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プレイリスト 「散歩の達人」台湾音楽記事連動と台湾音楽への個人的な思い入れ話

だいぶご無沙汰をしておりますが、お元気でしょうか?

私は、昨年7月から毎週更新しているポッドキャスト「耳から始まる台湾トリップ. 你你好好」の制作で、あっぷあっぷしておりましたが、少しずつ時間も作れるようになっている(と思いたい)ので、またnoteも更新していきたいなと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。

さて、前置きが長くなりましたが、久々にSpotifyで台湾音楽のプレイリストを作りました。今回は、2時間50分の大ボリューム。これでも、苦渋の決断で削除したものが1時間分くらいあるのです。

今までは、テーマ性を持たせて(例えば、アオハル ロックMIXとか、恋する台湾音楽とか。)プレイリストを作っていましたが、今回は、どちらかと言うと「台湾音楽って、音楽性も豊かで面白いんだね」と初めて聴く人に思って頂ければ良いなと思って作成しました。

タイトルにも書いておりますが、私、5月19日発売の「散歩の達人」6月号で台湾音楽についてのお話をさせていただいたんです。今回のプレイリストは、その記事と連動したものになっています。どちらかと言うと、台湾音楽に初めて触れる人に、いろんなジャンルをちょっとずつ味わって頂きたいなと思い、ジャンルごとにグラデーションのような感じで作っています。

メインは板橋です。台湾記事には行きつけのお店もたくさん出ていて嬉しかったです。

作ってみると、本当に台湾の音楽シーン、インディーズが中心になりますが、いろいろなジャンルがありますね。まぁ、台湾もインディーズとメジャーの垣根もだいぶ低くなっていると思いますし、サブスクリプションやYouTube、そしてSNSなどのおかげで、CDだけでしか音楽を知ることができなかった時代よりも、手軽かつタイムラグなしで音楽を楽しめるようになっていて嬉しいです。だからこそ、私も出会えて、記事が書けるわけです。

2017年くらいにアジアで巻き起こった「プラスティック・ラブ」旋風(と私は勝手に呼んでいる)を起点に、アジア音楽の中でもシティポップ系の音楽が注目され、それらが、どれもこれも本当にセンス良く素敵だったので、アジア音楽でもシティポップを好む人が多いかなと思います。

私もとても好きなアーティストも多いし、「台湾音楽ってどんなの?」と聞かれた時に、落日飛車 Sunset Rollercoaster や、Everfor を紹介することもあります。どちらも、私もとても好きです。音楽が好きな人だと、サマーソニックやフジロックなどの日本の大型フェスに出演する台湾アーティストもいますので、ポストロックやマスロックに分類されるElephant Gym とか R&B系のアーティスト9m88 とかも知っている人もいますね。

当たり前のことなのですが、日本の音楽だって、アニソン一辺倒なわけではなく、本当にいろんなジャンルがあり、彩り豊かだと思います。

だから、私の作っているプレイリストが全てと言うわけではないですし、私自身インディーズシーンに注目をしているので、メジャーシーンまで全部網羅しているのか?と言われれば、そうでもないと思います。人によっては、石井はいつも同じ話をしていると思うかもですね。(すみません、精進します。)

ただ、知ってもらいたいことは、いろんなジャンルがあると言うこと。どうしても、私も含めたアラフォーや40代後半くらいの人の場合、テレサ・テンを始めとした、素晴らしい歌手が日本で日本の作家が作った日本の歌(当時の子供達にとっては、大人が楽しむ歌だったもの)を歌っているのをテレビで家族で観ているという経験があるからか、「なんとなく台湾の音楽って言うと、演歌っぽいものをイメージしていた」と言われることがあります。(やっぱり幼少期の頃のインパクトって大きいですね。)

日本の音楽シーンや、日本のアーティストが好きで、創作の影響を受けている台湾の若いアーティストもたくさんいます。先月に台湾に行った時に、台灣師範大學近くにあるレコード屋さん、小白兎唱片に行ったのですが、 そこにも「秋刀魚」と言う台湾で発行している日本カルチャーを紹介する雑誌が置いてあり、さらにもっとマニアックな日本で発行されている音楽系の本が売っていました。(日本で買うより高い。)今でも、台湾では、フィッシュマンズも人気ですし、サニーデイ・サービスも人気だと店員さんが言っていました。

小白兎唱片。入り口も可愛い。店内も極楽のような空間でした。暮らしたい、ここで。

でも、” 日本が一番”と言うことではなく、やっぱり洋楽の影響が大きいよね、と思う音楽もたくさんあります。シューゲイザー系のバンドも今でも多いですし、アメリカに留学していた子が台湾に戻り、音楽を始めるケースもあります。だから、”日本だけ” と言うことではなく、とてもグローバルで幅広い。90年代の西海岸を感じる音もあれば、最新のベッドルーム・ポップのような、ちょっとチルな感じのポップもあるし、フォーキーな楽曲もあるし。

その一方で、日本人アーティストとのコラボしているアーティストもいます。昨年、話題になった、羊文学とのコラボ、LÜCY「OH HEY」はその代表格かと。

さらに、台湾の場合は、そこに原住民の音楽が入り、それが伝統的な音楽だけではなく、自らのルーツのある言葉を使って、R&Bやラップをすることもあるし、台湾語のロックもたくさんありますね。

また、恋愛だけではなく、社会的なことを歌にしていることも多いところにも、台湾音楽の幅広さを感じ、台湾の歴史や社会のことを学んでいかねば、勉強しなければ音楽を深く知ることができないな、と日々感じております。

そして、私が最近好きな、ミクスチャー系のバンド 三牲獻藝 Sam-Seng-Hian-ge は、道教の儀式の音を混ぜたエレクトロ系の音楽が非常にかっこいい。伝統的な音を、ここまで昇華させているのに、驚きと感動があります。

さて、雑誌の話とかなり離れてしまいましたが、「散歩の達人」6月号では、ありがたいことに見開きで台湾音楽のことを紹介して頂きました。あの寺尾ブッダさんと一緒に!「青山 月見ル君想フ」で写真も撮って頂き、とても嬉しかったです。

好きなアーティストのことや、好きになったきっかけをお話させていただいたり、リリースされているパッケージ商品も可愛いさや、こだわりのデザインを紹介しています。(もちろん台湾も、CDではなくデジタルが中心です。)

少しずつ、いろんなジャンルに触れて頂き、誌面に登場しているお店に行かれるまでのお散歩途中にお楽しみいただいたり、自宅でのリラックスタイムに愛していただけると嬉しいです。ちなみにカバーアートは、台北の華陰街の夜。台湾に行った時に自分で撮影したものです。

台北駅から近い華陰街。美味しい朝ごはん屋さんもあります。

長くなってしまいましたが、また定期的に記事を書いていきますし、お気に入りの三牲獻藝 Sam-Seng-Hian-geのことも紹介できるように頑張ります。引き続き、よろしくお願いします。

ポッドキャストでは、台湾カルチャーを紹介しています。こちらも併せて、お耳にかかっていただけますと嬉しいです。


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