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Ana Dall'Ara Majekレクチャー①

2021年6月12日に行ったAna Dall'Ara Majekのレクチャーから抜粋でお届けします。通訳は、渡辺裕美さんです。(書き起こし・編集:わたなべゆきこ)
Ana Dall'Ara-Majekさんは、モントリオール在住の作曲家、サウンドアーティスト、研究者です。主に器楽と電子音響による相互的関係性について研究されています。2016年にモントリオール大学で作曲の音楽博士号を取得し、現在は同大学の客員教授として後進の指導に当たられています。

さて、さっきょく塾レクチャーでは今期「楽器・非楽器」をテーマにしています。今回このテーマに設定して、サブ講師の福田拓人先生から、ぜひゲストコンポーザーに呼びたいとご紹介頂いたのが、アナ・ダラーマヤクさんでした。作品をウェブで聞かせて頂く中で、彼女が作る「音響の細部を聞かせる音楽」にわたしも大きな関心を頂き、この度お願いをする運びとなりました。この記事では、さっきょく塾マガジンをご購読頂いているみなさまに抜粋でレクチャーの一部をお伝えしようと思います。

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アナ・ダラーマヤクの軌跡

アナ:今日は、マイクロサウンドの美学とエレクトロ−アクースティックミュージック、そしてミクストミュージックの統合についてお話したいと思います。

まず自身の紹介から始めたいと思います。私はフランス人で、カナダのモントリオールを拠点に活動しています。作曲の基礎的な学習はフランスで終えており、2009年にモントリオールに移って作曲の博士課程を修了しました。

フランスでは、まずパンタン音楽院(Conservatoire de Pantin)でエレクトロ−アクースティック作曲をChristine Groult先生から学びました。

(Christine Groult)

ここはミュージック・コンクレートの創始者であるピエール・シェフェールの影響を非常に大きく受けている大学でした。私の師であるChristine Groultは実際ピエール・シェフェールの弟子なんですね。そこで学んだことは「モンタージュの技法」が主なものだったんですが、自身の作品の中でもこの技法をとても大事だと感じています。

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