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世の中の面白いことは、たいてい小規模な売り買いで起きている

現代ビジネスで公開された
元ロッキング・オンの柴さんの若林恵さんインタビュー後編
『日本の大企業が「情報弱者」に落ちぶれた、という危機的現実』 にインスパイアされたので、ちょっと一気に書きます。

私が前職を辞めた理由は、とっととフリーランスになりたかったからなのだけど、
それ以外にもたくさん理由があった。

前職の会社はエンタメに関する情報量は日本有数だが
震災があった2011年にPeatixの方にあるイベントでご挨拶を受け、
「こりゃあ、P社がカバーできない小規模イベントはすべてこの会社さんが、今後は手がけるだろうな。
そして世の中的に面白い小規模で起きる出来事を、P社は全くカバーできなくなる」
と瞬間的に思ったから
であった(笑)。
(辞める理由がいくつもあったのだが、その1つとも言える)
で、今は……皆さん、ご存知の通りのPeatixの浸透ぶり……。

北京から帰ってきたばかりなので、
未だに中国のキャッシュレス文化の衝撃がぬぐえないのだが、
リヤカーで果物を売るおばさんまで「WeChat Pay(微信支付)」を導入していて、
目ん玉が飛び出るくらいびっくりした……。

(噂には聞いていたが、あちこちの道端の物売りのおばちゃんや
胡同の売店にいる
「スターウォーズ」のヨーダみたいな顔をした
シワッシワのおばあちゃんが
器用にWeChat Payを扱っていて、悶絶しかけた!)

街の津々浦々までアリペイよりもWeChat Payが浸透していて、
現地のお友達に
「リヤカーの果物売りのおばちゃんは、明日の果物も仕入れなければいけない身なので、
常に手元に現金が必要。
正直WeChat Payで月末とかに一気にテンセントからお金をもらっても
客から現金で直接もらったほうが、困らないのではないか?」
と聞いたら、
「お客がテンセントに払ったのほぼ同時に、売り手にもチャリンチャリンお金が入る。
(要は月末まで売上をプールされず、即金で手元に入る仕組み)
むしろWeChat Payでもらったほうが偽札を掴まされないから便利ってわけ」

とのこと。

人口がとにかく多いし、
おそらくクレジットカードが
収入の多い一部の人しか持てなかっただろうから、
貧しい人からお金持ちまで
個人の収入にこだわらず使えるサービスとして
WeChat Payが浸透したのだろう。
またモノを買うときに残高表示されるので、
残高があれば買えるし、銀行とリンクしてある残高がなければ
買うことができないようになっている。
いわゆるツケ払いができないのだ。

ま、買い手がどこで何を買ったのか、どんな行動をしていたのか、
記録に残るということは、すべてお国に監視されている
わけなのだが……。

というわけで、
たいていの面白いことは小規模な売り買いで起きていて、
さらに人のインフラに関わらないような大手企業は
どんどん情報を取れなくなっていく……わけだよなあ。

#WeChatpay #Peatix #日本の大手企業は情報を取れない #キャッシュレス文化 #中国  

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