【エッセイ】みんな「ひょんなことから」が大好き
漫画やアニメの主人公は「ひょんなことから」ストーリーに巻き込まれがち。
最初は嫌がっているんだけど、隠れた才能が開花して、最終的にはみんなを引っ張って解決。
まぁ、ちょっと古いパターンかな。
でもだいたい主人公は自ら動き出さない。最初はそんなにやる気はない。
しかし、必ず隠れた才能を見出してくれる人がいるわけですよね。
最初から頑張って、才能もあって努力もしている人は主人公の良きライバルになれれば良いけど、だいたいの場合、悪役にさせられる。
でも実際の世界では、主人公的な考え方は良しとされてない気がしますね。
黙ってて才能を見出してくれる人が現れるなんて、そんな都合の良いことを期待しちゃいけない。
どっちかと言うと、後者のライバルのような努力を求められますね。
それでも前者が主人公ってことは、やっぱり後者より前者に感情移入しやすいんでしょうね。
はっきり言っちゃえば、
「黙っててチャンスがやってこないかなー」
とかなんとか。
そして気の弱い主人公が成長していく。
それを観ながら、自分の成長を夢想する。
最初から強いライバルには感情移入しづらいよねぇ。
ちょっと嫌味っぽく書きましたが、決して悪いと言っているわけではなく、もちろんボクの中にもある要素だからそう感じるわけで。
考えてみるとこれ、お笑い芸人のずんの飯尾さんの現実逃避ネタですね。
これは、みんなどこかでそう思ってるけど、そんなのあり得ないだろうって思うから笑えるんだもんな。
最近では「ひょんなことから」異世界に転生したり、タイムリープしたりが多い気がしますね。
閉塞的な今の社会を反映しているんでしょうか。
現実逃避っぽい感じがしますね。
ということは、今求められる物語は、気弱で取り柄のない主人公がひょんなことから異世界に転生して、そこで剣の才能を見出されて、勇者として育っていくものの失敗、しかしタイムリープして何度も何度もやり直し、ついに魔王を倒す話でしょうか。
それをnoteにアップしたら、是枝監督から映画化の話が来ねぇかなぁ。