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【グラジオラスの花束 〜何度LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう〜「村山美羽」】15話



凪紗「おはようございま〜す!」

買い物を終え、スイーツカフェ「渚」へ到着した3人。

亮「おお!なぎちゃん!」
結冬「おはようございます」
美羽「おはようございます.....」
亮「あぁ君が!」

店長は私の肩を軽く叩いた。

美羽「あ.....はい.....村山美羽です」
亮「綺麗な子だねぇ🙂」
莉菜「ちょっと亮くん?」

キッチンの方から可愛らしい人が出てくる。

亮「待ってよ莉菜、これは挨拶というか.....ね?」
美羽「え.....はい.....?」
凪紗「ちょっと店長、美羽が困ってますから笑」
莉菜「ごめんね〜うちのアホが」
美羽「いや.....全然.....」

咄嗟に沢村くんに隠れる。

結冬「亮さん莉菜さん、こいつ人見知りなんでお手柔らかに」
亮「あ、そうだったの?ごめんね」
美羽「あ、いや.....こちらこそすみません.....」
凪紗「美羽、大丈夫だよ笑  2人とも良い人だから」
美羽「よろしくお願いします.....」
莉菜「よろしくね、美羽ちゃん」
亮「よろしく〜」

優しそうな人達かも.....。

凪紗「店長、何から手伝えばいいですか?」
亮「それなんだけどもう準備自体は終わっちゃってね」
凪紗「え!?そうなんですか?」
莉菜「私が今日、朝保育園に行かなきゃならなかったんだけど後輩の子が代わってくれて私も手伝えたんだ〜」
美羽「ん?」

あれ.....?もしかして.....?

美羽「.....その後輩ってほんわかしてますか?」
莉菜「え?うん?してると思う」
美羽「にこにこしてますか?」
莉菜「にこにこしてるね」
美羽「.....保乃って名前ですか?」
莉菜「え!そう!!なんで分かったの!!?」
美羽「お姉ちゃんです.....」

みんな一斉に声を上げるのでビックリした。

結冬「村山のお姉ちゃん保育士さんだったんだ」
美羽「うん」
凪紗「結冬、会ったことあるの?」
結冬「文化祭の時に」
凪紗「そっか」
美羽「姉はちゃんとしてるでしょうか.....」
莉菜「いつも助けて貰ってます😊」
美羽「なら良かったです.....笑」
莉菜「凄い偶然だね〜😊」
亮「って訳でちょっと早いけど行こっか!」
凪紗「はい!」
結冬「はい」
美羽「はい.....」

沢村くんを真ん中にして後ろの席に並んで座る。

莉菜「忘れ物ない?」
凪紗「無いです!」
亮「じゃあ出発!!」

車の中では色んなゲームをして遊んでいた。

結冬「じゃあ『納豆』!」
美羽「う?.....うさぎ」
結冬「それさっき僕が言ったよ」
美羽「うそ?.....じゃあ『うなぎ』」
凪紗「また『ぎ』?笑」
結冬「早く答えろよ〜笑笑」
凪紗「美羽の意地悪.....」
美羽「たまたまだよ〜笑」
亮「みんな次のサービスエリアで降りるから軽く休憩しよっか!」

車を降りた私たちはお手洗いに行ったあと、2人を探しているとお土産屋さんで楽しそうに話していた。

凪紗「これめっちゃ美羽じゃない?笑」
結冬「ほんとだ笑」
美羽「どれ?」
凪紗「あ、美羽」
結冬「これめっちゃ村山だなって笑」
美羽「えぇ!?どこが!?」
凪紗「だるそうな感じとか?笑」
結冬「笑笑」
美羽「私そんなにだるそう?笑」
凪紗「うん笑」
美羽「うっそだぁ」
凪紗「こっち結冬だ」
結冬「それ言ったらこれなぎでしょ」

あぁ...楽しいな.....。

美羽「ねぇねぇこれみんなで買おうよ」
凪紗「え!あり!」
結冬「いいんじゃない?」

買った。

美羽「三体並んだら可愛いね」
凪紗「ね!」
結冬「そうだな」
莉菜「みんな揃ってる?」
凪紗「はい!」
亮「じゃあ出発だ〜」
莉菜「それ何買ったの?笑」
結冬「僕らに似てる陶器の置物です」
莉菜「あ!これが結冬くんでこれがなぎちゃんでこれが美羽ちゃんね笑」
凪紗「ですです笑」
莉菜「可愛いね〜笑」

もうすぐ到着するところで渋滞に捕まる。

亮「めっちゃ居るね〜」
莉菜「みんな海かなぁ」
亮「この辺、水族館も動物園あるしね〜」
凪紗「え!動物園あるんですか!」
美羽「え、水族館あるんですか?」
結冬「何?笑  めっちゃ仲良いじゃん笑」
莉菜「あるよ〜」
亮「どっかのタイミングで連れてってあげるよ!」

スマホが鳴って画面には璃花さんの文字が。

璃花[もしもし美羽ちゃん?]
美羽[お疲れ様です]
璃花[おつかれ〜、みんな今どこら辺?]
美羽[今、もうそこまで来てるんですけど渋滞に捕まってます]
璃花[あぁさっきの....笑]
美羽[何か伝えます?]
璃花[うん、亮さんたちに『先にログハウス開けときますね〜』って伝えといて!]
美羽[はぁい]
璃花[じゃあ気をつけて来てくださいって伝えといて]
美羽[はぁい]

スマホを耳から離す。

莉菜「璃花ちゃん?」
美羽「はい、先にログハウス開けとくって言ってました」
亮「お!先越されたか〜」

渋滞に20分くらい捕まったのち、到着する。

凪紗「結冬見て!!!めっちゃ綺麗!!!」
結冬「ほんとだ〜」
美羽「潮の香りする.....」

一面に広がる碧色の水平線が5人を歓迎していた。

亮「よし!じゃあ荷物下ろすの手伝ってくれる?」
凪紗「はーい!」
結冬「はい!」
美羽「はい」
亮「キッチンに持ってくものは下ろさなくて大丈夫だからね」
凪紗「これは?」
亮「莉菜、教えてあげて!」
莉菜「は〜い」

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