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【グラジオラスの花束 〜真夏に何か起きるのかしら〜「小島凪紗」】20話


凪紗「ありがとうございました〜!」
礼央「ありがとうございました!」
結冬「ありがとうございました〜」

やっと初日の営業時間が終わり、みんなで片付けをしていた。

結冬「や〜っと終わった〜.....」
礼央「これから片付けがありますよ笑」
結冬「まじ〜?」
凪紗「あ〜...またそうやってすぐサボって〜.....」
結冬「いや、まだサボってないから」
凪紗「まだ?」
結冬「礼〜央くん、そこの卓の片付け代わるよ〜」
礼央「え、でも」
結冬「ほら、君はあの怖いお姉さんとレジ締めでもしなよ〜」

私の事をちらちら、わざとらしく見ている。

凪紗「結冬😠」
礼央「.....めちゃくちゃ睨んでますよ?笑」
結冬「おっとこれ以上はまずいかも〜」

逃げるように残りの食器をキッチンに持っていった。

凪紗「全く.....」
礼央「レジ締め、どっちします?」
凪紗「結冬、分かんないと思うから一緒にやろうかなって」
礼央「じゃあ僕、キッチンの手伝いに入りますね」
凪紗「うん!ありがとう!」

さてと...あとはテーブルにメニューをセットして、キッチンから帰ってきたカトラリー類を拭いて終わりか.....。

状況を整理していると、ゴミ袋を持った結冬が帰ってくる。

結冬「莉菜さんがゴミまとめろって〜」
凪紗「分かった〜」
結冬「あと何すんの?」
凪紗「一旦、レジ締めしよっか」
結冬「レジ締め?」
凪紗「うん、一日の売上の計算とかそういうの」
結冬「げ...苦手です」
凪紗「だめです」
結冬「逃げたいです」
凪紗「だめです」
結冬「あ、Vtuberだ」
凪紗「怒るよ?」
結冬「はい、すみません、教えてください」

結冬を無理やり連れてレジへ。

凪紗「覚えてよ?」
結冬「任せろ」
凪紗「ここ押して、こっち選択したらここ押す」
結冬「うん」
凪紗「ちょっとしたらレシートが出てくるからこれを一旦まとめておく」
結冬「うん」
凪紗「あとで入力する時に使うからね」
結冬「ほい」
凪紗「そしたらここでレジの中のお金の枚数を入力する」
結冬「うぃ」
凪紗「これ...1の位が5の硬貨は見るところ違うから気をつけてね」
結冬「Sure.」
凪紗「ふざけてるね?」
結冬「ふざけてないです」
凪紗「ここまでで何か質問ある?」
結冬「もう1回最初からお願いしてもいいですか?」
凪紗「うん、まずちゃんとメモしよっか」

なんだかんだ無理やり覚えさせた。

お店の片付けを終えた8人は、皆で歩いてログハウスに戻っていた。

私はいつも通り、結冬の隣を歩く。

凪紗「ねぇねぇ見た?」
結冬「何が?」
凪紗「さっきXで流れてきたんだけど、エイリアンvsアヒルの子ダックの4の制作決まったらしいよ」
結冬「え!?まじ!!?」
凪紗「うん、ほら見て」

さっき見つけたポストを結冬に見せる。

結冬「.....まじじゃん」
凪紗「まじだよ」
結冬「村山にも教えてあげなきゃ」

え.....?

凪紗「.....なんで?」
結冬「え?だって村山も観てるから」
凪紗「そうなんだ.....」

また私が知らない話だ.....。

結冬「公開されたら3人で観に行こうよ」
凪紗「.....私、結t」
純葉「え!!!ほんとに!!!」

純葉の大きな声が響く。

結冬「びっくりしたぁ.....笑」

今、私なんて言おうとしたんだろう.....。

凪紗「.....ね笑」
結冬「見て笑  なんか踊ってるよ笑笑」

その場を逃げるように純葉の所に近づく。

凪紗「あはは笑笑  純葉、なにそれ笑笑」
純葉「笑笑」

ログハウスに戻った一行はそれぞれ休憩したり、BBQの準備したりしていた。

純葉「ここ純葉の部屋です!」
美羽「え、私端っこが良いのに」
純葉「まだ反対側空いてるよ!」
結冬「おっ先〜」
美羽「あ!ちょっと!沢村くんはここ!」

結冬と美羽はダッシュで端っこの部屋に向かう。

凪紗「え、私真ん中.....?笑」
純葉「でも真ん中が1番良いって璃花さん言ってましたよ😗」
凪紗「『良い』って何が?笑」
純葉「😗」
凪紗「ねぇ聞いてんの?笑」
礼央「笑笑」

奥で争ってた結冬と美羽が戻ってくる。

結冬「なんだアイツ...妙に強い.....」
美羽「あ〜今バカにしたでしょ」
結冬「.....怪r痛っ!」

痛そう.....笑

璃花「みんな降りておいで〜」
5人「は〜い」

1階に降りるとログハウス前のスペースで亮さんと莉菜さんがBBQの準備をしていた。

純葉&凪紗「BBQ!!」

純葉がこっち見て笑ってた。

結冬「仲良しじゃん」
美羽「いい事じゃん」
礼央「ですね笑」
亮「よーし、お前ら好きなだけ焼いて食べるぞ〜!」
莉菜「まずは乾杯でしょ〜」
亮「そうだそうだ、危ねぇ」
璃花「はい、みんなジュース選んで〜」

みんな楽しそう.....🤭

亮「よし!みんなグラス持ったかい?」
他のみんな「はい!」
亮「よし!じゃあ.....」

亮さんはみんなを見回す。

亮「璃花ちゃん!」
璃花「私!?」
みんな「笑笑」
亮「乾杯の挨拶どうぞ!」
璃花「えーっと...これから約2週間!今日みたいな日が続くと思いますけど、みんなで協力して楽しみながら頑張りましょう!」
みんな「はい!」
璃花「じゃあカンパーイ!!!」
みんな「カンパーイ!!!」

あぁ...楽しいなぁ.....🤭

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