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女流プロと出産

いつか書きたいなと思っていた話であるが、なかなか手を付けられずにいた。

先日、とある女流プロと飲んでいて、『和泉さんにぜひ書いてほしいテーマなんです!』と言われたので、まんまと口車に乗せられて書いている。

『今、結婚する麻雀プロは増えてるじゃないですか。結婚は別に、しようと思えば出来るんですよね。でも出産はなかなか決断できないじゃないですか。』

そう思う。
妊娠に約10ヶ月。そこから更に、子育てが落ち着くまで数年かかる。
その間、全てのタイトル戦を逃すのか?
出れたとしても、普段の打荘数は格段に減っている。休んだ分だけ、感覚は鈍る物だ。

旦那まで麻雀プロだと、更に悲惨である。
同じリーグにいようもんなら、リーグ戦やタイトル戦の日程は丸被りだ。
基本的に保育園は夕方までであり、大抵のタイトル戦はそんな時間に終わらない。
手伝ってくれるご両親でもいない限り、子守り問題に頭を悩ませる事になる。

更に、金銭面の問題もある。
最近はサラリーマン雀士が増えてるとはいえ、人気や実力のあるプロほど、個人事業主がほとんどだ。
出産手当金が申請できるわけもなく、休んだら休んだ分だけ無給が続く。
ごく一部のMリーガーを除いて、多くの男性プロが基本的にギリギリの生活をしており、貯金など持っていない。
嫁の収入が無くなったら、死活問題である。

そして人気女流ほど忙しく、数ヶ月先までスケジュールが埋まっている。
「もう少し落ち着いたら。」なんて言っていたら、ヒマができる頃にはオバちゃんである。

結婚出産によって人気が落ち、仕事が減る不安も大きい。

諸々気にしていたら、安心して妊娠できるタイミングなど、永遠にやってこないのである。

『何かを諦めないと子供が産めないのって、どうなんでしょうね。プロ活動も子供も、両方大事にできるモデルケースがもっと増えるといいのに。』

これは非常に残念であるが、そもそも業界全体が、そういう女を応援するように出来ていない。

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