【ドラマ】1122(2話まで)
(2174文字)
前から観ようと思っていたドラマ。
sanngoさんのレビューに押されて、とりあえず2話まで観た。
レビューというか、これはもう、会社や学校で「あのドラマ見た〜?」的なオハナシ。
sanngoさんの記事はこちら。
このドラマが気になっていたのは、それぞれがどういう気持ちや考え方でこの状況を維持しているかということ。
ということなんですよね。
妻に内緒で不倫をしている、では普通で、今やドラマにならない。
だからどこかに「普通じゃない」状況を納得させる仕掛けが必要。
それが何なのか気になっていたんですよね。
まず、この状況の元を作り出したのは一子。
二也の求めを拒否した挙句、そういうのは「外で済ませてこれないかな」と言ってしまう。
そしてその後、二也に恋人ができたことが分かるけど、元は自分が言い出したことだしという後ろめたさもあって、ルールをつくって公認とした。
一見「なんで?」と思ってしまうけど、彼女にはそう考えるようになった背景がある。
当時はWebデザイナーとして独立したばかりで、とにかく思考のほとんどを仕事にとられていたのだろう。
それはどういうことかというと、脳の社会的で理性的な部分、大脳新皮質が活発で、本能を司る脳幹の活動が抑え込まれていたのだと思う。
考えることや社会的な緊張感が多ければ、とても性欲どころじゃないのはボクも分かる。男だってそうだと思う。そんな時に求められても面倒になってしまうかもしれない。
それに一子が育った環境は決して愛に溢れた環境ではなく、それも影響しているのだろう。
それが3年経ち、仕事が落ち着いた頃に、一子の凪いでいた性欲が首をもたげだした、ということ。
大脳新皮質への偏りが解消されてきたって事でしょうね。
なので、まぁ、なんとなく理解はできるし、納得もできる。
そうなると問題は男の方、夫の二也の方でしょう。
ボクはこの二也の気持ちの方が解らなかった。
二也は妻の一子に優しく良い夫だと思われている。
そして不倫相手の美月にも優しい人だと思われている。
2人とも愛されていると思っているんだろうけどね、コイツが本当に好きなのは自分だけですよ(コイツって言っちゃった)。
おそらく、女性に優しい自分が好きなんでしょうね。
薄っぺらいのよ、優しさが。
なんというか、その場を取り繕う優しさというか。
とにかく、誰にでも優しい。
でもそれは、誰にも優しくないのと同じだとボクは思うわけですよ。
元々、一子が言い出したこととはいえ、本当に恋人を作り、公認されたら「じゃ、遠慮なく〜」的な感じで関係を続ける。
そして美月に対してはもう、自分の恋愛感情や性欲を満たすために利用しているとしか言えないでしょう。
しかも、そうだと分かられてしまうようなことをサラッと言ってしまう。
こういうところも薄っぺらい証拠。
そして、二話の最後になってようやく、妻の一子にも公認不倫の権利があるということに気がついて焦り出す。
遅いんだよ。
そもそも、美月の夫にバレたら慰謝料を請求される立場にあるわけだし(これは一子もどう思ってるんだろう?)、美月が夫と別れてあなたと暮らしたいと言い出したらどうするのか。
「いや、あくまでもあなたは僕たち夫婦の潤滑油だから」
なんて言って断れるのか?
現実の世界に近づけると、その破綻した考えが良く分かる。
良い夫の皮をかぶった本当のダメ男ですね。
不倫相手の美月、彼女がこの登場人物の中で一番まともですね。
手のかかる4歳の子供の子育てを「君の仕事」と夫に全て押し付けられ、義母とも上手い関係が作れない。
頼る相手を探して、思わず二也に傾いてしまったのは一番納得できる。
そういう時は、ああいう薄っぺらい優しさが欲しくなるんだろうね。
まぁ、不倫だから「まとも」というのはおかしいんだけど理解できる状況。
2話は一子が女性用風俗に行くところで終わった。
3話からは話が大きく動きそう。
ここまででそれぞれのキャラクター設定はわかった。
どこが「普通じゃない」のかもわかった。
一見、不倫を許してしまう一子が普通じゃないのかと思うけど、それ以上に二也が普通じゃない。
考えてみればそりゃそうかと思うけど、優しく気が利く夫という外見に騙される。
これはなかなか上手いキャラクター設定かもしれませんね。
ということは、今後、コイツにツケがまわって来るんでしょうね。
でも最後はハッピーエンドだとどこかで読んだような。
とにかくキャラクター設定は勉強になりました(笑)