持続可能な音楽活動のための往復書簡第一回(わたなべゆきこ)
2020年4月4日。ここドイツでの自宅待機が始まって二週間になります。ケルンでのカーニバルの熱気も冷めやらぬ3月中旬に、突如として言い渡された自宅待機。突然学校が休校になり、勤めていた音楽教室も臨時閉鎖となりました。そこからはあれよあれよと言う間に、カフェが閉まり、レストランが閉まり、家族以外の第三者を含めた3人以上での集まりが禁止になり、事実上の自宅軟禁状態が続いています。子供の遊び場や公園にも立ち入り禁止のロープが引かれ、唯一の行き場を失いました。私たち音楽家も多かれ少なかれ、その影響下にあり、コンサートやイベントのキャンセルを余儀なくされたり、対面式のレッスンからオンラインに移行したりと、音楽を取り巻く環境自体が大きく変化しているように思います。この騒動が解決した暁に、私たちはもとの世界に戻ることができるのでしょうか。この連載は「ドイツにいるわたし」⇔「日本にいるあなた」の間で行われる往復書簡です。対岸は、ピアニストで作曲家の山田亮さんにお願いしました。「今ここ」にある何か、を書き記していきたいと思います。
ここから先は
448字
¥ 100
期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得
若手作曲家のプラットフォームになるような場の提供を目指しています。一緒にシーンを盛り上げていきましょう。活動を応援したい方、ぜひサポートお願いします!