2021年の100冊 #5 「裸でも生きる」 (山口絵理子)
2021年の100冊、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始。ログはスマホで15分で書き上げることを目標にしています。
5冊目はこちら。4-5年ぶりに読む本。
「途上国発のブランドを創る」という理念を持つバッグやジュエリーのブランド、マザーハウス山口絵理子社長の著書。
壮絶すぎて何を書いていいかわからないのでコピペすると、Amazonの紹介文にはこう書いてある。
イジメられっ子が高校「男子」柔道部へ。偏差値40で慶応合格。国際援助に目覚め最貧国バングラデシュで起業。超過酷な現実を次々乗り越えた驚愕ビジネス戦記。
バングラデシュでの奮闘記。どうしてこの会社に就職して山口さんのカバン持ちを目指さなかったのだろう?と思ってしまう。
著書は小学生の頃から遡って書かれている。山口さんのすさまじい徹底さは、高校生のときから発揮されていた。柔道で女子で1番の高校に勝つため、「男子」で一番の高校柔道部に入部。血を吐くような練習を3年間続ける。引退後は毎日2時間睡眠で論文の勉強をし、偏差値40から慶應に入学。国連でのインターン経験後バングラデシュに飛び、その場で現地の大学院に入学までしてしまう。違和感に忠実で、圧倒的な行動力。
また起業を決めてからも徹底的な現場主義で、工場でも地べたに座って一緒に作業をし、自らハサミを手に取りバッグ作りの修行までする。賄賂に裏切りも経験して、だからこそ輸出や販売の過程一つ一つにも感動がある。起業してわずか2年目に突入したばかりの2007年に書かれた本だが、ここまでの道のりで何度涙を流しているんだろう、と本当に感服してしまう。心から尊敬する経営者。
つい会社の中だけを見がちで、この環境が当たり前のように過ごしてしまいがちだけど、高校生のときに感じた憤りや疑問、20歳のときに得たバングラデシュでの素直で手触り感のある思いを、忘れていたなと思える本。
この後の著書や日々のインスタも拝見していて、世の中には様々な社長、CEOがいるけれど、山口さんほど課題に真っすぐで忠実で、同時にお客様にも向き合っている社長はいないのではないかと思ってしまう(世の中を知らなすぎるだけだとは思いつつ)。マザーハウスのバッグや財布もいくつか実際に持っている。
仕事柄社長どうしも仲が良く、一度ご挨拶させていただいたことがあるけれど、人生で成し遂げたいことの1つが "自分の力で”山口絵理子さんにお会いするということ。
SDGsとか、ソーシャルビジネスとか、途上国開発とか、国際協力とかに1ミリでも興味がある人に読んでほしい本。マザーハウスとか、起業に興味がある人にも、知ってほしい人です。
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