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孤独のうた その2

別に、恋人がどうのこうのではなく、「孤独」が考え事のテーマである今日このごろです。

夜が孤独な時間になったのはいつからだろうかと、考えることがあります。

夜更かしできるようになってから?
孤独じゃない夜を知ってから?
手のひらで誰かとつながるようになってから?

子どものときは、夜におそれを感じたとしてもそれは暗闇に対してであり
孤独に対してではなかったように思います。
もちろん、個人的な体験ですが。

きっと千年も前から、夜は大人にとって孤独な時間だったのでしょう。

百人一首の歌に、こんなのがあります。

嘆きつつ ひとり寝る夜の明くる間は
いかに久しきものとかは知る(右大将道綱母)

(訳:あなたが来ないのを嘆きながら一人寝する夜が明けるまでの時間は、とても長く感じます。どんなにその時間が長いか、あなたにはわかりますか。わからないでしょうね。)

どんなに豪華な家でも
誰といても
きっと孤独から本当に逃げ切るのは難しい。

孤独って、逃げ切るもの?
闘わなきゃいけないもの?
と考えたとき、
人は孤独を手懐けなきゃいけないと思います。

他人との時間で埋めるのではなく、
自分で手を取り合って深い海に沈んでいかなきゃいけないの

朝までじっと布団をかぶってやり過ごそうとしても
そいつはどんどん肥大するだけ、
手のひらのそいつを見つめて飲み込んで
もしくは握りしめて手を広げたときには雲散霧消してるような
そんな手懐け方を

寂しいから一緒にいたい、
寂しいからこの人で埋めておきたい、
そういうのは、通用しないときがくるから。
そんな自分に気づいたときこそ、人と時間を埋めるのではなく
ひとりで深い海に還っていく

口で言うのは簡単ですね。

40歳になっても、50歳になっても、70歳になっても、
人生は孤独と付き合えないと、自分のほうがどうにかなってしまいそうです。

じゃあそんな人生生きたくないよって
なんのために生きてるのって
楽しいときには思わないことを
孤独なときには思うのかもしれません。


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