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FC町田ゼルビア2025 リーダーたちが見据えるもの

FC町田ゼルビア2025シーズンのキャプテン・昌子源、副キャプテン・下田北斗、中山雄太、選手会会長・林幸多郎の4人に、それぞれ役職に就任した思いや決意を伺いました。


キャプテン・昌子源「自分自身に責任を与えて、いろんなものを背負って戦いたい」

今年の名護キャンプで、昌子にはついキャプテンとして話を聞いてしまっていた。本人もその立場で言葉を発していた。そのたびに「まぁ、今シーズンもキャプテンになるかはまだわからないですけど」と、少し苦笑いを浮かべた。

そして先日、黒田体制になってからお馴染みとなった選手、スタッフの投票による総選挙で、圧倒的な支持を得て昌子はキャプテンに再選した。30日の練習後、そんな昌子に「昌子キャプテン」と最初に話しかけた。

「はい(笑)。今年もキャプテンになりました。でも昨年ととくに変える必要はないかなと思っているんですが、昨年は結果的に3位に終わって、J1初年度で素晴らしい結果だと思います。今年も同じような順位を目指してチームとしてやるので、もちろん何かしらのタイトルも狙うという中で、もう一度自分が引っ張ろうという思いがありました」

2期目のキャプテンへの思いに続いて、チームへ求めることを改めて話してくれた。

「キャプテン就任のときに、みんなに言ったんですが、今年は昨年よりも個性がしっかりあって、それなりに経験も豊富な選手たちも多いですし、良いキャラクター性がこのチームにはあるんですよね。だから僕がどうこうというより、それぞれのキャラクターで、それぞれの角度からチームを引っ張っていってくれれば、自然と良いチームになると思います」

キャンプで黒田剛監督も繰り返したキャプテンだけでなく、多くの選手に求めるリーダーシップ。昌子もそれをチームに求めた。それが昨季よりも高みを目指す上で必要なことだという。

「神戸さんの中がどうなっているかはわからないですけど、少なからず優勝するチームというのは、本当に色んな角度から引っ張れる選手がいると思うので、それを今年はこのチームに期待したいです」

そして副キャプテンには昨年に引き続き下田、新たに中山が就任した。

「北斗くんは昨年もとくによく話をしてサポートしていただきましたし、今年もそれは継続してお願いしたいなと。雄太は、彼もとくにそうですけど、役職がなくてもやる男。僕自身の信頼も彼にはすごくあります。ポジション柄よく話すということもあるんですが、お互い代表でも少しの期間ですけどやっていましたし、そこへの信頼というのは揺るがないものがあります。彼は僕とはまったく違うチームの見方ができるので、それはすごく助かる部分でもありますし、頼りながらやりたいと思います」

下田、中山以外にもリーダーシップに期待する選手は多い。今季加入の前寛之もそんな一人である。

「ヒロも福岡でキャプテンを長くやってましたし、彼も貴重な意見を感じて持っているはずだと思います。新加入で、まだ少し出せないところがもしかしたらあるかもしれないですけど、そんなこと関係なく、しっかりと出してもらうときに出してもらいたいなと思います」

ただ、前に限らず、いろんな選手に意見を求める一方で、それが難しいこともあることを昌子は理解しているという。

「みんなが僕のことをどう思っているか。もしかしたら意見を言いづらいと思っているかもしれないんで。そこは難しいじゃないですか。僕も若い頃は思っていることがあっても先輩にはなかなか言えなかったところがあるので。そこで『いいよ、言ってくれよ』と言ったところで、言うか言わないか、言えるか言えないかは、相手がいることで仕方ない部分もある。『隠さず言えよ』と言ってもちょっと気を使うとか、その立場に自分がいるということを少なからずわかっているので、だから強要することなく、チームが難しいときこそ一番頼られる存在でありたいと思います」

これまでのキャリアで、鹿島での小笠原満男、日本代表での長谷部誠は別格のリーダーだったという。だからといって、彼らを目指すのは違うと昌子は言う。

「僕の中では(キャプテンといったら)鹿島では小笠原さんがいて、代表では長谷部さんがいて、でも絶対に彼らにはなれない。それなのになろうと思ってコピーしにいくと、それはちっちゃいその人でしかない。でも目標というか見本としては彼らの存在はかなりデカいですよね。そこにプラス、自分の思ったことをハイブリッドというか、ミックスしていければいいかなと思います」

総選挙では大多数の支持を得て、その中には自ら投じた一票もある。その思いも改めて聞いた。

「投票の理由にも書いたことですけど、もうひとつチームが上に行くために自分ができることをもう一回精一杯やろうと思ってました。でも何事も伴わないと説得力というのはなくなってくると思うんですよ。自分のパフォーマンスもそうですけど、足りない部分は多くあると思うので、まずはそういう自分自身に責任を与えて、いろんなものを背負って戦いたいなと思っています」

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