし。
大学を卒業して数年経つとやはり作曲をしたくなった。でも演奏してくれる知り合いが近くにはいない。
どうしたものかと考え、今こそDTMをはじめてみようと直ぐに機材を買いに行った。
当時はWindowsを使っていたので、SONARというもので現在ではCakewalk by BandLabという名称に変わっているらしい。
一緒にMIDIシーケンスも購入して仕事の合間に作っては、当時はSoundcloudなどもなかったが同じようなサイトはあったため楽曲を公開したりして趣味程度に楽しんでいた。
当時教員をしていたので、美術の先生の個展のBGMを制作したこともある。今聴き返すとお粗末な出来なんだが、DTMの出発点はここだと思う。
そんなこんなで慣れてきたら、なんだか動作環境が良くない気がしてきた。パソコンのスペックをあげるかどうしようか考えたときに、思い切ってMacに変えることにした。
つまりはDAWも変えなければならず、Logicに移行。今でも愛用している。
Logicにしたのには単純な理由があって、今はどうなのかわからないが大好きな宇多田ヒカルがLogicユーザーだったと聞いたからだ。
LogicはAppleが開発してるだけかって動作も安定しているし、UIも見やすい。
子育ても始まったので時間のあるときにDAWを触って、金銭的余裕があるときには外部プラグインを買って試して、ということが数年続いた。
ちなみに作曲に使ってる書斎のiMacに関しては、2014年モデルを未だに使っている。さすがにそろそろ買い替え時だ。
音楽経験が長いからといってDAWがすぐに使えるわけではない。
はじめてDAWを本格的に触った時には、ピアノを習って20年が過ぎていた。
楽譜も読めるし音楽的なことは理解出来るが、えっなんでこんなショボい音なの!とか急に音が鳴らなくなったんだけど!か、書き出しってなに?!ベ、ベロシティって…😇と勉強しないといけないことは相当あった。
そんな私でも10年続けたら、明日までに曲作ってほしいという制作会社の依頼にも応えられるくらい、上達した。
何事も挑戦、そして継続が大切だ。
10年前、思い切ってDTMの機材を一式買った自分を褒めてあげたい。
そしていま、そんな大胆さも忘れずに邁進していってほしいと願っている。