馬場武蔵に〇〇について聞いてみた(1)
ドイツ在住、指揮者の馬場武蔵さんにお話を聞いてきました。トロンボーン奏者として留学し、現在は指揮者として活動されている馬場さん。今後活躍が期待されている若手音楽家一人です(インタビュアー: わたなべゆきこ)。
人生の分岐点
(わたなべ)実は馬場さんとは共通点も多いんですよね。実は出身大学も同じで、その後ドイツに。
――そうなんです。大学2年次まで桐朋学園大学のトロンボーン科に通っていて、その後ベルリンに留学しました。
なるほど。少し簡単にこれまでの道筋について、教えてもらえますか?
――僕の場合は、そこを話すと長くなっちゃうかも(笑)
(笑)...お願いします。
――もともと、オーケストラのトロンボーン奏者になりたくて、ベルリンに行ったんです。
ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学に入学されて。
――そうです。でも、ある日思ったんですよね、「トロンボーン奏者としては生きていけないな」って。ベルリンまで勉強しに来たけど、オーケストラに入ってトロンボーン奏者として生涯を捧げるっていうビジョンが、持てなかった。
もともと楽譜を読んだり、音楽全体のことを考えるのが好きで、例えばオーケストラやアンサンブルのリハーサルに行っても、自然と「どうやったら、うまくいくかな?」と考えたりするタイプだったので、それで色々試した結果、指揮をやってみることにしたんです。
それは大きな分岐点ですね。そこから、どうやって指揮の道に進まれたんですか?
――当時僕、ハンス・アイスラ―音大がやっている現代音楽アンサンブルで、トロンボーンを吹いていたんですね。そこで指揮をしていた、マヌエル・マウリ(Manuel Nawri) から指導を受け始めて、数回レッスンに行ったら、突然彼から「アシスタントしてくれない?」と言われて。
へぇ!いきなり。
――そうなんです。そこから、トロンボーン科に在籍しながら彼のアシスタントをする生活が始まりました。そうこうしている間に、大学外からも声がかかるようになって、活動の幅が徐々に広がっていったんです。
大きな決断をされてからの展開がスピーディーですね。
――そうかもしれないです。そこでは現代音楽だけじゃなく、クラシックのアンサンブルだったり、大きなものだとJunge Philharmonie Berlinを任せてもらったりしていました。
なるほど。指揮だと、実は違う畑で勉強していたけど後から転向したっていう方、実は少なくないですよね。
――はい、そんなこんなで、今アンサンブル・モデルン・アカデミーで、初めて公式に指揮を学んでいるところなんです(2019年9月現在)。
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馬場武蔵に〇〇について聞いてみた(2)は、2019年10月10日に更新予定です。お楽しみに。馬場さんがゲスト演奏家を務めるオンラインさっきょく塾は、現在購読者及びサロン生を募集しています。オンラインで学べる・知れる現代音楽の世界。購読、そしてサロン入会方法は以下リンクよりご一読ください。