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【日記】キングオブコント2024感想

(1699文字)

先週の土曜日に行われた、キングオブコント2024。少し遅れて録画で観戦。
毎回思うことだけど、今年は特に審査員との相性が出た結果だったなぁ。

一番会場の笑いが多かったと感じたのはニッポンの社長。
ボクも多分、一番笑ったと思う。
だけど審査員の東京03飯塚さんは低評価。
壊れるバットで殴ったり、壊れるベンチなどのセットを壊していくネタに、そういう(壊れるように作った)セットはない方が好きというようなことを発言。
ニッポンの社長の辻さんが、
「本物でやりましょうか?」
「審査員さんの好みなんで」
というような発言をして切り返した。
このことがXでもトレンド入りしていたらしい。
これが今回の象徴的な出来事だったと感じた。

もちろん飯塚さんが悪いわけじゃない。
審査するとなると、当然ながら好みは出る。ハッキリした判断基準があるわけではないから。
問題があるとすれば、審査員のキャスティングでしょうね。

審査員は全員、ネタを書くコント師なんですよね。
だから当然、そういう視点からの審査になる。
設定の意外性や流れの組み立て方、盛り上がりなどが重要視されて、バカバカしい笑いは軽視されていたように感じた。
それでもロバートの秋山さん、バイきんぐの小峠さんは、自分たちもバカバカしいネタを書くからか、そうした笑いにも高評価だった印象。
しかし全体的には、笑いの中の知性が高い評価を受けていたように思う。

こうなると、この大会で優勝するには、そうした審査員に合わせたネタじゃなければならなくなる。
より緻密に、高度に練られた笑いというか。
しかしそれは果たして、一般人にも受け入れられるネタなのかという疑問がある。

これは漫才のM-1グランプリにも感じる。
ボケの数を詰め込み、淀みなく盛り上がってどこにピークを持っていくか。
そんな緻密でスピーディな漫才が増えた。

まぁ、誰を批判する気もないし、誰も間違っているとは思わない。
これが賞レースの宿命なのだろうな、と。
ただ、ここで優勝するかどうかが芸人たちの運命も握っているんだよね。
そう考えると、今回のニッポンの社長は不運だったなぁと思う。
彼らはいつも独特なネタをやっているけど、今回のネタはその中でも分かりやすい方だったんじゃないかと思う。
それでダメとなれば、ボクが彼らの立場なら、「じゃぁ、どうしたら良いんだ」と頭を抱える。

これを少しでも回避するには、好みがバラバラの審査員を増やすことじゃないかと思う。
コント師に限るなら、ネタを作らない方も入れたり、ボケ、ツッコミを同数にして様々な視点から審査できる体制を作るとか。

以前は審査員に、さまぁ〜ずの三村さんがいた。
ネタを書いている方ではなく、担当はツッコミ。
彼の審査は良い意味で素人的で、自分が笑ったかどうかだったと思う。
感想も素直で、良かった点、惜しかった点がシンプルだった。
そういう審査員も入れて8〜10人くらいならバランスが取れるのではないだろうか?

やっぱり笑いに順位をつけるというのは難しいね。
賞レースのネタを見るのは好きだけど、気楽な寄席の笑いが恋しくなるな。

ちなみにこの日はTBSがお笑いの日というイベントをやっていて、キングオブコントの前は、ザ・ベストワンというネタ番組だった。
しかし、これがコラボネタだったんだよね。
人気コンビをベースに他のコンビや芸人たちを入れて作ったネタ。
はっきり言って、どれも面白くなかった、ボクには。
なんというか、やっつけ仕事だよなぁ。
そりゃ、そうなるよ。
みんな人気芸人だから、じっくりネタを練り上げてる時間なんてない。
どうしてこういう企画をしちゃうかなぁ。
この番組は、以前にも漫才の中に決まったワードを3つ入れなければいけないとか、とにかくネタを壊すことばかりする。
それが面白いと思っているスタッフのセンスを疑う。
ただネタをやってもらうだけじゃ心配なのか。
現場だけで盛り上がっている感じが否めない。
素材は良いのに、メチャメチャな料理を作っている感じ。
もっと芸人のネタを信じてあげた方が良いと思う。

なんて、最後は愚痴になっちゃったけど。

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