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湯治セッション(1)

「湯治」はバカンスの別形態

今までの記事で何回か「湯治」という言葉が出ました。「湯治」を知らない人もいるだろうし、知ってる人はおじいさん、おばあさんが行くもの、そんなイメージでしょう。けれど、見方を変えれば、「湯治」って、ある意味バカンスの別形態ではないか。そんな風にも思うんです。バカンスって、ビーチのイメージですが、地球の表面を覆っているミネラルたっぷりの海で泳ぐのが海のバカンスなら、地中から湧き上がってきた、ミネラルたっぷりの温泉に浸る湯治も、いわば日本のバカンスの一形態なのではないでしょうか。今日は現在東鳴子で湯治中の武司からのレポートを紹介します。

現在、武司が東鳴子で滞在しているのは「旅館 大沼」

6時間で行けるところを1日半で行く贅沢

伊勢からここまでは、まず近鉄で近鉄で名古屋まで出て、名古屋から太平洋フェリーで仙台へ。夕食までに宿に入りたいので、新幹線で古川まで行き、そこから陸羽東線で鳴子御殿場で下車。太平洋フェリーで一泊するため、約1日半かけていきます。東鳴子に着くのは夜の7時。その日はとりあえず旅館に泊まって、旅館のご飯をいただきます。

昨夜七時前に到着。名古屋港を前日同時刻出港だから丸一日プラスの旅、飛行機乗り継ぎならナイロビくらい行けそう。

到着乗っけからの自炊部は無理なんでお宿食をお願いしてあった。それがこちら。先ずは入浴してビアをシュッパと飲み、地酒をチビチビやりつつジワジワと頂きました。

フェリーのレストランの大量調理とは違い、こちらに住まい生きてきた料理人さんの人の目や手を通してこころが行き届きホントに美味しく感謝感激。

さて今日はスタジオや自炊部のセッティングに買い出し、そして今回のセッション打ち合わせ。朝からウグイスも囀る歓迎、天候も最高、来たぜ鳴子

武司によると、太平洋フェリーで「クラブツーリズム」の団体客と一緒になることが多く、いわゆるパック旅行そのもののお客さんでなかなか強烈らしい。

実際のところ、特急と新幹線を乗り継いでいけば、伊勢からも6時間あまり、東京からは新幹線で3時間で行くことができます。それをわざわざ1日半かけて行くのもまたひとつのお楽しみです。太平洋での朝日や夕日、広大な海や、色んな土地の雰囲気などを感じながら行くわけですから、時間のない人には到底できない贅沢と言えるでしょう。

湯治セッションとは

おはようさんです。画像は今朝の様子、4時半ごろ。昨日はセッテイングに買い出しそして日に三度の湯治のスタート。早寝早起してます。昨日などは結構身体も疲れて、長旅や生活環境の変化そして、湯治というものがそういうものでもあり。

今日は少しだけそれについて記します。例えば今回のボクのように三週間約20日間の滞在湯治、三つや四つのクールに分けて身体が変化すると現場では言われています。そして湯治上級者になればその変化と共に自己の回復再生をするのです。

それは第一次産業に関わって生きてきた日本人の営みに心身共に憩いを与える日本固有の文化だった。農耕も漁業も年に決まったシーズンがあって、その延長だった思うのね。重労働と湯治が彼らの生活の中でセットだったということ。

で、もとい。ボクなどはこっち来て二日目の時期というのは疲れをデトックスするような期間みたい。その後回復再生へと段階を進む感じ。

欧米文化のバカンスやヴァケーションなども二三週間が普通、今の日本人にかつての余裕などなくボクみたいに長湯治出来ないだろうあなたに二泊三日のプチ湯治をお薦めします。

まず初日は早めに宿に着いて入浴を、食事をしてリラックス早めに就寝。翌朝早く起き入浴朝食、午前を過ごし入浴昼食、午後を過ごし入浴に夕食就寝。最終日早朝入浴朝食チェックアウト。

入浴の間には近辺散策や自分の好きなことして過ごせばいい、昼寝だってしたくなるしね。ボクはこっちでココや湯治に絡むクリエイティブワークしたり自身の次の仕事の構想練ったりしてすごしてます。

ここでも武司が触れているように、農耕で疲れた体をリセットするために訪れる湯治はまさにバカンス。考えてみれば比較的裕福な方たちのお楽しみだったのではないでしょうか。そして、この湯治、ただ温泉に浸かるだけではなく「湯治」としての効果を高める入り方。というのがあるそうなんです。それが「湯治セッション」この話はまた次回に。



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