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あなたがおっさんになっても♪

ついにこの日が来てしまった。

1週間ほど前、学校から帰った息子の声が少し変わっていた。風邪でもひいたような、出しづらそうな声。ドッチボールの応援で声を枯らしたのかな?と思った。

でもその日から、ずっと元に戻らない。朝起きた時から一日中、声が以前と違うままだ。文章の朗読がとても上手で、一年生の時は担任の先生に「音読の天使」と評された息子。音読は今も上手だが、澄んだ可愛らしい高い声ではない。

遂に声変わりが始まってしまった。

あぁ、なんだろうこの寂しさは。息子が少年から青年に移行しつつあるという現実が突きつけられてしまった。あと数年のうちには、なんでも話してくれなくなったり、こっそりエッチな本を見たり、好きな女の子がいたりするようになるのかもしれない。

彼が小学2年生くらいの時、「大人になったらこの家を出て暮らすようになるんやで〜」とふとしたはずみで言ったところ、「僕は大きくなっても家から出ない。母さんと一緒がいい。家から出るなんて言わないで。」と大泣きしながら抗議されたことがあった。そんな息子もあと数年のうちには、家から出て暮らすことを夢見るようになるかもしれない。

幸い、今の私には仕事があり、チャレンジしていることがある。だから息子の成長を目の当たりにしても置いてきぼりにされているような感覚はない。息子たちの成長は素直に嬉しいし、息子の成長と同時に自分の成長も息子たちに見せられたらいいと思っている。

でもやはり寂しい。親子がべったりくっついていられる期間は、本当に、本当に短いとつくづく感じる。

ただ、不思議なことに、声変わりし始めたことに寂しさはあっても、我が子がかわいいことには何も変わりがない。このまま声がどんどんおっさんになっていっても、愛しくて仕方ないんだろう。そのギャップが愉快だ。

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