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【グラジオラスの花束 〜制服の人魚〜「石森璃花編」】4話
雷が苦手な礼央から「そばに居て欲しい」と頼まれた璃花はこのままではお互い帰れないと思い、どうにか
礼央を落ち着かせていた。
「礼央くん大丈夫?」
「ちょっと落ち着いてきました.....」
「はい、これ飲んで」
「これは.....?」
「カモミールティーだよ」
「カモミール?」
「うん、落ち着くと思うから飲んでみて」
「ありがとございます」
「雷苦手だったんだね.....」
「はい.....」
ピッシャーン⚡️
「うわあああああああ」
「😳」
「あぁ.....もう.....」
礼央はまた璃花に抱きついていた。
「れ、礼央くん.....😳」
微かに鼻を啜る音が聞こえ、驚きよりも心配が勝っていた。
「.....あ!ごめんなさい!!」
「いや全然!誰にだって怖いものの一つくらいあるよ」
「すみません.....汗臭かったですよね」
「いやいや!全然気にしないで🙂」
とは言ったものの気まずい〜.....。
「.....あ!片付けの続きs」
.....をしようとしてたのに手を引かれる。
「もうちょっと居てほしいです」
「.....私だって汗臭いかも」
「そんなことないです.....璃花さんは落ち着く匂いがします」
「そ、そうかなぁ.....」
「.....はい」
しばらく礼央くんの隣に座っていた。
「.....雷苦手なんだね」
「小さい頃、雷が鳴ってる時に事故に遭ってトラウマで.....」
「うちの親も今日みたいな雨の日に事故に遭ったんだぁ.....」
「そうなんですね.....」
「だから私もトラウマまではいかないけど苦手だよ」
ピッシャーン⚡️
「キャッ!」「うわああ!!!」
非常灯以外の店の電気が全て落ちる。
「ちょっと一瞬キッチン確認してくるね」
「はい.....」
そんな子犬みたいな目で見つめないで.....。
「すぐ戻るからちょっとだけ我慢してね」
キッチンを確認したあと、窓から周りを確認してみる。
「.....ここらへん一帯停電してる」
礼央くんは私を見つめたまま震えてる。
「怖い.....よね」
「.....はい」
「おいで、一緒に毛布に包まろう」
「すみません.....」
礼央くんの隣に座り、一緒の毛布に包まる。
「礼央くんは好きな食べ物ある?」
「.....え?好きな食べ物ですか?」
「うん🙂お話してたらちょっとは楽かなと思って」
「えーっと.....璃花さんが前に作ってくれたドライカレーが好きです」
「え!?嬉しい.....」
「.....ほんとですからね?」
「ありがと笑」
「璃花さんは?」
「私はね〜お母さんが作ってくれたハンバーグが好きなんだぁ」
「.....いつか僕も食べられますかね」
「うん.....頑張るね」
「.....」
「.....礼央くん?」
緊張して疲れたのだろう.....礼央は璃花の肩を枕にして眠っていた。
「寝ちゃったのか.....笑」
そのままの体勢だとしんどいだろうから、膝枕をしてあげる。
「.....かさん」
「.....ん?」
「.....璃花さん」
「😳.....ふふ笑 おやすみ、子犬くん」