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FC町田ゼルビア2025 第2節・FC東京戦プレビュー
なにかネガティブではなくて、広島の選手たちも強さを感じて、なにもできなかったと言っていた前半があったわけで、自分たちで確かな手応えをつかめた。
開幕の広島戦は主力CB2人が負傷し、勝負にも敗れた。それでも黒田剛監督と選手たちには確かに掴んだものがあった。
悔しい結果ではあったけれど、すごく明るい兆しも見えた。去年は差をすごく感じた試合だったけど、今年は全然そういうこともなく、逆にアウェイで戦うことを楽しみにできるぐらいの感じだった。
もちろん、逆転を許した残り30分の戦い方という反省材料はある。それをどう糧にし、FC町田ゼルビアは第2節・FC東京戦に臨むのか。
なぜ攻撃がロングボールばかりだったのか
FC東京戦の話の前に、広島戦を見て「脱オ・セフン一辺倒はどこいったの?」と思った人は多かっただろう。開幕前の色んなメディアでそう書かれていたし、当noteや筆者が他メディアに寄稿した記事でもそう書いてきた。
もちろん、筆者も試合開始から注視していた。そして開始数分で「今日はこれでいくのか」と察し、すぐに「無理はしないということか」という考えに至った。
ビルドアップで運ぶ形は、完成度としてはおそらくまだ高くない。こればかりは公式戦という実戦の場で見てみなければ判断が難しい。そうした段階で前からのプレッシング強度の高い広島相手にやるにはあまりにハイリスクだし、システム的にも噛み合うのでプレスでハメられやりやすい。
それならば無理をせずにロングボールを入れて、得意のセカンドボールを拾う攻撃に徹するというのは十分に理解できる。セフンは荒木隼人に対して競り合いであまり勝てなかったが、セカンド自体は拾えていたので攻撃としては成立していた。
今週の練習後、囲み取材で話を聞いた前寛之に「ロングボールを多用したのは無理せずという判断だったのか」と尋ねた。
そういうことですね。開幕戦で対広島というところで、システム的にマッチアップしているし、相手はアグレッシブにくる。それならば「簡単にいこうよ」ということで、ロングボールを多用したところはありました。
ただ、後半は流れの悪さもあり、ほとんどチャンスが作れなかったことを考えると、やはり一試合通してやり続けるには限界がある。
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