フィッシュマンズpresents「闘魂2019」について(2)
2019年2月19日にZepp Tokyoで行われた
フィッシュマンズpresents「闘魂2019」。
ボーカルで作詞・作曲の佐藤伸治が亡くなって、もう20年になります。
ceroとの対バン形式
(もともと「闘魂」イベントが、対バン形式。命名理由は、ボーカルの佐藤くんがプロレス好きで猪木ファンだから)で、
デビュー当時、フィッシュマンズのフォロワーとして、
業界でものすごく比較をされたceroが、最初のステージ1時間を務めました。
※ceroがフィッシュマンズと比較されたくだりは、ナタリーのこの記事が詳しいですね。
私はceroについてあまり語る言葉をもたないのですが、
ついにNHKホールなどを巡るホールツアーを行うまでになったと、ボーカルの高城晶平くんがステージ途中に発表していました。
いやー、cero、上手くなってました。
昔、デビュー当時のceroを渋谷のduo MUSIC EXCHANGEで
「もう兄弟でお仕事したくない」病が末期となり、兄・堀込高樹と別れたばかりの
元キリンジ・堀込泰行(この時は「馬の骨」名義)との対バンで観たのですが、高城くん、荒内佑くん、橋本翼くんのメンバー3人だけの時より、
サポートメンバー含めての
チームとしての音の強さ、結束感が増したダブといいますか。
曲によって、ceroの見せる顔が常に違うのも魅力的です。
いいライブでしたー。
久しぶりにceroのライブに行こうかと思えるステージでした。
後半はフィッシュマンズ。
フィッシュマンズは
サポートメンバーのHONZIも亡くなっているんですよね。
(人が亡くなりすぎです……)
キーボードがHONZIじゃないって段階で
「うわ、結構、音が変わるなあ」
と思わされたりしました。
HONZIが音の浮遊感、時空の捻じ曲げ感をどれだけ担っていたのかが、よくわかりました。
昔、HONZIはバイオリン弾くわ、キーボード弾くわ、ステージ上で信じられない忙しさで演奏していたのをよく覚えています。
できることが多すぎた人でした。
キーボードはハカセ(初期のメンバー、のちのサポートメンバーで、HAKASE-SUNに名称を変更)。
ギターは木暮晋也(by HICKSVILLE)、ダーツ関口でした(ふたりともおなじみのサポートメンバー)。
ミックス担当のZAKは健在。
サポートボーカルは、こちらもおなじみの原田郁子(by クラムボン、ohana)、ハナレグミ。
基本リードボーカルは、
ドラムを叩きながらの茂木欣一。
20年前の佐藤伸治追悼ライブ「フィッシュマンズ組合」では、
佐藤くんが乗り移ったかのようなボーカルを聞かせて、ファンを色んな意味で震え上がらせました。
※さきほど、紹介したceroの高城くんとフィッシュマンズ・欣ちゃん(茂木欣一)との対談で、
佐藤くんの歌を歌おうとすると、
浮遊感があってどこか気持ちの悪い(笑)独特な伸びのある佐藤くんの歌声と歌詞の内容が異常なくらい結びついており、
真似する気はさらさらなくても、思わず佐藤くんに似たような声を出してしまう というくだりがありました。
同じことが、欣ちゃんにも、後にボーカルを取る高城くんにも言えました。
【フィッシュマンズ セットリスト】
(ボーカルの順は、名前が前にあるほうがリードボーカルを取ったとお考えください)
※途中、記憶が薄いところがあります。「??」と書いたところです。まちがっていたらごめんなさい。
あの娘が眠ってる (g,vo小嶋謙介 ※小嶋さんはデビュー当時のメンバー。現在はデザイナーです。初期の名曲を1曲だけ弾いて歌って、さっと消えていきました)
Oh Slime〜途中から LONG SEASON (vo茂木欣一、ハナレグミ、原田郁子)
ナイトクルージング(voハナレグミ、原田郁子、茂木欣一)
なんてったの(vo原田郁子、茂木欣一??)
土曜日の夜(vo茂木欣一、cho原田郁子)
頼りない天使 (vo原田郁子) ※この曲、原田郁子ちゃんが歌ってくれて助かった!湿っぽくなくて、カラッとさわやかで、なんかホントによかった。
ひこうき (vo茂木欣一)
Smilin' Days,Summer Holiday (voハナレグミ、原田郁子、茂木欣一) ※ハナレグミに曲が合いすぎる。
MELODY (vo茂木欣一、原田郁子)
ゆらめきIN THE AIR (vo昔の佐藤伸治 ※昔の佐藤くんのボーカルだけを抜き出して、今の生音と合わせた。欣ちゃんがめちゃくちゃ緊張してました。超ミニマム編成での演奏)
いかれたBaby (vo茂木欣一、cho原田郁子)
〜 本編終了。ceroメンバー投入〜
JustThing (vo 高城晶平)※高城くんが歌いたいフィッシュマンズの曲と、欣ちゃんが歌ってほしい曲が何も言わずに一致したとのこと
WEATHER REPORT (vo 高城晶平、cho原田郁子、ハナレグミ、茂木欣一)
昔のリキッドルームのように
時空が曲がってんじゃねーか?
と思えるほどのライブではなかったのですが、
(当時より箱もデカいしね!)
20年前に流行ったドラムンベースのアレンジとか
古さと新しさのミックス加減がよかったと思います。
(私はドラムンベースが大好きだったことをこのアレンジで想起させられる)
アレンジは、基本20年前のライブがベースで、
そこに対して足し引きする感じでした。
相変わらず、ステージのライティングは青が多くて。
ライブ頭の「柏原譲!柏原譲!」と
メンバーの名前を連呼する呼び込みも変わらず。
ポリドール移籍前の
メディアレモラス(ポニーキャニオン)時代の
ナンバーも結構やってましたし、
昔のファンはもちろんのこと、
ceroから流れてきたファンの人
ハナレグミや原田郁子ファンから流れてきた人も
楽しめたのではないかと。
しかしハナレグミといい、原田郁子といい、
人のステージを我がことのように楽しんで歌うところがすごいなと。
めちゃくちゃ楽しそうに歌うから、湿っぽさがなくていいんですよね。
稀有なご夫婦だなと。
欣ちゃんは20年前はレゲエのドラムの叩き方で、
佐藤くんの邪魔をしないように叩いていましたが、
スカパラ加入後20年のキャリアを引っ提げ、
めっちゃタイトで力強いドラムになってました。
昔と変わらず今日も笑顔で叩き続けてました。
佐藤くんがいなくてもバンドリーダーとして、
立派でした!
「この時間が終わってほしくないなあ」と
何度も言ってましたね。
そして「柏原譲」は今日も一言も喋らず(笑)!!
20年前と同じ白いキャップを被り、
黙々とベースを弾いていました。
あ、あと。
Zepp Tokyoでこんなに満杯になるくらい
人が入ったライブは久しぶりです。
(来月も電気(電気グルーヴ)のライブでZeppに来ますが、毎年ここまで入らない)
フジロックで例えるなら、
本当にレッドマーキーかよ!って感じでした。
人の多さで蒸れる蒸れる。
後ろのドアの階段あたりの壁際の絶妙な位置で
観ていたのですが、
頭のceroの時って、温度が上がりすぎて
女性の人は気持ち悪くなったのか、
結構出て行く人が多かったんです。
ライブ途中、
冬なのにありえないくらい冷房が入りました。
それで多少温度調節できましたが、
いやー満杯の人間の放つ体温って恐ろしいほどです。
このライブ、非常に出演者もライブ会場に居合わせた人も多幸感にあふれていたんですね。
きっとまた「闘魂」のイベントはやるのではないかと思います。
今回機会を逃してしまった人も、次回を期待していてください。
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