2021年の100冊 #18 「推し、燃ゆ」(宇佐美りん)
2020年下半期・芥川賞受賞作。読みました?作者が21歳の大学生であること、デビューから2作目ということもありちょっと世間がざわざわしてました。
2021年の100冊、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始。ログはスマホで15分で書き上げることを目標にしています。
18冊目はこちら。
作者:宇佐美りん・1999年生まれ。デビュー作「かか」で2019年に文芸賞を受賞、20年に三島由紀夫賞を最年少で受賞した。2作目の「推し、燃ゆ」で芥川賞。現在大学2年生。(出典)
先に書いた理由で世間(主にラジオ)がざわざわしていたのと、20代作家という属性にいつもながら興味を持ってしまったので買いました。
買ったけど、すぐメルカリに出してしまいました。
主語が「あたし」の小説がなぜかすんごい苦手なのであります。
読み始めた瞬間、本屋で1ページくらい開けばよかったと思いました。それでも買ってたかもしれないし、買ってなかったかもしれない。
もちろん一応最後まで読んだけど、あんまりしっかり読む気にはなれず。これは個人的趣向の問題なので、小説の評価をするには不公平だとわかっていますが。
タイトルにある「推し」とはいわゆる「推し」で、ある男性アイドルを推す女の子が主人公。インスタライブとかTwitterでのコメントとか、芥川賞でこういうものが題材になること自体が新しいのだという。「何者」の朝井リョウを思い出させますね。
Twitterのコメントとかアイドルのセリフの軽い口調と、主人公の吐息が聞こえそうな重くてじとっとした地の文の対比が印象的でした。
自分の理解できない他人の偏愛へのうっすらとした嫌悪感のようなものを感じてしまうほど、リアルな描写がされているという意味では素晴らしいのだと思う。
ちなみに芥川賞は純文学、直木賞は大衆文学と棲み分けがあります(いつもごっちゃになる)。で、これは大衆文学のほうだと思っていたら芥川賞は純文学に贈られる賞なのですね。
クラスで合わない子がいるように、この本とは合わなかったなと思います。本は悪くないです。
読んだ方がいたら、あなたの見た素晴らしさを教えてほしいです。
(noteログ:15分)