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【ショートコラム】明治大コンビが担うFC町田ゼルビアの両サイドバック
昨年末、FC東京から中村帆高の加入がリリースされ、真っ先に考えたのが、同じ明治大学卒の林幸多郎との関係だった。
二人は共に明治大学サッカー部から中村はF東京、林は横浜FCでプロデビュー。中村は1997年、林は2000年生まれの学年は3つ違い。在学期がギリギリ被っている先輩と後輩だ。
始動日の最初に黒田剛監督がサポーターへ挨拶する際、仲良く並んで聞いていた彼らの関係値とは。
また一緒にプレーできるというのは、この世界ならでは
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1月8日(火)の始動日に行なわれた最初の囲み取材で、他の記者からロングスローを投げられるのかと聞かれたときだった。
「林くんほどではないんですけど、投げられるほうではあるので。そこは絶対に必要になると思うので、ちゃんと肩甲骨をほぐしてもらって頑張りたいと思います」
林の名前が出たところで、すかさず「明大の後輩の林選手との関係性はどうなんですか?」と質問を挟んだ。
「そうですね。1年と4年の立場だったので、そんなにめちゃくちゃ話したというわけではないんですけど、同じ法学部だったんで、当時からずっと勉強していてすごいなと思っていましたね」
大学1年の頃から勤勉だった林らしいエピソードのあと、「皆さんもわかると思うんですけど」と苦笑いしながら続けた。
「まぁ、なんていうか…1年と4年なんでね。幸多郎からしたら怖かったかなとは思うんですけど(笑)。でもこうやってまた一緒にプレーできるというのは、この世界ならではだと思うし、またいい関係を持ってやっていけたらいいなと思いますね」
あの頃は、3つも上の先輩で距離は遠かったかもしれない。けれど、今は町田の在籍で言えば林のほうが1年先輩である。
クラブハウスから練習グラウンドに入ってくる時、中村と林は一緒に入り、パス練習でも同じグループでボールを蹴っていた。そんな姿を見ると、初めての移籍となる中村は、後輩の林の存在を頼りにしているのかもしれない。
ピッチの中では中村は右サイド、林は左サイドのサイドバック、あるいはウイングバックを主戦場としながら互いに両サイドでプレーできる。そのポリバレント性は二人の共通点であり、中村を獲得した理由の一つでもある。
ときに両サイドを担い、ときにライバルとしてポジションを争うことになるかもしれない。そんな二人が切磋琢磨しながらタッチライン際を駆け回り、どんなプレーで町田を勝利に導くのか。明治大コンビのプレーに注目したい。
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