2023/3/31 ビョークのライブで今年度の締めくくり。

ライブ帰りの興奮を鎮めるかのように感想を書き記しておく。

素晴らしかった。でも曲構成は1日目とまんま一緒だったと思う。演出がとことん練り込まれて完成系なので、日程で構成を変えたりはしてないっぽい。

なので、「コーニュコピア」では「ヨーガ」と「ハイパーバラッド」がない。マジで「オーケストラル」に行っておいて良かった。
右寄り席では映像を体験できないのが解っていたので、今回はとにかくビョーク本人の一挙手一投足に集中して観覧した。

なんとも力強い。そして結構遠いのに、あ、いまなんか目が合ったような気が、こっちに向かって歌っているような気が、というライブあるあるを体験できた。表情がギリわからない距離だったので完全に気のせいだけど。

ただ正直、2回見ちゃってるので、結果的にライブの構成が一日目と寸分違わず一緒だったので拍子抜け感はあった。衣装が全くの別物だったけど。

そして今日のライブ前に心に決めていたことが一つ。ライブ冒頭の日本人合唱団の3曲に、盛大な拍手を先陣切って送る、という決意をしていた。
実際にやってみるとすごかった、なんか会場の一発目の拍手が自分からで、そっから会場に広がっていく感があった。そして2日連続組は沢山いるらしく、日本人合唱団で始まるライブ構成を知っているであろう空気の読める奴らが大歓声を送る。そこにちょっと感動した。さすがビョークファン。

これをやらないと、「あれ、ビョークまだ?」的な空気感に会場が支配されてしまうことを恐れた。初日がそんな感じだったので。なので、冒頭の合唱団が出てくる時点で大拍手、退出の時も大拍手で迎える。そしてテンションの上がったビョーク様を迎え入れる、というわけだ。
そしてこの合唱団がこのライブで後々楽器としてめっちゃ重要なことも知っているからである。この合唱団のコーラスだけで編曲され演奏される「ヒドゥンプレイス」がある。なのでいきなりMAXでこの合唱団を迎える必要がある。

初日は映像や仕掛け等の演出全体を観て、2日目はビョーク本人をとにかく観ていた。堪能した。
そして座席がボックス席の先頭だったので、やっぱりかなり集中して観ることができた。両隣はまたもや女性の方で、やはりとても品が良く微動だにしなかった。なんとまぁ育ちの良いこと。さすがビョークファン。

実際に観てみたら、事前周知のコンセプト通りオーケストラルではとにかくシンプルに美しい楽曲の演奏を、実験的とのコンセプトの「コーニュコピア」ではこれぞ最新型のビョーク、というか超最新型の人類に出来る総合芸術の真骨頂、のようなライブだった。

ずっとそこに、そのただただ美しい世界にいたいけど、でもやっぱりどこかでこの薄汚い現実に帰らなくてはいけないな、なんてことをライブ中にしばしば思った。それぐらい、なんというかただただ美しかった。
美しい、というのは2系統のライブの共通項になるな。美しいものが見たい、ビョークの楽曲にただただ美しさを見る、それが具現化するビョークのライブ。ライブが終わると、何とも言えない気持ちになる。余韻が半端ない。なんか、語弊が大いにあるけど、知人を亡くした時のような、夢と現実の狭間にいるような感覚に。

なんというかビョークの楽曲は生命の尊厳そのものを楽曲にして唄っているんだと感じる。ビョークもただただ世界により美しくなってほしい、と願ってクリエイトを続けているんだと思う。そういうメッセージもライブ中にあった。

そして僕は現実に。
行きも帰りもさすがに3度目とあってこれ以上ないくらい効率の良い動きができた。パーフェクト。
3度目の正直でようやく帰りに最寄りの高速入り口「臨海副都心」から乗ることに成功。最後の出口の横浜公園もしっかりと事前に左に寄って降りたらとんでもなく家に近い超便利な通りに出れた。ここに出れんの!?ウソだろ!?と思ったくらいいい場所から降りれるやんけ。先日の逆走はホント何だったんだよっていう。

ライブ終わりの混雑で会場から出れないあるあるも3度目になると、ほぼ裏技的にエレベーターを使って降りると速攻で会場の側面出口から出れることも先日わかったので、一瞬で会場から脱出できた。ライブが終わって1時間後にはもう既に家にいるという超ファインプレー。さすが人間、学習能力が半端ない。

空間だらけでまるで急造されたハリボテみたいな、全く持って好きにもなれないしこんなところに日々集まる人たちも理解できないし、なんか特別日料金とかで駐車代3千円で殺意すら沸いたこのクソ埋め立てエリアを一瞬で脱出する。

薄汚くも愛すべき現実へ帰還。

22年度は、ふたを開けてみれば自分なりに良い年だった。
仕事では自分のやるべきことがちゃんと出来たので悔いの残らない結果になった。

そんな自分への今年度最後のご褒美と締めくくりがビョークのライブとは、なんて素晴らしいことか。さぁ、ゆっくりと休もう。

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