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2024/11/5 Cabinet of Curisities 2024 New European Ensemble 01 hand werk コンサート報告と12月公演のお知らせ!

キャビネット・オブ・キュリオシティーズは、例年年末に大型イベントを開催してきましたが、2024年は趣向を変え、11月と12月に分けて二つの海外拠点アンサンブルを招聘することとなりました。

そして先日11月5日に行われたhand werkの公演は、無事盛況のうちに終了いたしました。ご来場いただいた皆様、そしてご興味をお寄せくださった方々に、心より御礼申し上げます!

本記事では、諸事情により会場にお越しいただけなかった方々のために、コンサートの雰囲気をお伝えすべく、その様子を簡単にまとめてみたいと思います。当日の臨場感や音楽の魅力を、少しでも多くの方々と共有できれば幸いです。

個人的には、海外からアンサンブルを招聘するときの備忘録としても、書き記していきたいと思います!

hand werk来日にあたって

今回はhand werkが韓国の済州で公演があるとのことで、その前後で日本に来られるかも、というところから話が始まりました。

韓国ではThe Jeju International Contemporary Music Festivalに出演していた彼ら。済州島という島でコンテンポラリーの音楽フェスが行われるというので、韓国の現代音楽シーンの大きさを感じます。ちなみにプログラムは、Francesco Filidei、三輪眞弘、Sungji Hong, Woo-Sung Cho, Tristan Murail, Jessie Marino、Juhee Chungという日韓欧米が混ざったもので、とても面白そうでした。三輪さんの作品は、hand werkのレパートリーになっているというので、日本公演の直後のベルリン公演でも演奏されていました。

来日からすぐコンサートのスケジュールだったので、あまり時間がない中でリハーサルの前後で、みんなで渋谷の街を歩いたりして、交流しました。久々のドイツ語とドイツらしいコミュニケーションで、懐かしい気持ちでここの数日間は過ごしていました。

コンサート当日

コンサートプログラムは、以下の内容でした。

[ホワイエにて演奏]

ニコラウス・A・フーバー:クラッシュ・ミュージック

Nicolaus A. Huber (1939-): Clash Music (1987) [3 cymbals]

(当日リハーサルより抜粋)

渡辺 裕紀子:名前のない時間

Yukiko Watanabe (1983-): Unbenannte Zeit (2024) [cl, vc, pno, audience, video]

シヴァン・コーエン・エリアス:マルチカウンタースピーチレス

Sivan Cohen Elias (1976-): multicounterspeechLess (2020) [b.cl, electr]

ジュリア・ウルフ:イースト・ブロードウェイ

Julia Wolfe: East Broadway (1996-) [toy pno, audio playback, vc]

[ミニトーク(出演:hand werk & Cabinet of Curiosities)]

リサ・シュトライヒ:灰

Lisa Streich (1985-): ASCHE (2012) [cl, vc]

ジュリアナ・ホドキンソン:ジャンス

Juliana Hodkinson (1971-): Jounce (2016) [vc. with 2 modified bows]

(リハーサルで見え方を確認するニクラス)

サラ・グロイナリッチ:シュガーコーティング #2

Sara Glojnarić (1991-): sugarcoating #2 (2018) [cl, vc, pno]

当日配布プログラム

12月4日・5日公演

そして、12月4日・5日は第二弾、スウェーデンからCurious Chamber Playersをお呼びします。念願のCCPの再来日、そしてメンバー全員来る!なかなかこの人数を日本にお呼びする機会は今後ないと思います。マーリン・ボンのレクチャーと彼女の代表作、大小オブジェが頻出する「Jasmonate」、以前曲中の豆まきで注目を集めた宗像礼さんの「Buckle in the Air II」では、驚きの仕掛けもあります。CCPのメンバーに加えて、頼もしい日本の演奏家のみなさん(松岡 麻衣子さん※ヴァイオリン、安藤 巴さん、難波 芙美加さん※打楽器、オブジェクト、磯部 英彬さん※エレクトロニクス)!ぜひみなさんお楽しみにご来場ください。

今回お初のフレンズチケットも枚数限定で発売しています。snsで公演についてつぶやいて公演広報をご協力いただくことを条件に、公演のリハーサルから本番まで全てご参加頂けるチケットになっています。

12月4日・5日公演詳細


日程:2024年12月4-5日
会場:ゲーテ・インスティトゥート東京 ホール
アクセス: 東京都港区赤坂7-5-56(青山一丁目駅より徒歩7分)

チケット料金(全席自由席)

アーティストトーク 一般 ¥3,000 U26 ¥1,500
メインコンサート 一般 ¥4,000 U26 ¥2,000
通しチケット 一般 ¥6,000 U26 ¥3,000
フレンズチケット 一般 ¥5,000 U26 ¥2,500
*U25チケットをご購入の方は、公演当日年齢を確認できるものをご提示ください。

ご予約フォーム(フォームもしくはcabi.curi.coc@gmail.comまでお申込ください)

https://forms.gle/dJQjLkJvj5EmVm9k9

アーティストトーク〜作曲家Malin Bångの音楽世界


日時:2024年12月4日(水)19:00開演(18:30開場)

2018年のドナウエッシンゲン音楽祭オーケストラ賞を受賞した「splinters of ebullient rebellion」と2017年作曲のアンサンブル作品「Jasmonate」を題材に、非楽器オブジェクトの斬新な使用で知られ、ヨーロッパを中心に目覚ましい活躍を見せる作曲家Malin Bång(マーリン・ボン)の音楽世界を覗きます。Curious Chamber Playersによる実演付き。

出演: Curious Chamber Players
Hannah Törnell Wettermark(フルート、オブジェクト)、Dries Tack(クラリネット、オブジェクト)、Martin Welander(打楽器、オブジェクト)、Anna Christensson(ピアノ、オブジェクト)、Frederik Munk Larsen(ギター、オブジェクト)、My Hellgren(チェロ、オブジェクト)、宗像 礼(指揮)、Malin Bång(作曲、解説)

メインコンサート

日時:2024年12月5日(木)19:00開演(18:30開場、18:45からパフォーマンスあり)

作曲家との協働により新たな作品を生み出し、それらをレパートリーとしてユニークな活動を行なっているスウェーデン、イェーテボリを拠点とするアンサンブル、Curious Chamber Playersの招聘公演です。2003年に設立されたCurious Chamber Playersは、日用品などの非楽器を扱うプロジェクトを数多く行 なっています。近年は、サウンドアート領域に接続するプロジェクトにも取り組んでおり、彼らの活動においてはもはや楽器と非楽器の境界は見つけられません。今回は、マーリン・ボンのセミ・ポートレートとして、人々の生活から不要と見做されたオブジェクトや、特にクラシック音楽の世界で長らく不要であると見做されてきたノイズを多用した作品を中心に据えたプログラムをお届けします。

プログラム

Malin Bång:Jasmonate(2017)
Malin Bång:Split Rudder(2011)
Malin Bång:Inuti(2023)
Malin Bång:Arching(2013)
森 紀明:新作(2024)
小出 稚子:植物組曲(2009)
宗像 礼:Buckle in the Air II(2012)
Marianthi Papalexandri-Alexandri:Contact(2018)

出演

Curious Chamber Players
Hannah Törnell Wettermark(フルート、オブジェクト)、Dries Tack(クラリネット、オブジェクト)、Martin Welander(打楽器、オブジェクト)、Anna Christensson(ピアノ、オブジェクト)、Frederik Munk Larsen(ギター、オブジェクト)、My Hellgren(チェロ、オブジェクト)、宗像 礼(指揮)

賛助出演

松岡 麻衣子(ヴァイオリン)、安藤 巴、難波 芙美加(打楽器、オブジェクト)、磯部 英彬(エレクトロニクス)

主催:一般社団法人Cabinet of Curiosities
協力:ゲーテ・インスティトゥート東京
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]
芸術文化振興基金助成事業
スカンジナビア・ニッポン ササカワ財団
Swedish Arts Council

Facebook:
https://www.facebook.com/cabi.curi
Twitter:
https://twitter.com/cabicuri


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わたなべゆきこ / 作曲家
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