#080:キャリア相談をしていただくために、ナッジをどう使う? 〜「心のゾウを動かす方法」を読んで〜
行動経済学者・竹林正樹先生の最新刊「心のゾウを動かす方法」を
読みました。
竹林先生、今や「ちくりん先生」として
認識されている方も多いかと思います。
「ほんまでっかTV」で
明石家さんまさんと津軽弁でやりとりされていたのを
観られた方もいらっしゃいますかね。
全編を通じ、「ちくりんボイス」で脳内再生される、
優しい気持ちになれる本でした。
キャリコン仲間と話していて、毎回出る話
キャリアコンサルタントの養成講座で共に学んだ方たちと
今でも時々zoomで同窓会的にお話をすることがあります。
みんな、目の前の方々が満足のいくキャリアを選択できたり、
仕事上の問題や課題の解決ができるように
何かできることはないか、という気持ちを持った人ばかりです。
そこで、毎回誰かが仰ることがあるんです。
これは悲しい・・・。
キャリアコンサルタントの守備範囲が
「転職や就職をしたい人の相談」というイメージがあるのも
一因かなと思います。
私も、「ハローワークで就職相談に乗る仕事でしょ?」と
何度も言われました。
それもキャリコンの仕事の一部ではありますが。
ナッジ、使えないかな?と思った
で、そんなことを思い出しつつ
少し話は飛びますが、
以下のようなことを考えながら
竹林先生の本を読んでみました。
EAST法を活用しよう!
読んでみての学びは、
「EAST法を活用しよう!」ということでした。
EAST法とは何かというと、
相手が行動しやすいように"そっと"背中を推すコツを
以下それぞれの頭文字をとって表現したものです。
①Easy(簡素化ナッジ)
②Attractive(印象的ナッジ)
③Social(社会的ナッジ)
④Timely(タイムリーナッジ)
なぜ良いと思った?
良いなあと思ったのは
このEAST法が
1. 行動を邪魔する要因を除去
と
2. 行動したくなる要因の付与
の両方をカバーしているからです。
それぞれ、該当するのが:
1. 行動を邪魔する要因を除去
→①Easy(簡素化ナッジ)
2. 行動したくなる要因の付与
→②Attractive(印象的ナッジ)
→③Social(社会的ナッジ)
→④Timely(タイムリーナッジ)
と、なります。
「邪魔する要因」を減らしつつ、
「したくなある要因」を加えるの、
ブレーキをかけるものを減らしながら
アクセルを踏むものを加える感じで、
スイーっと進んでいけそうです。
どう活かす?
では、このEAST法をどう活かすか?ですが
まず、キャリコンの案内をする際に
シンプルに、
「セッションの日時をこの中から選んでください」
と書くことかなと思いました。(Easy)
そして、
日時を選んでいただいたら
すぐに手帳に書いていただくとか、
スマホのスケジューラーに入れていただけるようにカレンダー機能のリンクを貼っておくとか。
有料の場合は、決済もワンステップでできるようにするとか。(Easy)
最後に、
転職・就職に限らず、日々の仕事を満足いくように進めるために、
気持ちにゆとりのある時に自分のキャリアを考えるために
キャリコンを利用している人は
年々こんなに増えているんですよ、というようなデータを
つけておくことも良さそうだなと思いました。(social)
他にも、いろいろ工夫ができそうです。
書籍の中には、
事例として、ガン検診の案内チラシのビフォー・アフターが
掲載されています。
そこには、なんと17箇所もの改善点の例が紹介されています!!!
今回は「キャリコンの予約」を事例に
考えてみましたが
ナッジをあなたのお仕事や生活にも活かせるポイントが
わかりやすく書かれている本です。
ぜひ、手に取ってみてくださいね。
今回もお読みいただだき、どうもありがとうございました。
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