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奈良編 春日大社② 〜藤浪之屋〜「ハイヤーセルフ・ジャーニー〜旅で癒されるココロ〜」44
前回、ココロ踊る場所がこの先に待っていたと最後に書きました。
ちょっと表現が適切ではなかったと思います。ココロが動いた、あるいはココロが彷徨ったという言い方が良かったと思います。
吉野を訪れた時に感じた“幽玄“という言葉を再び思い起こしました。そういう意味では点と点がつながった感じです。
本殿内のたくさんの燈籠が吊り下げられている中を歩きました。
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一つ一つが違う装飾。
そしてそれらを奉納した人々の思いがこもった燈籠なんだなと感じました。それにしてもこんな美しい燈籠と初めて出会いました。
回廊内には神社⛩もいくつかあり、参拝しました。鮮やかな朱色が眩しくて、目を奪われます。
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回廊端に今までとは明らかに雰囲気の異なる場所が。紺色の幕がかかっています。
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そのあたりには誰一人いません。(他の所には拝観している人々がいました)立ち入り禁止とも書いてなかったので、私はそこに吸い寄せられるように入っていきました。
紺色の幕をめくって中に入ると、一瞬、真っ暗闇。そして、ボーっと光がゆらめいています。
私、どうにかしちゃったの?おかしくなった?外の世界とのあまりのギャップにそう思いました。
暗闇の中にたくさんの燈籠が吊るされていて、灯された火でゆらめいていたのです。
私以外誰もいないので、最初は怖かったのですが、すぐに心地よさに変わりました。
夢うつつってこういうことをいうのでしょう。
あの世とこの世を行き来している、そんな感じでした。
まさに“幽玄“の美。
こんな感覚を味わったのははじめてのことでした。
後に調べてわかったのですが、その場所は“藤浪之屋“という名でした。
春日大社は燈籠がたくさんあることで有名で、平安時代から現在までに奉納された燈籠がおよそ三千基あります。春日の燈籠は数が多いだけでなく、歴史的な資料としても重要で現存する室町時代以前の燈籠の六割以上が春日大社にあると言われております。
2月の節分、8月14日・15日の年3回、すべての燈籠に浄火をともす春日万燈籠が行われており、この万燈籠神事を感じていただこうと、江戸時代まで神職の詰所であった藤波之屋を開放しました。
由緒ある建物の中で、万燈籠の幽玄の美を体験してください。
春日大社といえば燈籠なのですね。
しかも歴史がある。3000基もの燈籠が灯された所を見てみたいそう思いました。“
“藤浪之屋“は万燈籠を一部再現した場所だったのです。
時間にして10分あまり。
私が藤浪之屋にいたのは。
入る前と出た後とでは見える世界が、認識が変わったと思います。
それくらいインパクトのある経験でした。
ハイヤーセルフに導かれた、そう思っています。