何とも言えない嫌な映画
初めに断っておくと、私はエログロは見ない。オカルト、スプラッターも見ない。『過激な性描写』とか『〇〇分にわたる暴力シーン』なんていう前評判がある映画も、それに耐えてまで見る価値がありそうだと思わなければ見ない。生理的に受けつけないからだ。もうそれはしょうがない。
だからこれから書く嫌な映画は、上記に該当しない映画だ。むしろ芸術的だったり、表現がチャレンジングだったり、俳優の演技が素晴らしかったりする。興味があればお勧めしていい映画だ。でも私は二度と見ない。
その筆頭は『アレックス』。映画を見終わるなりトイレに駆け込んで激しく嘔吐した映画だ。レイプシーンがおぞましすぎてトラウマ。もう人気のない道は一人では歩けない。モニカ・ベルッチやヴァンサン・カッセルを見たら『アレックス』を思い出してしまうけれど、それって俳優業としていかがなものか。シュワちゃんがターミネーターに見えるのとはわけが違うと思うんだが。
トイレで吐いたと言えば、もうひとつ『マルホランド・ドライブ』があったな。これは、なんていうか、良くわかんないの。何がなんだか。頭が混乱して、混乱しすぎてほんとに気持ち悪くなって、吐いた。というあまり経験のない事態に直面した映画。映画館のトイレで吐いたのはこの2作だけ。
なんで嫌なの?むしろ評判良かったじゃん、と思われそうなのが『ブラックスワン』。うちの子にも良く言うんだけど、ささくれは剥いちゃだめ!!
最後に『それでも夜は明ける』は子どもたちにはいずれ見せたいと思ってる、とても大事な映画。日本にいたら、黒人の人種差別って正直他人事のようなところがある。だからこそ学ばなければならないし、黒人がどんな風に扱われてきたのか学ぼうと思ったら映画は良い教材になる。子どもたちに見せる時には、白人が悪いとか、国が悪いとか、そういう短絡的な因果関係で済ませないように声をかけたい。人間という生き物はこんな酷いことをしてしまえるんだという恐ろしさを、我が身に置き換えて考えて欲しいと思っている。でも正直なところ私はもう見たくないな。黒人奴隷の扱いがひどすぎて、本当に本当に辛くなるから。
*個人的に好きな映画についての記事はこちら
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