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【エッセイ】ギンナン拾いおばちゃんがやってきた


季節の変わり目は静かに訪れる。


いつもの朝のお散歩道も、今週は少し寒さを感じるくらいになってきた。

ウォーキングは、少し早歩きして身体をあっためるのがいいのかな、とか考えて、

この前の人間ドックで、骨密度がイエローだと言われたことを思い出した、、

先生いわく───
「あんまり早く歩かないほうがいいですよ、ぶらぶらとゆっくり歩くお年寄りが骨密度が良かったりするもんなんです」
なんだとか。

ゆったりかかとからホネに少し負担をかけるように、ぶらぶら歩いてみたり───。


そんなことを考えながら歩いていると───
いつもの緑道の最初のところにあるギンナンの木の下で、慣れた手つきで、落ちたばかりであろうギンナンの実を拾っているおばちゃんが視界に入ってきた。

この風景を見かけるのも三年目くらい?かな。

そこはそのおばちゃんの縄張りで
たくさん落ちるギンナンの実が、みんなに踏みつけられて、くさーくなる前に、たぶん早朝から全部拾っちゃう勢いで、おばちゃんはギンナン拾いに精をだしている。

チラ見して、
そのお見事な手さばきと動きに感心する。
この後、どこかの事務所にいって掃除とか朝の準備を手際よく片付けちゃうんだろうなぁ、とか思うレベル。

これからしばらくの間、おばちゃんは毎朝、このギンナンの木の実が全部なくなるくらいまで拾いに来る。


今日もスーパーの袋いっぱいのギンナンを収穫して、達成感に満ち溢れた後ろ姿は自信に満ち溢れているよう───

で、いつもの緑道の水呑場で手を洗うとこまでが、朝のルーティン(笑)



季節の変わり目は静かに訪れる。
それは気づかないくらいゆっくりで
何気ない日常のワンシーンが───
彩り鮮やかに見える瞬間でもある。





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