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教師時代の特別支援教育とカウンセリング論 (心理学を学んだきっかけ)⑧

今でも出しゃばらなかった方が良かったと思っています。正式に診断を下せるのは医師だけなのですから。ただし,同じ学年内にいた子なので,学年会や職員会では「怠け」ではなく,何らかの「専門機関」に援助を求めた方がいいのではと発言はしていましたが…。

医療機関にかかるようになっからは,暗黙のうちに極秘扱かつ他言無用になっていましたので,卒業式にも確か姿を見せず,正確なことはわかりませんが,これまで知った知識と経験からすると,発症した時期が早いと「破瓜型」といって重症になるケースが多いという話で今でも心配なのです。

以上は,小6で「統合失調症」になった子の大まかな事例の概要です。この病気は,思春期から青年期(30歳位までか)に発症しやすいという,100人に1人はいるという,実はそれほど珍しくない病気なのですが,まさかこんなに若い年齢で発症するとは思いもよりませんでした。(早くでも中学校後半を想像していたので)

新任の時教師は四つの「者」であってほしいとどこかの偉い?校長が言っていたのを思い起こします。実は,調べてみると,五者が本当のようで,それは「学者」「易者」「医者」「役者」+「芸者」の五つが教師の仕事の本分だというものです。

教師は,私もそうでしたが,必ずしも健康な子どもばかりと接してきたわけではありません。何かおかしいなと感じたら適切な行動と対処が求められる職業で,献身するのが当たり前という風潮からかつては「聖職者」とまで言われましたが,やはり人には限界があります。

様々なことがわかってきて,「何でもあり」の多様な世の中では,教師が,五者すべてを担うのではなく,「餅は餅屋に任せる」柔軟性も持ち合わせるべき時代になったと私は思っています。本当の病気には太刀打ちできませんから。


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