山菜ベストナイン決定!
山菜ツアーの案内人でもある小野塚さんに「山菜で野球チームを作るとしたら?」と少々、荒っぽいテーマを投げてみました。それぞれの持ち味を、守備や打順に当てはめてもらったところ、いい感じのチームが誕生。知らなかった山菜たちも身近になって、ますます興味が湧いてきました。
小野塚 敏之
ryugon支配人。小さい頃から山遊び、野遊びをしてきた30年の経験と知識をいかし、山菜ときのこツアーの案内人を務める。山菜柄のTシャツにも注目
ピッチャー「コゴミ」
クセがなくいろいろな食べ方のできるオールマイティーぶり、知名度の高さはピッチャーの風格
キャッチャー「ウド」
だれからも愛されるウド。安定感抜群の実力は、打席の要、チームの要をしっかりこなす
ファースト「ふきのとう」
雪の下から一番に顔を出すふきのとう。出足の早さは、まさにトップバッターで、ポジションもファースト
セカンド「うるい」
市販品にアクはないが、山に自生するうるいは苦味とぬめりがあり、それこそが魅力。頭を使うセカンドで、アクをいかしてほしい
ショート「木の芽」
木の芽とはアケビのつるで、好きな人の熱意が半端ない。細くしなやかな形は、ショートの軽やかな動きを連想させる
サード「コシアブラ」
うまさ格別のコシアブラは、頼りがいのある山菜。2番バッターでランナーをつなぎ、3塁をがっちり守る
ライト「アブラコゴミ」
コゴミのように群生しないことから、たくさんは収穫できないが、独特の旨みがあり、地元でも重宝されている山菜の一つ。その存在感は、ライトからホームまでレーザービームを投げる守護神のよう
センター「シオデ」
山のアスパラという別名通りの甘さと風味。群生しないでポツポツと生える姿は、
まさに外野の一番奥で構える風情に似て
レフト「オオナルコユリ」
非常に甘みが強く、味わい深いオオナルコユリ。マイナーだが、抜群の味を持つあたりは肩の強い外野選手のよう
小野塚さん!極私的熱愛 山菜ベスト3
1 アブラコゴミ 2 オオナルコユリ 3 シオデ
ナオナルコユリ、シオデはマイナーで、大量に採れないが、甘みがあっておいしい、というギャップも好み。アブラコゴミはコゴミが終わる頃出てくる山菜で、とにかくうまい。個人的には、ライトあたりを守ってもらって、リリーフピッチャーもいける選手
たらの芽、ワラビ、ゼンマイは一軍落ち?
3つとも非常に知名度が高い山菜ですが、ゼンマイやワラビはアク抜きで手間もかかり、たらの芽は乱獲で数が激減しているという危惧感も。「もっとおいしくて、手軽に食べられる山菜がいっぱいあります」という気持ちで選びました