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123 スクレイピングのコンサル力を上げるには? #ヒアリングシート有り

こんにちは!TechCommitメンバーの友季子です。
スクレイピングを業務で行う際、クライアントとのやり取りで一気に以下項目を伺えると良い設計が出来ると思います。
また、クライアントへのヒアリングシートも作成してみたのでよかったら活用してください。


1. 目的を明確にする

スクレイピングを行う目的をはっきりさせましょう。例えば、データの収集、価格情報の追跡、競合分析など、目的に合わせてスクレイピングの方法を設計します。

2. ターゲットサイトの規約を確認する

スクレイピングを行うサイトの利用規約を確認し、禁止されていないかをチェックします。また、robots.txtファイルを確認し、アクセス可能な範囲を守りましょう。

3. スクレイピング対象の構造を理解する

取得したいデータがどこにどのように格納されているのか、HTML構造やDOMツリーを確認して、適切なセレクタ(例:XPathやCSSセレクタ)を選定します。

4. 効率的なデータ取得

スクレイピングの対象が大量である場合、効率的にデータを取得する方法を考えます。たとえば、ページネーションに対応した処理や、非同期にデータを取得する手法(例えば、asyncioやaiohttp)を使用することで、パフォーマンスを向上させることができます。

5. エラーハンドリング

タイムアウトや接続エラー、HTML構造の変更など、さまざまなエラーに対応できるようにエラーハンドリングを組み込みます。また、リトライ機構を実装することも重要です。

6. データの保存方法

取得したデータをどのように保存するかを考えます。例えば、CSVやJSONファイルとして保存する方法、データベースに格納する方法などがあります。大規模なデータの場合は、データベースを利用した方が効率的です。

7. 法的・倫理的な配慮

サイトの過剰な負荷をかけないように、リクエストの間隔を調整します。過度に高速でスクレイピングを行うと、サーバーに負荷をかけ、最悪の場合、IPアドレスがブロックされることがあります。適切なインターバルを設定することが重要です。

8. メンテナンス性の確保

サイトの構造が変更されることがあるため、スクレイピングコードをメンテナンスしやすい設計にします。例えば、HTMLの構造変更に対応しやすいように、セレクタを変数で管理したり、例外処理をしっかり行うなどです。

9. パフォーマンスとスケーラビリティ

データ量が増加した場合に、スケーラブルな設計が求められます。分散処理を活用したり、複数のスレッドやプロセスを使用して、並列処理を行う方法を検討します。

10. ログ管理

スクレイピングの過程やエラーを記録するログを適切に管理します。これにより、後で問題が発生した場合に迅速に対処できます。

このような設計を心がけることで、効率的で安全かつ長期的に運用可能なスクレイピングシステムを作成することができます。

11.ヒアリングシート例

これを活用して、クライアントのニーズや要件を明確に把握し、効率的かつ持続可能なスクレイピングシステムを設計できるようにしましょう。


スクレイピングシステム ヒアリングシート

[基本情報]

  • プロジェクト名

  • 担当者名

  • 連絡先

  • ヒアリング日


1. スクレイピングの目的

  • Q1-1. スクレイピングを行う目的は何ですか?

    • 例:データ収集、価格情報の追跡、競合分析、マーケティング調査など

  • Q1-2. 具体的にどのようなデータを収集したいですか?

    • 例:製品情報、価格、レビュー、ニュース記事、ブログコンテンツなど


2. ターゲットサイトの情報

  • Q2-1. スクレイピング対象のURLを教えてください。

  • Q2-2. 対象サイトの利用規約およびrobots.txtファイルは確認済みですか?

    • □ 確認済み

    • □ 未確認(要確認)

  • Q2-3. スクレイピング対象サイトのアクセス頻度に関する制限はありますか?


3. データの取得方法

  • Q3-1. 取得したいデータはどのHTML要素に含まれていますか?

    • 例:<div class="product-info">, <span class="price"> など

  • Q3-2. ページネーションの構造はありますか?

    • □ あり(例:次へボタン、URLパラメーター)

    • □ なし

  • Q3-3. 動的コンテンツ(JavaScriptでロードされるデータ)の有無

    • □ あり(Seleniumなどの使用が必要)

    • □ なし


4. データの量と頻度

  • Q4-1. 1回のスクレイピングで何件のデータを取得したいですか?

    • 例:100件、1000件、全件

  • Q4-2. スクレイピングの実行頻度はどれくらいですか?

    • □ 毎日

    • □ 毎週

    • □ 毎月

    • □ その他(具体的に:______)


5. データ保存方法

  • Q5-1. 収集したデータの保存形式を教えてください。

    • □ CSV

    • □ JSON

    • □ Excel

    • □ データベース(MySQL、PostgreSQLなど)

    • □ その他(具体的に:______)

  • Q5-2. 保存先のストレージに関する希望はありますか?

    • 例:ローカル、クラウド(AWS、GCPなど)


6. パフォーマンスとスケーラビリティ

  • Q6-1. スクレイピング速度に関する希望はありますか?

    • 例:短時間で大量のデータ取得、低負荷での実行

  • Q6-2. 大規模データ対応(並列処理や分散処理)の必要性はありますか?

    • □ あり

    • □ なし


7. エラーハンドリングとログ管理

  • Q7-1. 接続エラーやタイムアウトが発生した場合のリトライ設定が必要ですか?

    • □ 必要

    • □ 不要

  • Q7-2. スクレイピング実行時のログを保存しますか?

    • □ 保存する(ログレベル:INFO、ERRORなど)

    • □ 保存しない


8. セキュリティと法的配慮

  • Q8-1. リクエスト間隔(タイムスリープ)の設定を行いますか?

    • □ あり(具体的な間隔:______秒)

    • □ なし

  • Q8-2. プロキシやUser-Agentの設定を使用しますか?

    • □ あり(詳細:______)

    • □ なし


9. メンテナンス性

  • Q9-1. サイト構造変更に対応するためのメンテナンス頻度はどのくらいですか?

    • 例:月に1回、サイト更新時に都度対応

  • Q9-2. スクレイピング対象サイトの変更や追加が予想されますか?

    • □ あり(どのくらいの頻度で?)

    • □ なし


10. その他の要件

  • Q10-1. その他の特別な要件があれば教えてください。

    • 例:通知機能(メール、Slackなど)、API連携、ダッシュボードの作成など


11.[確認事項]

  • すべての要件がヒアリングできましたか?

    • □ はい

    • □ いいえ(不足している内容:______)

  • 次回の打ち合わせ日:

    • 日時:(担当者:


おまけ

ヒアリングシートをGoogleドキュメントで作ってみました。
もし良かったら活用ください。



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