トロンボーンのいろは no.2
楽器法シリーズミニコラムです。後期は、オンラインサロンさっきょく塾で扱う二つの楽器、クラリネットとトロンボーンを中心に勉強していきます。no.1 では、ゲオルグ・フリードリッヒ・ハース(Georg Friedrich Haas)の「Konzert für Posaune und Orchester」についてお話しました。トロンボーンのいろは no.1はこちらから。no.2は、ハースのトロンボーン協奏曲の続きから始めます。
音楽を聞く耳、文化・宗教
ゲオルグ・フリードリッヒ・ハースのトロンボーン協奏曲について勉強していて、こんな記述を見つけました。
ハースのトロンボーン協奏曲は、バッハのパッサカリアやモーツァルトの大ミサ曲 K.427と共通しており、ハ短調で始まる。この状況は必ずしも何かを意味するわけではないが、協奏曲の全体像を見ると、それがパズルの一つのピースのようなものだと考えられるだろう。冒頭のオーケストラパートはシンフォニックに作られておりそれによって冒頭、調性がしっかりと確立されている。(引用:https://www.european-cultural-news.com/penderecki-haas-und-lopez-eroeffneten-das-wien-modern-festival-2016/16233/)
あなたはハ短調と聞いて、何を思い出すでしょうか。咄嗟に「バッハのパッサカリア」を思い出したり、「モーツァルトの大ミサ曲」を思い浮かべるのでしょうか。これ、きっと、人によって違うと思うんです、生活している文化圏によって大きく変わる。これが調性的な要素を扱う時に面白いところであり、同時に注意しなければならない点かもしれません。
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