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これは知っておきたいクラリネット現代曲レパートリー②シャリーノ 「Let Me Die Before I Wake for Clarinet」

楽器法シリーズミニコラムです。後期は、オンラインサロンさっきょく塾で扱う二つの楽器、クラリネットとトロンボーンを中心に勉強していきます。これは知っておきたいクラリネット現代音楽曲レパートリー②では引き続きサルバトーレ・シャリーノの作品を取り上げます。

Let me die before I wake

1982年に書かれたシャリーノのクラリネット独奏曲「Let Me Die Before I Wake for Clarinet」は、冒頭宇宙船のような不思議なサウンドから始まります。限りなくゼロに近い音量から始まり消えていくシャリーノ独特の「ゴーストサウンド」で成り立っているこの作品は、ほぼ一つのテクニックで出来上がっているんですね。それが、クラリネットの重音なんです。

クラリネットの重音?

「重音」という奏法。文字通り、音が重なるように聞こえる奏法です。クラリネットで重音が使われ始めたのは、20世紀に入ってから、と言われています。英語でオフィシャルに「クラリネットの重音」について書かれたのは、1967年。こちらの文献です。

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