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読書日記 4「99・9%は仮説~思いこみで判断しないための考え方~」竹内薫

99・9%は仮説~思いこみで判断しないための考え方~
竹内薫 著


読書の愉しみのひとつは、いままで自分の守備範囲でなかったことに興味を持つようになることかなと思うのですが、
まさにこちらの本にはそういうものが盛りだくさんでした。

まずは科学なんてわたしにとっては難しいことでしかなくて敬遠していたのですが、
「科学は絶対ではなくて、全て仮説であり、さらに反証できるものを科学というのだ」
という説明に、なんだか科学というものが急に身近で面白みのあるものに感じるようになりました。


また、世の中仮説だらけというのは不確実なことばかりで頼りないと感じる反面、こうあらねばならないということは何一つないのだと、逆に妙な安心感を覚えました。


いくつもの興味深い事例の中で特に印象に残ったのは、

「海岸線の長さは、使うものさしによって大きく変わる」
ということです。

『たとえば、いちばん小さな曲がりくねりが一〇センチ程度だとします。そうすると、測定器具の最小目盛りが一メートルであれば、その一〇センチは無視されてしまうのです。  実際、海岸線は、目盛りの小さなものさしで測れば、どんどん長くなることが知られています(小さい曲がりくねりまでどんどん測定できるようになるので)。』(本文より引用)

わたしたちもみんなそれぞれ違うものさしを持っているのだから、そりゃあ物事の見方も感じ方も大きく変わりますよね。


また、白だと思って疑わなかったことが、実は黒であったということは歴史の中でたくさん起こっているようです。
当然私たちの身の回りでもあり得ることなんだと、頭に入れておくことは大切だと思います。

だからわたしの仮説(思い込み)は、いつでも覆されるのを前提として、頑固にならず、柔軟に世の中を渡り、人と関わっていく方が気楽でよさそうです。

なんだか少し生きやすくなった気がします。

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