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【エッセイ】言葉は変わりゆくもの、なんだけどね

(1092文字)

扇風機を止めようとして、テレビのリモコンの電源ボタンを押してました。
これはヤバイ。暑さのせいにしたい。

なんて、わざわざ「ヤバイ」を使ってみたけど、古今亭志ん朝が何かのマクラで「ヤバイ」について話していた。
それによると「やば(厄場)」が語源で、これは牢屋や看守の隠語。それが法に触れることや危ないこととして、賭場などで使われ出したという。
つまり、悪いことをしていた人たちの隠語ですね。
それが今や皇太子(今の上皇かな)まで使う言葉になったと言って笑いにしていた。
「ヤバイ」について詳しく知りたい方は、ネットにこんな論文があったのでぜひ。
ボクもまだ少ししか読んでないけど、なかなか面白いです。

https://atomi.repo.nii.ac.jp/record/1355/files/atomi_com8_21.pdf

言葉は時代によって変わるもの。
本来の意味から変わった言葉もある。
「確信犯」とかね。

「ヤバイ」も20年くらい前に、若者がそれを「すごく」という意味で使っているのを耳にして驚いた。
今でも覚えているけど、とある焼き鳥屋で、その若い女の子が初めて「ぼんじり」を食べた時。
「これ、ヤバイ!」
何か悪いことがあったのかと思いきや、ものすごく美味しいという意味だった。

そして最近、その「ヤバイ」に変わる言葉として勢力を伸ばしているのが「クソ」ですね。あまり書きたくもないですが。ボクは普段も使いません。

しかし不思議ですよね。
「クソ」は名詞だったはずで、いつの間にか形容詞になっている。
そして良い時にも悪い時にも使われるようになった。しかも、食事の場でも。

先日、とあるラーメン屋で食事をしていたら、隣のテーブルの若者グループの1人が大きな声で言ったんですよね。
「これ、クッソ美味ぇ」

まぁ、良いです。他人様が使う言葉が上品じゃないとか言うつもりはありません。
ただね、ボクはすぐにイメージしてしまう癖があるんですよね。
「クソ」というのはつまり「う○こ」なわけで、ボクは瞬時に皿に乗っているそれをイメージしてしまった。
途端に気持ち悪くなって食欲もなくなった。

たまにバラエティ番組を見ると、この「クソ」が連発されてたりする。
使うのは主に若手の芸人かな。漫才でもよく使っている。
まぁ、良いですよ。言葉が乱れているとか、そんなことは言いません。
ただね、ボクはその芸人が「う○こ」に見える、までは言わないけど、それに近いイメージを持ってしまう。
とりあえず、なんか臭そう。

言葉が変わっていくのは世の常なので仕方ないけど、ボクは自分にこういう特性のようなものがあるから、できれば使われなくなって欲しいな。

内容がこれなので、画像は爽やかな渓流で。


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